goo blog サービス終了のお知らせ 

月夜の五線譜(仮設置)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

チョコレート戦争(?)

2010-03-19 20:01:00 | うさ美の独白
例によっていつもの脳内ネタです。
時事ネタだったんですが、間に合って…ませんね(苦笑)
平気な方のみ続きをどうぞ。
2月14日といえば、世に言うバレンタインデー。
我が家の状況は、言わずと知れた状況だったりする。
おチビは何だかんだと「パパ大好き」オーラ漂わせてるものだから、気になってあんまり大っぴらに彼とイチャつけなくて、はっきり言ってこの1年くらいは不完全燃焼気味だ。
まぁ、そうは言っても形だけ大きなこの子が可愛くない訳がないわけで…。

板チョコの束の入ったビニール袋をダイニングテーブルの上にドンと置いて、中からゴソゴソと広げだす。
「マスター、そんな事したらチョコ割れちゃうよ?」
「平気平気、全部刻んで溶かしてしまうから、関係なし!」
一緒に作業をするおチビが、無造作な私の挙動に心配そうに口を開く。
いつもの定位置で、兄さんがこちらをチラと見たのが視界に入った。
片手には文庫本。大量の蔵書の中からまた例の如く選んできたヤツだろう。
「それにしても、板チョコ箱買いさせられるとは思わなんだわ…」
やれやれとテーブルに置いた板チョコを見る。鎮座してるのは某お菓子メーカーの板チョコを二箱。
これはお菓子の安売り店で商戦が始まってすぐに纏め買いしておいた戦利品なのだ。
何故こんなに大量に買って来たのかというと…内心頭を抱えながら、いそいそと手作りチョコレートレシピ本を見ている蒼い髪の二人の少女を見遣る。

「大きいのがいいの、ハート型ので!」
板チョコの箱買い前にどんな物をあげるのかと訊くと、普段控え目なおチビが力説するので「どれくらい?」と訊ねたら、すんなり伸びた両腕を大きく広げて見せた。
「言っとくけど、兄さん食べきれないわよ、それ…」
呆れながら言うと、「だって、チョコの大きさって、大好きって気持ちの大きさなんだって、お姉ちゃんが…」
…何やらミクが変な事を吹き込んで行ったらしい。
グラビアアイドル顔負けの豊かに盛り上がったバストばかりに注目されがちだけど、この一年くらいで全体に華奢さのなかに女性的な丸みが出て来てて、すっかり大人っぽい印象の体付きになってるけど、顔立ちはまだまだ幼く15にも満たないくらいに見える。更に言えば中身は更に稚いし純真そのものなのだから、テキトーなことを教えないで欲しいんだけどな。
正しい常識を教えてるのなら適当なんだろうけど、どう考えてもこの場合、真に受けたこの子の反応を楽しんでたんだろうから、テキトーの方が合ってるだろう。
…一応この子らのお姉ちゃんなんだから、おふざけも大概にして欲しいわ。
「こういうのはね、大きさよりも、気持ちを込めて用意するかの方が大切よ?」
そう言って、私は頭半分ほど小柄な彼女の髪をクシャリと撫でた。
「だから、一番大きいケーキ用のハート型出してあげるから、それで勘弁してくれる?」
だいたい常識的にどう考えても、仮に直径150センチ近くあるハートチョコを作るとして、それを固まるまで置いておく場所なんてないんだから。
この子の熱意はともかくとして、だ。

「で、チビ子は?」
もう一方の片割れに問いかける私に、「パパとかいちょの分で、ふた~つ!」
指を二本立ててピースにした手をこちらに突き出しながら答える。
「…かいちょは、質より量だと思うぜ?」
「去年は確か、袋一杯に入ったチロルチョコ上げてたよね?」
溜息混じりに呟く私に、おチビが小首を傾げなから問うて来る。
「そうだよ、チロル100個。…そうだ、その頃は、まだあんたら分裂してなかったんだったっけ」
何だか凄く昔の気がしてきて、軽く眩暈がしそうだ。
「あたしもね、ママのと同じくらい大きくするの~」
弾むように言いながら、チビ子は私の腕にじゃれ付くように抱きついてきた。
柔らかい感触が布越しに密着してくるのがよく分かる。
「パパ、チョコ3つも貰えて幸せだね~♪」
おチビと寸分違わぬ容貌をした彼女は、無邪気にこちらを見上げてくる。
…まさか、チビ子までおチビと同じ年齢まで育つとは、分裂直後は思っても居なかったんだ…私も。

分裂騒動から数週間が経って、チビ子がいきなり成長した。
そもそも、おチビとチビ子は因子が同一なので、本体側である分だけおチビの持つ大人の姿を保つ因子の影響はかなり強かったらしい。
ただその時はすぐに子供の姿に戻ったが、数週間置きくらいで何度かそういう事を繰り返しているうちに、面倒くさくなったのか、普段は成長した方の姿で、かいちょと遊ぶ時や、都合がいいと思う時だけ子供の姿に戻るようになってしまったのだ。(小さい姿を維持するのは疲れる、だそうで)
容貌は寸分違わずとは言ったが、若干誤差がある…らしい。
ま、胸とヒップのサイズが3センチほど違うなんて、目測で見抜いたヤツもヤツだと思うけど。…ま、誰とは言わないが。
しかも、三つ子の魂百までとばかりに刷り込まれた"パパ大好き"な部分は、健在どころか成長した分だけ肥大しているとしか思えない。
二人で兄さんの腕に抱き付いて、彼を困らせている光景は最早、日常茶飯事なんだから。
…ここで一々妬いていたら、本当にキリがないんだよね。

買い込んで来たのはミルクチョコレートの箱2つだけじゃない。
ビターチョコ2枚と生クリーム1パック…残りの材料は常備品だ。
兄さんは基本甘党の下戸。その割に辛いものも平気という…これは私がそうなのだから仕方ない傾向だ。
去年、一昨年と続いて今年で3回目。
一昨年は5歳児の姿だったから、ハート型のクッキーをミルクチョコでコーティングしたものを、去年はビターチョコで生チョコを作って渡したんだけど…見栄を張って難易度上げると失敗した時に痛いので、今回も生チョコをチョイスだ。
型抜きチョコは意外と注意点が多くて、正直、個人的には鬼門なんだよね…。
学生の頃、担任にお世話になっているお礼と称して作った事があるんだが、書いてある通りに作っているのに、歯が立たないほどの岩のように硬い物が完成してしまったという前科があるのだ。
…以来、生チョコの存在を知るまで、チョコレート系のお菓子を作るのは苦手中の苦手だった。



「花火」と「てるてるぼうず」

2009-08-08 17:03:00 | うさ美の独白
いつものものです。
付いて来られる方は「続きを読む」を押して、付いて来て下さい。

てるてうぼうずって、作るのはいいけどぶら提げる時、頭が重くて逆さになったりするよね…

カーテンレールにティッシュ製のてるてるぼうずがズラリと並ぶ。
そしてその下で、網戸を閉じた窓際から空を見上げてる小さな子供が一人…。
「まちゅた、はなびまだなのぅ~?」
我が家のマメ台風の今日に入って何度目かの「まだなの?」コールに、私と兄さんは顔を見合わせた。
余程待ち遠しいのか、朝から窓の側を離れようとしないのだ。
「お外が暗くなったらだって、マスター何度も言ってるよ?」
言いながら、おチビが半身を窓から離すべく、後ろから抱きかかえたけど、「ぃや~~~~っ」と大きな声をあげ、手足をジタバタと動かし暴れて、振り解いてしまう。
朝からずっと、こんな調子だ。

「チビ子、夜になるまでは花火始まらないんだよ?」
「まちゅた、まだよるならないのぅ~?」
「あと5時間くらいかな…」
「ごじかんて、どれくらい?」
「あの時計さんの短い方の針が、7のとこに行くまでだよ」
「え~~~~」
以前から見に連れて行ってあげるとは約束していたものの、えらく待ち遠しがるようになったのは、他の場所で行われた花火大会のTV中継を見せてからだ。
おチビたちどころか、兄さんですら画面越しに見る光の乱舞に目を奪われてた。
それが直に見られるとなれば、その興奮具合も知れたものだとも思うけど。
カーテンレールにズラッと並んだてるてるぼうずは、このところの中々晴れない空模様を心配して、私の留守中に3人が作ったものらしい。
…よく見ると、目と口だけじゃなくて眉毛やら描き込まれてた物もあったのだけど、作った本人が気に入っているようなので、突っ込まない事にしておいた。
眉まで描くと効果がなくなるらしいという話が、裏付けられた格好なのは内緒にしておかないとね。

夜まで待てないとばかりにむくれるチビ子に、サッカー地で作った子供仕様の浴衣を出して見せるも、のって来ない。
折角の近場なので、浴衣姿でゾロゾロ出かけようと画策しているのに…
去年の七夕に仕立てて貰って着てた、ピンクに月とウサギ柄の浴衣も一緒に出してみたけど、兄さんには丁重に断られてしまったし、…みんなノリが悪いなぁ。
「あ、あたし着るから…ね」
空気を察したのか、おチビがおずおずと言う。
「おチビ、あんただけだよ…」
わざとらしく、オイオイと泣く真似をしながら、一回り小柄で華奢な体に抱き付く。
例によって、その細さに反したボリュームたっぷりの柔らかい感触が腕に当たって、これも一応、ある種の役得…なんだろうか、とふと考えてしまった。
こうも湿度が高いと、無闇とベタベタはしたくないけど。
「しっかし兄さんもヒドイなぁ~、去年の浴衣はというのは、ほんの冗談だったのに…」
「冗談だったの?」
去年の七夕、その日の為にと用意して貰った浴衣の柄に、彼は半ば呆然としてたっけ…。
どうやらあれは、ピンクって色だけでも中々衝撃なのに、可愛らしいウサギと月の柄が配されてて更にダメ押しって感じみたいだった。
私とお揃いじゃなかったら、絶対に文句タラタラだったんじゃなかろうか。
そんな浴衣を、ああいう集まり以外で再び着せる神経は、流石にない。
「奮発して、ちゃんと男の子が着るような柄のを用意したのに…」
おチビの問いに頷いて、ごそごそと紙袋から藍で染め抜かれた和柄の浴衣を引っ張り出す。
「まったく、冗談が通じないんだから…」
「最初からそれ見せればいいのに…」
ブツブツとぼやく私に、おチビが言ってくる。
「何て言うかね、お約束的に、やっておくべきかと…」
あはは、と空笑いする私に対し、「お約束って何?」とでも言いたげな顔でおチビが首を傾げた。

15時近くなっても朝から変らずの、今にも雨が降り出しそうな曇り空のままだった。
携帯電話に定期的に更新される予報によれは曇り時々雨、降水確率に至っては、夜にかけて確率が高い予想が出てる。
にも拘らず、ポンポンと外から大きな破裂音が聞こえて来た。決行を告げる花火だ。
聞き慣れぬ音に何事かと、ヒラヒラとした夏用のワンピースを翻して、居間側の小窓から外を覗くおチビに「〝花火大会、やりますよ~〟っていう花火だと思うよ」と言うと、
「花火って、夜にするものなんだよね?」
不思議そうに小首をかしげておチビが訊いてきた。
「お知らせ用の、音だけ鳴る花火があるの。夜に打ち上げるのとは種類が違うんだよ」
「そうなんだ」感心した風に頷いて、ダイニングテーブルの方へとぺたぺた歩き、飲みかけの麦茶の入ったタンブラーを手に、ソファーの座部に背中を預けるような姿勢で床に腰を下ろす。
兄さんと言えばいつもの定位置で、文庫本に目を落としていて、時折ページを繰る音が微かに聞こえてくる。
普段なら、その音は駆け回る足音で聞こえないものなのだから、室内がどれだけ静まり返っているのか知れると思う。
「まちゅた、はなびやるのぅ?」
様子を見に、ベランダ側の窓まで行くと、窓辺に張り付いていたチビ子が、こちらを見上げながら問いかけてきた。
「大雨が振らなければやるはずだよ。チビ子がここで頑張ってなくても」
さっきの音だけの花火の話題は、この子にも聞こえていたはずだ。
「てるてるぼうじゅたん、はなびみちぇてなのぅ」
チビ子は頭上に鈴生りになっている、てるてるぼうずを見上げ、お願いを繰り返す。
その目は真剣そのものだった。
「チビ子がいい子にしてたら、ちゃんとお願い聞いてくれるよ」
「あたちいい子にちてるのぅ」
「お昼も食べようとしないで、ずっと窓の側を離れようとしない子は、いい子なのかなぁ…」
私はボソリと言いながら、私室から居間の方へと足を向ける。
その言葉にハッとしたのか、チビ子は私を追い駆けるようにしてようやく窓から離れた。
…まったく、世話が焼ける。
「おチビ、冷蔵庫に入れてたチビ子の分のお昼出して」
「…え、あ、うん」
兄さんは読書中だったので、どこかうっとりとその様子に見入っていたおチビの方に声をかける。
彼を見詰める視線は、言うまでもなく恋する乙女の眼差しだった。
おチビは腰を上げながら、ほんの一瞬視線を送っていた方を見、どこか後ろ髪引かれるような様子を見せつつもキッチン側へと移動して冷蔵庫からラップに包まれすっかり冷えてしまったご飯を取り出して、レンジへ入れスイッチを押す。
その間に椅子を引いて自力でよじ登るチビ子。
私はと言えば、食器乾燥機からスプーンとフォークを引っ張り出して、テーブルに置いていた。
甘やかしている気は余りないが、結局甘やかしてしまっているのかも知れないと、内心嘆息していたのは内緒だけど。
温まったお皿に手を伸ばそうとするチビ子を制してラップを剥がしてテーブルに置くと、代わりにスプーンとフォークを小さな手で拾い上げ「いただきますなのぅ」と言って、遅い昼食を食べ始めた。
朝から窓辺から離れなかっただけあって、本当はお腹が空いていたんだろう。
黙々と手を動かして、スプーンでケチャップご飯を掬い口に運んでいる。
ポシェットから時々、いちご味のキャンディを取り出しては口に入れていたようだったけど、その程度ではやっぱり間持たせ以外の何物でもないようだ。
「チビ子、おいしい?」
「うんー」
口の横にお弁当を付けながら、あどけない表情でチビ子が頷く。
「おや、やっとお昼ごはんを食べてくれたんですか?」
後ろから声が聞こえて、気配がこちらに近付いてきた。
「こんな時間にお昼なんて…夕ご飯入るのかしら、この子…」
ぼやきながら振り返ると、本を片手に兄さんが少し考えるような仕草の後
「…そうしたら、夕飯は抜きにでもしますか。今朝から散々困らせてた訳ですし」
と言う。
しつけ担当と化してるだけあって、声音は柔らかいものの、その手厳しい内容に私は苦笑した。
保護者の意見に、目下食事中のチビ子は、「やなのぅ~、ぱぱのいじわる~」と口を尖らせ、スプーンを握ったまま、上目視線で睨んでくる。
実はこの子、麒麟家のかいちょほどではないけれど、食べる事は大好きなのだ。
そうは言っても、誰かとは違って胃のキャパは歳相応なので、食べる量は高が知れてはいるんだけど。
食事抜きを言い渡されてムッとしたらしく頬を可愛らしく膨らませたチビ子の視線を受け止めながら、当の兄さんは少し厳しい表情になった。
「…そういう事を言うのは、お皿の端に寄せた緑色の物を片付けてからにするんだね」
「ぴーまんきらいなのぅ~」
「そういう事を言う子は、花火を見には行かせないよ」
「やなの、やなの~、はなびいくのぅ~!!!」
手をバタバタさせ、チビ子が大声で訴える。この辺はいつもの押し問答だ。
彼は、末っ子可愛いで甘やかされているチビ子の我が儘を抑えさせるために、敢えて厳しい態度を取らざるを得なくなってるんだろう。
「じゃあ、このピーマンをちゃんと食べること。いいね?」
「むぅ~~~~」
「ピーマンだけ残すから食べ辛いんだよ。他のと一緒にお口に入れたら、そんなに苦くないよ?」
助け舟になるかどうかはともかく、私はチビ子の手からスプーンを取り上げて、小さいさいの目にカットされたピーマンをご飯や他の具材ごと掬い上げる。
「はい、お口あ~ん」
「…うぅ」
「兄さん頑固だから、食べないと本当に出かけさせてもらえないよ?」
宥めるように言って、スプーンを口の側へ持っていき、渋々ながら口を開けたところへ放り込んだ。
「吐き出しちゃ、駄目だからね?」
渋い顔をしながら、もぐもぐと咀嚼しているチビ子の頭を撫でつつそう言うと、その様子を見ていたおチビに冷蔵庫からケチャップを出すように言った。
少し味は濃くなるけど、ちょっとくらい誤魔化せるかもと思ったからだ。
手渡されたケチャップをお皿の端に選り分けられてるピーマンの上にかけると申し訳程度に残ってるご飯ごと掬う。
見れば、どうにか口の中に入れられたものを飲み込んだらしく、目の端に涙を滲ませていた。
「頑張れ、ちゃんと食べたら花火見た帰りにコンビニでハロハロ買ってあげるから」
「ほんと?!」
「マスター…」
甘やかさないで下さいと言わんばかりの視線を投げかけられたけど、これ位でいう事を聞くならまだ安い物だ。
「…食べ切れなくても知りませんよ、僕は」
額を押さえながら兄さんが言う。
彼がチビ子に厳しいのは、私が甘いせいなのだというのだけは、否定しようがない。

結局、どうにかお皿に盛られたノルマ分を平らげ、チビ子は再び窓際へと移動した。
おチビも空模様が気になるのか、一緒だ。
兄さんは流しに食べ終わった食器を持って行き、手際よく洗い始める。
「早めに下ごしらえを始めた方がいいですよね?」
彼自身は断ったとは言え、浴衣で出かけると私が言ったので用意の時間が必要なのは分かっているらしい。
花火大会自体は19時から。
終了は21時だけど、まさか2時間もの長い時間、最初から最後まで居座るとは思えないし、
適度に切り上げて帰ってくるつもりではある。
「そうだね」と彼の言葉に頷いて、私はその背後ににじり寄った。
そして、洗い終わった食器を乾燥機の中に収めたところを見計らう。
「マスター、何するんですか」
が、こっそり抱き付こうと思ったら、気取られてしまったらしい。
こちらへ振り向きつつも、その腕をするりとかわして反対に引き寄せられてしまった。
結果から見れば、あんまり狙ったシチュとは大差がないのだけど、何だかイニシアチブを持って行かれたみたいでちょっと悔しい。
微妙に不本意そうにしてるのに気付いたのか否か、彼はそのまま背中に腕を回してくる。
それこそ冷夏で気温がそこそこ低くなかったら、湿度を理由に「暑い」と言って拒否れそうだ。
言わずもがなの至近距離、すっかり慣れたはずの甘いシチュエーション。
にも拘らず、顔の近さと密着具合に心拍数が少し跳ね上がった。
「あ~、まちゅたとぱぱ、ちゅーしてるのぅ~」
彼が顔を近付けかけたかという絶妙なタイミングで、水を差す子供の声。
それで我に返って反射的に体を離すと、兄さんはどこか残念そうにも気まずそうにも見える表情をしながら踵を返し、近くの冷蔵庫の野菜室の取っ手を引っ張った。


<途中>


連想するもの

2009-06-08 22:54:00 | うさ美の独白
脳内ネタです。
…頭痛くて、絵を描くだけの気力が持続しない…orz

「見て見て、これ、兄さんに似てると思わない?」
本屋さんで買って来た写真集の表紙を指して言うと、何故か似てると言われた本人だけが渋面になる。
「かわいい…」
洗濯物を畳んでいたおチビがポツリと写真を見て言い、何やらその周りを「きゃわ~~♪」と声をあげながら、ぐるんぐるんと走り回っていたチビ子に至っても、足を止めて「かわいいのぅ~」と目をキラキラさせてた。
「可愛いよね~、このコロコロ具合がもう…兄さんの小さい頃髣髴するし」
私が頬が緩みっぱなしの顔で言っているのを見て、兄さんは何とも複雑そうな表情を浮かべると、無言でキッチンの方へ行ってしまう。
「…可愛いのにね、この柴わんこ」
同意を求めると、チビ子も「うん…」と頷いた。
「小さい時の兄さんてね、家の中あっちこっち付いて歩いて来てね…こう上目遣いで見詰められるともう、萌えが止まらなくって」
…尤も、今だって充分萌える訳だけど。
「あたちは、あたちは?」
何やら対抗心をかき立てられたのか、チビ子が側に来て服をツンツンと引っ張る。
「チビ子も可愛いよ」
グリグリと撫でてあげた。
この元気いっぱいなのと、おしゃまさがなければ、幼い時の彼と見間違うのではないかというくらいだと私は思う。
可愛いと言われて満足したのか、チビ子は嬉しそうにまた周りを駆け回り始める。
「でもパパ、どうして機嫌悪いの?」
畳み終わった服を膝に乗せて、おチビが言う。
「可愛いって言われるの、好きじゃないのよ」
コンプレックスと一言で言ってしまえばそれまでだけど。
「…何だか子供っぽいって言われてるみたいで、嫌なのかもね」
苦笑とともに、私は左手に視線を落とした。
薬指で銀のリングが照明を受けて光っている。
何か考えているのか、少し小首を傾げてから、おチビは口を開いた。
「パパ以外のKAITOが、大人ばっかりだから?」
「どうだろ」
それに対して、私は肩を竦めてみせた。


秘密の…

2009-03-08 16:30:00 | うさ美の独白
脳内ネタになります。
付いて来れる方のみ、続きをどうぞ。

我が家に新顔のKAIKOがやって来て2ヶ月が経ち、その間に冗談みたいな事が判明したりとか、いろいろあったりします。
小さなKAIKO…おチビ、と私は呼んでいますが…が何を隠そう、彼女はくしゃみをすると魔法少女よろしく、とばかりに14歳前後まで成長するんですよね。
もう一度すると、また小さな童女に戻りますけど…。
14歳というと、奇しくもうちの兄さんが急成長した時の年齢と同じな訳でして…
やっぱり下地となっているデータが同じなだけはあると、思ったりもするのですが、でもそれにしたって反則だよなと思ったりもするんですよね。
何が反則かって、小柄で童顔にも関わらずスゴイんですよ、胸が。
それこそグラビアモデルか、ってくらいの巨乳。…ちょっと古い言い方かもだけど、ああいうのを爆乳とかっていうんですかね?
幼い時の可愛い印象はそのままに、そこはかとなく女の色香みたいなのまで漂っちゃってて、何かもう、負けそうって感じですよ、ええ。
あれで兄さんに迫ったら、理性飛ぶんじゃかなろうか…と危惧してたりしてなかったり。
成長しても、相変わらず彼を「パパ」って呼んでるけどね。

この事が分かったのは、よく兄さんにお風呂へ入れてもらったおチビが、上がるや即座にろくに体も拭かず、私の元へ走ってくるからで…。
で、湯冷めしてくしゃみが出て…悩ましいほどのナイスバディをお披露目、という流れに…彼女が濡れたまま飛び出して行ったのを追いかけて来た兄さん、ともども呆然としましたよ、流石に。丁度その時里帰りしてきてたミクが、直後に兄をバックドロップしてましたが…
純情且つむっつり君な彼には目に毒なのは間違いないんで、無理もないオチだったのは言うまでもなく。
とは言え、おチビは成長しても中身が小さい時とあんまり大差はないんで、アレだけど…。


ちっちゃなレディ

2009-01-01 16:57:00 | うさ美の独白
新年、明けましておめでとうございます。
今年もどうぞ、宜しくお願い致します。

という事で、今年も元気に脳内ネタをば。
例によって、付いて来れない方は続きは読んじゃダメですよ?(笑)

去年…とは言ってもほんの三日前にバックアップ用の外付けHDDで、やたら小さくて蒼いものがちょこまかしてるのを、ひょんな事からうちの兄さんが見付けて、連れ帰って来た。
KAITOのパケ服を着ている事と、うちに来たばかりの頃の兄さんに激似な事、HDDに居たという事から、恐らくかいちょみたいにバックアップしていたデータが何らかの原因で形骸を得たんだろうと判断している。
…もっとも、バックアップしてたのはアクティベーションの部分だけなんだが(苦笑)

うちの兄さんが来た時は五歳程度の外見だったけど、この子は二歳足らずの容姿。
見付けて連れ帰って来た彼に猛烈に懐いており、片時も離れようとしない。
…まるで誰かの小さい時のようだ(笑)
が、この子には彼と決定的に違う部分が…
何と、女の子…つまりKAITOじゃなくてKAIKOなのだ。
ただのコピーデータから、突然変異?
おまけにヤキモチ妬きさんなので、お陰でここ数日、彼とまともにキスも出来てなかったり…。
これは、強敵現れちゃったのかなぁ…(滝汗)