オーストラリアの介護施設を対象にした乳製品摂取による骨折と転倒の予防効果を検討したクラスターランダム化比較試験
BMJ 2021; 375: n2364
介入群の施設では食事に乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズ)を追加した。被験者は 7195名で 68% が女性、平均年齢は 86±8.2歳。観察期間は2年間。
対照群はカルシウム 700 mg/day、蛋白質 58 g/day (0.9 g/kg/day) 摂取していたのに対し、介入群ではカルシウム 1142 mg/day、蛋白質 69 g/day (1.1 g/kg/day) を摂取していた。
観察期間内に 4302件の転倒および324件の骨折 (135件の大腿骨頸部骨折) を認めた。
介入群では、全骨折が 33% 少なく (HR 0.67, 95%CI 0.48-0.93, P = 0.02) 、大腿骨頸部骨折が 46% 少なく (HR 0.54, 95%CI 0.35-0.83, P = 0.005)、転倒が 11% 少なかった (HR 0.89, 95%CI 0.78-0.98, P = 0.04)。死亡率には差はなかった (HR 1.01, 95 %CI 0.43-3.08)。
https://www.bmj.com/content/375/bmj.n2364