伝授! 理系の就職

理系の就職は小手先の就職テクニックでは成就しない。在学中に専門能力と知的体力を高め、就職活動で自分の価値を極大化しよう!

-15- 実社会経験を積もう(2)

2005年08月29日 | 就職

学生時代に実社会経験があれば、自分の勝手な理想と就職してからの現実のギャップは大きくならずに済みます。

皆さんの先輩達が、仕事の現実と自分の理想とのギャップでどのくらい悩んでいるか、もう少し深堀りをしましょう。

上の表(拡大版)は、失業してしまった人たちが次の仕事が見つけられない理由です。若年失業者で圧倒的に多い理由が、「希望する種類・内容の仕事が無い」です。

この言い方ですと、適職を見つけられない理由を日本の社会のせいにしているように聞こえますね。

まるで、自分に合った仕事を社会が用意してくれるとでの錯覚しているかのようです

さて、こういう人たちは結局どうなるのでしょう。反骨心を持って会社を辞める位の人たちですから、グレードアップした仕事を見つけているのでしょうか?

下のグラフは、離職した人が次にどういう仕事についたかを調べたものです。残念なことに、正規社員として再雇用される割合が減って、非正規社員の率が上がっています。(拡大版

つまり、新卒の時に一度夢敗れたら、復活するのは難しいのですそりゃそうですよね。自分より若くて馬力のある後輩がどんどん社会に巣立ってくるのですから。

ですから、学生時代というのは自分の人生を決めるために、大変重要な時期なのです。

学生時代は学問を修めると共に、自分の力を社会で活かすにはどうすれば良いかを経験しておく時期でもあります。

もう一つグラフがあります。

下のグラフは最近の若者の仕事に対する意識の調査結果です。 理想的な仕事は

 ①楽しい
 ②安定収入
 ③専門知識・能力が活かせる

・・・と続きます。

その通りです。ただこの3つは誰かが与えてくれるものではありません。自分の適職は自分で見つけるしかないのです。そして、そのための能力を師匠の元で懸命に磨くのです。

プロ野球の選手が、お立ち台で「好きな仕事をさせてもらったうえに、こんなに声援までしてもらって、本当に嬉しい」とよく言いますよね。

その通りなのですが、彼らは我々凡人では出来ない努力をし、鬼コーチの特訓にも歯を食いしばって耐えて来たはずです。凡人には到底「好きな仕事」とは言えないと思います。それを「好きな仕事」と言えることに、一種の迫力を感じませんか?

今まで何度も申し上げてきた『ライフワークを見つける』ことは、自分にとっての理想的な仕事を見つけることです。そしてその道のプロとして生きていける能力を身につけることです。

ライフワークを見つけるにも、社会の流れや需要を知らなければなりません。また、プロとしての実力を蓄えたら、その力を最も発揮できる舞台を見つけないといけません。

私の経験でも、自分のライフワークとした光ファイバ通信は半導体は、例えどんなにしんどくても、辛くても、笑って耐えられます。徹夜をしても楽しくてしょうがありません。辞めようなんて思う暇もありません。今でもそれは続いています。

さあ、就活が迫ってきてから慌てても後の祭りです。低学年からバイトでもインターンシップでも何でも利用して、プロの厳しさを実感してください。社会の仕組みを知ってください。社会が何を求めているかを知ってください。その中から、自分の天職と自分が活躍できる企業をみつけましょう。