余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

大阪フィルハーモニー交響楽団 第416回定期演奏会

2008年03月14日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
08.3.14(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第416回定期演奏会
指揮/高関 健
ピアノ/ジャニーナ・フィアルコフスカ
曲目:
ショパン/ピアノ協奏曲第2番へ短調 op.21
メンデルスゾーン/無言歌集第6巻より第4番「紡ぎ歌」ハ長調op.67-4(アンコール)
ブルックナー/交響曲第5番変ロ長調

大フィルのブルックナーと聞いて胸ときめかせる人々が何割居るか知りませんが、8割は入っている。朝比奈先生の記憶もまだ残る大フィルで5番をやろうという高関さんの運命やいかに。

当初ルガンスキーの登場がアナウンスされていたが良く知らんカナダ在住の女流になりました。カナダの伊藤恵だと言わせてください。オケに負けないだけしか能がない、陰影に乏しいピアノで眠たかった。だいたいブル5の前にショパンってどういう神経して(略)代役で呼ばれたこの人も可哀相やろ。アンコールがマシだったので悪い人ではないと思いたい。手の故障からカムバックというのが不安度満点やけども。

ブルックナー。よく指揮することを交通整理に例えたりしますが、交通整理そのものの指揮ぶりで定評のある高関さん。センチュリー時代は頭脳派なプログラミングとこじんまりした音楽表現で評価も分かれがちでしたが、ここに来て指揮の精緻さに磨きがかかった。ブルックナーの中でも大規模で複雑な5番のスコアをこれでもかというぐらい透き通った音響体に仕上げて見せた。・・・これは諦めたんだろうね。自分に出せない味を無理に出そうとしない大人の諦観なんだね。後半疲れの出たオケもあって、山を仰ぐような壮大なスケール感はかなり無かったけれども、代わりに横浜のランドマークタワーを傍から見るような人工物の迫力があった。すごい!というよりも、かっこいい!という出来で大興奮。