
※ネタバレ注意
今日は「キャプテン・マーベル」を鑑賞。
この作品は1960年代に登場し、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)初の女性ヒーローを描いた作品。
監督&原案&脚本はアンナ・ボーデン&ライアン・フレック。
出演はブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ベン・メンデルソーン、ジャイモン・スンフー、ジュード・ロウ他。
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」のラスト映像でキャプテン・マーベルの登場が示唆され話題となりましたが、次回作「アベンジャーズ/エンド・ゲーム」の最大のキーパーソンとなるキャプテン・マーベルの単独作品がようやく公開!
まずはオープニングのマーベル・シネマティック・ユニバースのロゴが全てスタン・リー!
そして"THANK YOU STAN LEE"の文字が!
もうこのオープニングで涙…(ToT)
DCエクステンデッド・ユニバース作品「ワンダー・ウーマン」の大ヒットの影響を受けて今回の「キャプテン・マーベル」はマーベル作品初の女性監督となったアンナ・ボーデンの起用、脚本にはメグ・レフォーヴやニコール・パールマンといった女性脚本家たちの起用によりフェミニズムを全面に押し出した作品になっていて、これまでのMCU作品とは違うかなりの異色作。
原作では元々男だったキャプテン・マーベルでしたが、今回の設定はキャプテン・マーベルのマー・ベルも女性に代わるなど大幅な変更も。
(原作では2代目キャプテン・マーベルになるモニカも登場。)
今回のプロットは、ヴィランだと思っていたスクラル人が実はクリー人により住む星を追われてしまった難民だったという設定。
原作でのクリー人とスクラル人との戦争のエピソードを軸に展開させたこのプロットは原作ファンでも驚きな内容に。
見た目も"悪役"にしか見えないスクラル人は当然"移民"や"有色人種"のメタファー。
観客も見た目による偏見や先入観で勝手に"ヴィラン"だと思っていたはず!?
劇中、キャロル・ダンヴァースがクリー人のコスチュームの色を変えるシーンは星条旗をイメージしたカラーリングに。
この描写でもわかるように、キャプテン・マーベルはアメリカの象徴。
そのキャプテン・マーベルはスクラル人に新たに住める星を見つける為行動を共にします。
これはアメリカが移民や有色人種を助けるメタファーとなっていて、ある意味プロパガンダ作品。
空軍パイロットという設定やペガサス計画を研究していたマー・ベル博士、ラスト・シーンでの西部劇を彷彿とさせる決闘などの描写もこれまで"男"が活躍してたものを敢えて女性たちに演じさせることでフェミニズムとプロパガンダを象徴した作品に仕上げていて、今までになかったヒーロー像となっています。
そして過去のMCU作品への様々な事実が明かされていく本作。
その中でも一番興味深かったのはニック・フューリーが何故片目になったのか?という事実。
まさかあのキャラクターが原因だったとは…(^^;
そして顔面凶器ともいえるニック・フューリーが実は猫好きだったということ!
赤ちゃん言葉を使いながら猫(グース)を撫でる姿が最高でした。
もちろん新人時代のコールソンも登場!
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のヴィラン"ロナン"や"コラス"の再登場もファンには嬉しい。
その他にも様々なシーンに盛り込まれたイースターエッグにも注目。
中でもキャロル・ダンヴァースが優秀な空軍パイロットという設定にちなみ、劇中ラストでニック・フューリーがキャロルにマー・ベルについて「マーベリックみたいだ。マーベレッツ?」と言うシーン。
空軍パイロットなのでこれは「トップガン」でトム・クルーズが演じたマーベリックにかけたセリフ。(その後、マーベレッツにちなみ"Please Mister Postman"を歌う!)
そして本作重要なキャラクターの一人(!?)猫のグース。
このグースも「トップガン」に登場するニックというキャラクターの名前にちなんだもの。
冒頭でキャロルが落下したレンタルビデオ店で手に取った作品が「ライトスタッフ」。
本作で描かれるペガサス計画は「ライトスタッフ」で描かれているマーキュリー計画へのオマージュ。(ペガサス計画は過去のMCU作品で度々登場。)
スタン・リーのカメオ出演もいつもとは違い感動…(スタン・リーを見つめて微笑むキャプテン・マーベルも良い)
90年代が舞台ということもあり、劇中流れる音楽も最高で、特にニルヴァーナの"Come As You Are"はシビれます!
四次元キューブの力により特殊な能力を身に付けたキャロル・ダンヴァース。
いよいよ「アベンジャーズ/エンド・ゲーム」へ繋がった訳ですが、ほとんどのキャストは「アベンジャーズ/エンド・ゲーム」で契約が終了。
待ち遠しくもあり寂しくもあり…。