2011年3月11日、大津波が仙石線の電車を、内陸に押し流した。仙台湾に沿って、仙台~石巻をつなぐJR仙石線は、津波被害を避けるため、路線の一部を内陸に変更し、運転を再開することになった。
開通は2005年5月30日の予定である。
オーストラリア製の鉄道路線敷設工事専用車両を使っての突貫工事であった。問題は仙石線に頼らない生活をしてきた元乗客を取り戻すことができるかである。復興工事費用は青天井で工事は順調であったが、復興のスローガンがいつまでも次第に忘れ去られ、被災地の人口が減少を続けて乗客も減り、従来の便利さが失われることを、JRは恐れている。
しかし、内陸に路線を変更したとはいえ、陸前大塚駅付近では海岸を通る。この程度のブロックで津波を防ぐことはできるだろうか。また、水門がなく、津波の侵入するすき間が広い。しかし、M9.0の巨大地震とか、高さ20mを越える津波の襲来するのは、来年か、100年後か、1,000年後かは分からない。コンクリリートの津波防潮堤の寿命が50年長くて100年、次の津波襲来に、どれほどの効果があるか。