goo blog サービス終了のお知らせ 

Moon Dogs Blog

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

アラジン

2019-06-13 22:35:00 | 映画


※ネタバレ注意

今日は「アラジン」を鑑賞。

この作品は、1992年製作のディズニー・アニメの名作「アラジン」を実写化。

監督&脚本はガイ・リッチー。
出演は、メナ・マスード、ナオミ・スコット、ウィル・スミス、マーワン・ケンザリ他。

ここ最近、ディズニー作品の実写化が凄まじい勢いですが、
本作は何といっても青い姿のウィル・スミスが話題に。

このディズニー作品の"実写化"に関しては賛否両論あり、最近まで公開されていた「ダンボ」ではアニメ版で表現されていた"動物視点"を"人間視点"に置き換えてしまった為、残念な実写化に。
今回の「アラジン」も実写化によりアニメ版の持つ"良さ"があまり伝わりにくくなった印象に。

その一番の要因がジーニーを"人間"として描いていたということ。
アニメ版ジーニーの声は名優ロビン・ウィリアムズが担当していて、その圧涛Iな表現力でジーニーというキャラクター像を見事に作り上げていました。
ウィル・スミスも随所にオリジナルなジーニーを作ろうとしていたのは分かりますが(ラップなんかも歌ったりしてます)、どうしても"青いウィル・スミス"にしか見えない(笑)

アニメ版のジーニーはランプの呪いにより自由を奪われ、前半アラジンに"自由"への憧れを強く訴えていました。
これがラストへの重要な伏線で、より感動的なラストになりました。
しかし今回の実写化でジーニーを人間として描き、おまけにダリアという女性に恋をしてしまう姿を描いてしまった為、ジーニーの願望である"ランプの呪いからの解放"がボヤけてしまったように感じました。

アニメ版で砂漠の商人が物語を語る冒頭の導入部は人間になったジーニーが子供たちにアラジンという青年の物語を語るシーンに変更され、これがラストへの伏線に繋がる訳ですね。

ただジャファーが盗人を使いランプを奪おうとするシーンやお城に閉じこめられたジャスミンが街へ憧れる描写が歌と共にサラ~と描かれていて、物語はいきなりジャスミンが街に出たところからスタート。(しっかり描かれていない。)
当然、ジャスミンが宮殿での暮らしに飽々している様子やジャファーがランプにいかに執着しているのかということが全く伝わらず、感情移入が出来ないという結果に。
なのでアニメ版と共に一番の名シーンとなる名曲「ホール・ニュー・ワールド」のシーンもあまり感動しない…。

唯一良かったのはジャスミンを演じたナオミ・スコットが歌う"スピーチレス~心の声"のシーン。
もちろんオリジナルのシーンですが、ナオミ・スコットの歌唱力が素晴らしく"ホール・ニュー・ワールド"以上の名シーンだったように感じます。(実写化するならこういう大胆なシーンをもっと入れて欲しかった。)

アニメ版が90分に対し、実写版は128分。
目新しい要素もなく、導入部も詳しく描かれておらず、当然この時間の長さはダレてくる。
こうなると今回「アラジン」を実写化する必要があったのか?

ちなみに冒頭、ウィル・スミスの乗る船の船首像がライオンだったり、アニメ版の洞窟の入り口がトラだったのに対し実写版ではライオンに変わっていたのは次回8月公開の実写版「ライオン・キング」へのオマージュか!?(CGで描かれているから実写版とは言いづらいが…)

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

2019-06-07 22:09:00 | 映画


※ネタバレ注意

今日は「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を鑑賞。

この作品は、ゴジラの生態を研究する特務機関モナークの施設をテロ集団が襲い、開発中である怪獣たちとの交信機"オルカ"を強奪。
世界中にいる怪獣たちを目覚めさせてしまう…というハリウッド版ゴジラの最新作。

監督&脚本はマイケル・ドハティ。
出演はカイル・チャンドラー、ヴェラ・ファーミガ、ミリー・ボビー・ブラウン、サリー・ホーキンス、渡辺謙、チャン・ツィイー他。

2014年に公開された「GODZILLA ゴジラ [2014]」の続編にして2017年公開の「キングコング:髑髏島の巨神」に続く"モンスターバース"の第3弾がいよいよ公開!

前作で現代に甦ったゴジラをはじめ、モスラ、ラドン、キングギドラといった東宝版の怪獣たちが登場することでも話題に。(最初に"東宝"のロゴが出た時は「おー!」となった)

正直、"ゴジラ"シリーズは全作観ておらず(全35作品!何作かは一応鑑賞)、それほど怪獣マニアでもなく、ゴジラにロマンも感じていませんが、そんな自分が観ても本作は凄かった!!

まず2014年版のゴジラは54年版のゴジラへのオマージュを入れつつ、人間ドラマを深く描いた良作でした。(「シン・ゴジラ」なんかよりはるかに面白い!)
本作でも54年版をはじめ、日本で作られたゴジラ作品へのオマージュをふんだんに取り入れ、「本当にゴジラ作品が好きな人が作ったんだなぁ」と感じさせる作品でした。

ベースとなったのはおそらく1964年に公開された「三大怪獣 地球最大の決戦」。
各怪獣の設定等は、本作の為に変更されてはいましたが、怪獣たちのバトルへ向かうまでのカタルシスが見事!

人間ドラマの部分は前作同様、しっかり描かれてはいたものの、2014年版ほどドラマ性は深くは無く、これは怪獣たちのバトルがメインで描かれていた為やむを得えない部分か。
それでもしっかりとしたテーマがあり、特に素晴らしかったのは本作をリードするカイル・チャンドラー演じるマークとヴェラ・ファーミガ演じるのエマの存在。(カイル・チャンドラーはピージャック版「キングコング」にも出演してるんだよなぁ~)

なぜエマは人類を危険にさらしながらもテロ行為に加担したのか?
なぜマークはゴジラを憎むのか?

この部分がしっかり描かれていて、マークは2014年版での惨劇で息子を失いゴジラを恨みます。
そのためゴジラと共存しようとモナークを脱退したという過去が。
一方エマもモナークの科学者で、息子を失うも怪獣たちを呼び覚まして地球を人間から救おうとテロ行為に加担。(テロ行為ではあるものの、エマの主張は正論。地球にとって増えすぎた人口はもはや害でしかない。)

しかしこのお互いの持つ目的(冒頭、マークは怪獣たちを怨み、家族を守ろうとする。エマは人類を犠牲にしてまでも怪獣たちを目覚めさせ地球を浄化しようとした)が冒頭とラストで全く入れ代わっているという見事すぎるストーリー運びが特に秀逸!(ラストではマークは怪獣たちとの共存を受け入れ、エマは家族を守ろうとする)

水中酸素破壊剤オキシジェンス・デストロイヤー(54年版へのオマージュ)を使い怪獣たちを殺そうとした人類。
芹沢猪四郎(渡辺謙)が核を使い再びゴジラを目覚めさせようとするシーンは54年版とは真逆になっていたのも素晴らしい!(敢えて54年版との対比にしている)

これには深い意味が感じ取れ、日本人である芹沢猪四郎が核を使いゴジラを目覚めさせたことは被爆国から立ち上がった日本人のメタファー(劇中、芹沢が動かない懐中時計を見るシーンがある=原爆被害にあった芹沢の父親の形見であり、時計の針は8時15分を指している。つまり日本人のメタファー)、芹沢猪四郎の最後の言葉を「さらば、友よ」とわざわざ日本語で表現した渡辺謙氏(監督にこの部分をぜひ日本語で言わして欲しいと直談判)も日本人がこれまで65年間"ゴジラ"作品と一緒に歩んできた(楽しんできた)歴史を踏まえ、ゴジラに対峙した際"友"として表現したのではないでしょうか。("GODZILLA"の発音も2014年版同様、芹沢博士だけが"ガッズィーラ"ではなく"ゴジラ"と発音)

人類がゴジラを神として崇め、共存していこうとする描写(「シン・ゴジラ」は"共存"というセリフこそ出てきたものの、原発のメタファーだったゴジラに対し、最後でなぜそのセリフに行き着いたのか全く描かれてなく、急に"共存"という言葉で無理矢理締めくくっている。冒頭の牧博士のことも全く回収されていない。ご都合主義だらけの作品)はゴジラの英語表記にもあるように"神"の文字が含まれていて(GODZILLA="GOD"ZILLA)、前作では"悪"だったゴジラが"神"になった瞬間を描いた35作品の中でも特に意味のある作品だったように感じます。

で、個人的に驚いたのが、唯一2014年版からの続投だったキャラクターの芹沢猪四郎とヴィヴィアン・グラハム博士(サリー・ホーキンス)が本作で死んでしまうということ。
このシリーズで重要だった二人のキャラクターが居なくなることで来年公開の「ゴジラvsコング」への伏線がどうなるのか…。(「ゴジラvsコング」に出演する小栗旬が芹沢の後継ぎ的な存在!?)

そして気になったのはラストで再び怪獣たちの王となったゴジラの周りに集まった怪獣たち。
その中に何と2014年版の敵だったムートーの姿が!(これは少々ガッカリした…あとモスラにやられて死んだと思っていたラドンも生きていた!)

劇中「17体の怪獣がいる」とされ、画面には世界中の怪獣たちが目覚める様子がモニターに映るのですが、ラストでゴジラの元に集まらなかった怪獣たちもおり、これが今後のモンスターバースへの伏線になりそうな予感。(山が動き出したシーンは多分アンギラス??)

印象的だったのが緻密に練られたカメラ・アングルやカメラ・ワーク。
凄い動きのカメラ・ワークに加え、怪獣登場シーンの見せ方がめちゃくちゃ幻想的!
そしてバックで流れる音楽も伊福部昭氏のあのテーマをはじめ、モスラやキングギドラが登場するシーンでも"あのテーマ曲"が流れるなどかなり熱い!

ちなみに渡辺謙氏が演じる芹沢猪四郎博士。
これはもう54年版の芹沢大助博士と同作品を監督した本多猪四郎の名前を冠したキャラクターで、日本人には特別な存在。
こういう細かい設定も"ゴジラ愛"を感じます。

ハリウッドが本気でこれほどまでの作品を作ったら、もう日本は何しても勝てないよね…。(だからアニメ版が誕生したのか!?)

で、話は逸れるが、久しぶりに見たチャン・ツィイーのショートカット姿に萌え~( *´艸`)

来年3月は遂に"王vs王"のバトルが拝めます!(ラストでゴジラとコングが昔、戦っていたことを表す壁画が映る)
62年版「キングコング対ゴジラ」を観て予習(復習?)しなければ!

ザ・フォーリナー/復讐者

2019-06-01 22:04:00 | 映画


※ネタバレ注意

今日は「ザ・フォーリナー/復讐者」を鑑賞。

この作品は、テロにより娘を失った元特殊部隊員の父親がテロ首謀者を執念で探し、犯人に迫る姿を描いたサスペンス。

監督はマーティン・キャンベル。
製作&主演はジャッキー・チェン。
出演はピアース・ブロスナン、オーラ・ブラディ、レイ・フィアロン、ロリー・フレック・バーンズ他。

いよいよ待ちに待ったジャッキー師匠の最新作が公開。
…といっても全国では5月3日公開だったので20日ほど遅れで松山では公開…どいうこと!?( ;`Д´)
しかも中国やアメリカでは2017年に公開されていて、ずーーーっと待たされた感が…(*`Д')

予告でもわかるように本作は師匠の笑顔やコメディ要素を一切封印。
復讐の鬼と化した姿が話題に。

で、本作の背景にあるのは北アイルランド紛争。
本作を鑑賞した人は、この長く続いた紛争のことをどれだけ理解しているかで"面白い"か"面白くない"か分かれてしまうのでは!?

幸いビートルズ・ファンには"The Luck Of Irish"、"Sunday Bloody Sunday"、"Give Ireland Back To The Irish"という北アイルランド紛争のことを歌った曲があり、このおかげで本作の内容を理解することが出来、助かりました。

本作では"IRA"(アイルランド共和軍)が登場せず、"UDI"という組織が出てきます。
この"UDI"はおそらく"IRA"のこと思われ、UVF(アルスター義勇軍)はそのままの名前で登場。
※IRAが起こした"オマー事件"はしっかり劇中でセリフとして出てくる。(UDIが起こした事件として登場)

アイルランド副大統領のヘネシー(ピアース・ブロスナン)は元UDIのメンバーで、過去に数々のテロを行い現在の地位を手に入れました。
その妻メアリーは20年前にアルスター義勇軍に弟を殺害されたことで、ヘネシーに対して怨みを持っていて(弟の仇を一向に打ってくれないヘネシーに怨みを抱く)、UDIメンバーたちもすっかりイギリス側にすり寄ってしまったヘネシーに対し不満を抱き、ついに実力行使に。
つまりUDI暫定派(ヘネシーと甥の)とUDI急進派とで内部分裂が起き、UDI急進派が一般人を巻き込んだテロを起こしてしまうのです。(ヘネシーは北アイルランドに融資をする銀行への爆弾テロを行うはずだった。)
この争いの中でクアン(ジャッキー・チェン)の娘ファン(ケイティ・レオン)は巻き添えとなってしまい命を落としてしまうのでした~~というのが事件の背景。

タイトルにもなった"Foreigner"。
日本語にすると"外国人"や"よそ者"という意味で、あまりよろしくない単語。
もちろん移民であるクアンのことを指すタイトルですが、事件の背景を見るとヘネシーのことも指していたことが分かります。
UDI急進派のメンバーたちからすればイギリス側の犬となってしまったヘネシーは完全に"よそ者"。
このタイトル、実は主演二人のことを指していた ということに思わず「おー!」と感心。(但し副題の"復讐者"は正直邪魔!)

とにかく本作で話題になったのはジャッキー師匠の笑顔を一切見せない姿。
老けメイクをし、足を引きずり、表情を変えない姿に"浮ウ"まで感じさせる演技で挑んでいます。

本作のテーマでもある"復讐"。
師匠の作品でも復讐劇というものは意外に多く、古くは「少林寺木人拳」や「龍拳」など初期作品はほぼ"復讐"がメイン。
冒頭で見られる"泣き"の演技も「ファースト・ミッション」や「新香港国際警察」など数多くあり、「こんなジャッキーを見たことがない」という声があがってますが、そういう人はジャッキー作品をほとんど見てない証拠。
※しかし師匠がこれまで演じてきたキャラクターの中では断トツで一番不幸な境遇を持つことは確か。

個人的な意見としては、師匠は演技力や表現力はどの役者よりもあるのに、師匠を起用する監督のほとんどが師匠の良さを引き出せずにいたこと。(なので師匠の代表作でパッと思い出されるのは「プロジェクトA」や「ャ潟X・ストーリー/香港国際警察」といった師匠自ら監督した作品が多い傾向なのはそのため)

しかしマーティン・キャンベルは師匠の"俳優"としての良さを見事に引き出せた唯一の監督だったように思いました。

常に新しいことに挑戦し続ける師匠ですが、アクション面でもこれまでの立ち回りとは違い、"アメリカ軍特殊部隊兵"出身という過去を持つクアンだけにカンフー要素を極力排除したコンバット・アクションはかなり新鮮に感じられたし(随所に師匠らしさの動きは見られるが)、中盤での階段を使ったアクションでもアクロバティックな動きをわざと封印し、よりリアルな戦闘シーンを再現していたのが印象的。

師匠が登場しない爆弾テロのシーンなども多くのスタントマンが爆風で吹き飛ばされる姿を映し、エンターテイメント性のアクションよりはリアルさを追及したアクションに重点を置いていたのも凄かった。
(師匠はよくアクションには「独自のテンモェ大事だ」と語っていますが、キャラクターの年齢やクアンの人物像を考えて本作では敢えてテンモオていた。)
※一瞬だけ映るトレーニング・シーンはファンへのサービス・ショットだろうけど、やはりこういうシーンは見ていて嬉しい。

そして話題となったジェームズ・ボンドとの共演。
実は師匠がジェームズ・ボンドと共演するのは本作で2回目。
一回目は「キャノンボール」で3代目ジェームズ・ボンドを演じたロジャー・ムーアと共演していて、こちらはロジャー・ムーアがジェームズ・ボンドのパロディを演じているというレアな作品でした。

師匠はここ数年前からずっと「アジアのロバート・デ・ニーロになりたい」と語っていて、いかにアクション俳優が短命(アクション俳優は人気がすぐに落ちるという意味。)なのかを語っています。
しかし40年以上の間、人気は衰えることなく一線で活躍。
ファンから求められるものと新しいことに挑戦したい気持ちとの狭間に苦悩しつつ、たくさんの作品を作ってきました。(作品の歴史は怪我の歴史でもある。)

しかし本作での師匠の姿を見て感じたのは65歳にして(撮影時は63歳)ようやく実年齢に合った役を演じることが出来たのではと感じ、何だか安心感さえも。(ファンとして。)

今後はもうこの路線(アクションを極力控え、年齢に合った役を)でいってほしいとさえ願います。
それほど本作での役は見事にハマっています。
(もちろん共演のピアース・ブロスナンの重厚な演技があってこそ引き出されたんだと思いますが)

エンド・ロールではJCスタント・チーム"成家班"の名前もスタントとわざわざ別クレジットされていたりと配慮も感じられ、こういう細かいところも嬉しい。

ただ一つだけ。
ラストのブロムリー警視の「わざわざドラゴンを起こす必要はない…」というセリフだけは無くて良かったのでは!?(いくら何でもこのセリフは無いわ…)

ラストで師匠が中国語で歌う主題歌"ORDINARY PEOPLE"も熱い!!

オーヴァーロード

2019-05-17 22:00:00 | 映画

※ネタバレ注意

今日は「オーヴァーロード」を鑑賞。

この作品はノルマンディー上陸作戦が開始された直後、重要な任務を担ったアメリカ兵士たちがナチスの占領下にあるフランスの小さな村で意外なものを発見…というホラー作品。

監督はジュリアス・エイヴァリー。
出演はジョヴァン・アデメAワイアット・ラッセル、マティルド・オリヴィエ、ジョン・マガロ他。

JJ・エイブラムス製作のホラーということと情報量の少なさ&作風が「クローバーフィールド」シリーズとの関係まで噂されていたりと話題になっていたのでわざわざ新居浜市まで行って鑑賞。(松山上映は無し…)

これがまたB級ホラー臭がプンプンする最高のエンタメ作品でした。(実際観たら「クローバーフィールド」とは関係無かった…)

ある落下傘部隊に侵攻作戦の重要な任務が与えられる中、輸送機がナチスに撃墜されるところから物語が始まるのですが、もう冒頭のノルマンディー上陸作戦の映像から釘付け!
この冒頭シーンだけで「ホラー要素いらなくね?」って思うほど戦争の恐浮ェ充分伝わるシーンになってます。

その後は戦争映画に「バイオハザード」などをごちゃ混ぜにしたようなストーリーで、とにかく痛快。
ラストは「ウルヴァリン」を彷彿させ、もうお腹いっぱいの作品。

前半と中盤、後半で映画の要素がどんどん変わっていき、全く違う作品を観せられていってるような展開は「フロム・ダスク・ティル・ドーン」や「第9地区」のよう。

冒頭のボイス(主人公)のアップによる落下シーンとラストの基地から逃げる長回しがとにかく凄かった。

ホラーな部分も古典的(突然"ワッ"と出てくる手法)ですが、逆に作品全体の雰囲気からしたらこのチープ感がたまりません。

情報全く無しで鑑賞すればまた更に楽しめます。

ちなみにワイアット・ラッセルはカート・ラッセルの息子らしい…確かに似てる!

記者たち 衝撃と畏浮フ真実

2019-05-15 22:58:00 | 映画

※ネタバレ注意

今日は「記者たち 衝撃と畏浮フ真実」を鑑賞。

この作品はイラク戦争の発端となった大量破壊兵器の存在に疑問を持った記者たちが真実を追っていく実話を映画化。

監督&製作はロブ・ライナー。
出演はウッディ・ハレルソン、ジェームズ・マースデン、トミー・リー・ジョーンズ、ミラ・ジョヴォヴィッチ、ジェシカ・ビール他。

2002年、ブッシュ大統領がフセイン政権を悼ウせるため大量破壊兵器の存在を理由にイラクへ侵攻。
ほとんどの記者たちはその言葉を信じて報道する中、ナイト・リッダー社だけは政府の嘘を追及していきます。

新聞記者の映画といえばアカデミー賞にも輝いた「スャbトライト 世紀のスクープ」や「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」が記憶に新しいですが、本作はそれらの作品と比べてカタルシスがほとんど感じられませんでした…。

ラストにいくまでの間クライマックスもなく、冒頭からずっと同じ調子で物語が進んでいきます。
実際のニュース映像とナイト・リッダーの記者たちの取材のシーンが交互に映し出されていく中、途中で挿入される若いアメリカ人の青年のシーンがありますが、どれも半端な描き方。(映画的に)

つまらないかといえばそうでもなく、ロブ・ライナーの作り方の上手さが垣間見えますが映画としてクライマックスへ向かうカタルシスが全く無い…。
その要因はメインとなる記者ジョナサンとストロベルの取材で"決定的な事実"が無いまま"結果論"として物語が終了している点。

一番美味しかったのは、急遽降板した役者の代わりに出演したロブ・ライナー監督自ら演じた編集長のウォルコット。
このウォルコットの存在やセリフが映画全体を持っていってしまいました…(  ̄▽ ̄)

同じテーマを扱った作品としてクリスチャン・ベイル主演の「バイス」と一緒に観たいところ。
ちなみにこの「バイス」は2001年にブッシュ政権下で副大統領をしたディック・チェイニーの素顔に迫った作品。
「フセインは大量破壊兵器を持っている」という話をでっち上げ、2003年のイラク戦争を引き起こした張本人とされている人物。(もちろん本作にも登場)

実はこの話題作(クリスチャン・ベイルの役作りがまたもや話題に!)が何と松山では上映無しという…。