
※ネタバレ注意
今日は「トイ・ストーリー4」を鑑賞。
この作品は1995年に公開された大ヒットアニメの9年ぶりとなるシリーズ第4弾。
監督はジョシュ・クーリー。
声の出演はトム・ハンクス、ティム・アレン、アニー・ャbツ、トニー・ヘイル、キアヌ・リーヴス、キーガン・マイケル・キー他。
大好きなシリーズですが、3作目の内容が素晴らしかっただけにわざわざ続編を作る理由が謎。(そのくらい3作目は完璧なプロットだった)
これまで共通していたのはオモチャたちの存在意義。
ウッディは"オモチャは持ち主を幸せにするために存在する"ということをずっと言い続けてきました。(自己犠牲)
しかし本作では自身の存在意義へシフト。(自身の幸せを求める)
それを導くのが2作目以来の登場となるボーの存在。
ウッディはボーが迷子でありながらも自由に生きている姿を見て、セカンドライフを考えるようになる訳です。(ちなみに劇中登場するアンティーク・ショップの名前が"SECOND CHANCE ANTIQUE"。まさにオモチャたちにとっての第二の人生。)
ウッディはボニーに必要とされなくなり、ボニーのお気に入り"フォーキー"へバトンを渡します。
自分の役目を終えた後、どのように生きていくかを描いた本作はこれまでの「トイ・ストーリー」ではなく、ウッディのストーリーのよう。
当然ウッディとボーに焦点が当てられているため、バズやジェシー、ャeトヘッドやレックス等のキャラクターたちの存在が薄く、セリフがほとんど無いキャラクターまでいる結果に。
ボニーのお気に入りになれないウッディの葛藤がラストの決断に繋がるのですが、アンディの想いを考えると…。
結局ボニーはアンディの大切にしていたウッディを大事にしなかった訳で…。(あの涙を返してほしい)
まぁ、スタッフたちがやりたいこと(やろうとしてること)は分かるんですけどね…ラストで"あの決断"をしてしまったことによって「トイ・ストーリー3」の感動的なラストが無かったことになってしまったのには納得出来ない…。
ちなみに劇中でよく"迷子"というセリフが登場しますが、この"迷子"は持ち主のいないオモチャのこと。
アンティーク・ショップでギャビー・ギャビーやボーに散々"迷子?"と言われるウッディはボニーの持ち物だったにも関わらず、持ち主を持たないオモチャ同様に(心に)迷いを持っています。
劇中、フォーキーと話しているウッディがボニーのことを"アンディ"と間違えるシーンがあり、ウッディにとってもボニーの持ち物でありながらもどこかでアンディを求めていることがこのシーンでわかります。
ギャビー・ギャビーをはじめ、デューク・カブーンやダッキー&バニー等これらの新しいキャラクターは全て第二の人生を求めているキャラクターたち。
特にギャビー・ギャビーは前作のヴィランでもあるロッツォと重なる部分も。
自由への選択は「シュガー・ラッシュ オンライン」でも描かれていて、この作品でもヴァネロペとラルフの"別れ"を描いてましたが、迷子のオモチャとなる道を選んだウッディがバズたちと別れるシーンはこれまでシリーズをずっと観てきた人たちには複雑だったのでは!?(トム・ハンクスも収録中、泣いたらしい…)
そして本作では"決してやってはいけないこと"をしてしまいます。
オモチャはこれまで人間に悟られないように行動してきましたが、本作では何とオモチャたちが人間を誘導してしまうという"禁断の行為"をしてしまいます。
バズやハムがわざと人間に分かるように声を出して誘導するのです。
おまけにボーの衣装が2作目と違うということ!
陶器で出来たボーは衣装が変えることが出来ないはず!?
これらのシーンには愕然…。
こういうことも昨年ピクサーを退社したジョン・ラセターが居ない影響のような気が…。
劇中に一瞬登場する隠れキャラ(ネタ)探しもピクサー作品を楽しむ要素の一つ。
毎回登場するピザ・プラネットは見つけられませんでしが、「トイ・ストーリー」の前に作られた短編作品の「Tin Toy」のティニーや「スター・ウォーズ」の人形などが登場しているのにも注目!
特に「スター・ウォーズ」の人形の場面はモズ・アイズリー港にあるカンティーナ酒場でオビ・ワンがライト・セイバーでャ塔_・バーバの腕を切り落とすシーンが再現されていてテンションが上がりました。
その他にもホラー要素が強いこのシリーズですが、ギャビー・ギャビーの登場するシーンで流れる音楽が「シャイニング」!
本作はこれまで"子供へ向けたメッセージ"から"大人向けのストーリー"にシフト変更したことが最大のャCントであり、「このラストはアリ?ナシ?」で様々な意見が分かれそう。(ちなみに自分はナシ。自由への選択はこの作品で描く必要がない。他の作品でやればいいこと。)
決して悪くはないけど、物語の背景に大人の事情(ディズニーという会社の)が見え隠れしてしまった作品でした。
まさかとは思うけど、続編はもう無いでしょう…。(ディズニーだから分からないけど)