先日BSプレミアムで放送していた密着番組を見ました。
今日の13時から再放送があるそうです。
興味のある方は、ぜひ~
実際観た舞台の裏側でもあるので、おもしろかった。
蜷川さん演出の「ハムレット」(大阪公演は今日が千穐楽かな)。
これに、蜷川さん舞台&シェークスピアに初挑戦の満島さん。
まずは顔合わせ、そしてすぐに本読み。
読み合わせとは思えないような声量&感情をこめての本読み。
蜷川舞台、本当に、本読みの時にはすでにセリフは入っているんですね。
自分の時以外は、台本チェックしながら聞いてるけど・・。
翌日も読むかもしれないし、立つかもしれないという話に、
読み合わせをいっぱいしたいという満島さん。
みんな声が大きすぎて何を言ってるかわからないとみんなの前で言っている。
怒られるかもしれないけど、思ってることを行動に移さないと嫌なんだそうで・・度胸ありますね。
そして、翌日はもう衣装も着ての立ち稽古。
蜷川さん、藤原さんへの細かいダメ出しは続くけれど、満島さんへはダメ出しなしで終わる。
それが不安だったようで、満島さん、
「初めて来たし、女だったからほっておかれたのかな~最後まで何も言われなかったらどうしよう」
と演出部のスタッフの方々に聞いていたけど・・。
女はほっておかれることが多いけど、徐々に言われる場合もあるし、
でも何も言われないことはないと言われてました。
こういうのを聞くと、直人さんも不安になったのわかりますよね(^^;)
のびのびと何をやってもいい現場だそうです。恥をかいても全然・・。
2週間後に実際の劇場での稽古。
本にそう書いてあるから演じるのではなく、相手との関係を感じることによって演じたいと思っているのか、
自分なりのオフィーリアを模索してる感じ。
そこで、ガラッと演技を変えてきた満島さんに、蜷川さんが強いダメ出し。
蜷川さん舞台って、立ち位置とかどこから登場とか演技そのものも、
演者にゆだねられてる面もあるということにビックリしたけど・・。
変なことやって、一周回ってスタンダードに戻った感じだそうで・・。
芝居の出し方、スタンダードに戻したら、蜷川さんがそっちのほうがいいって。
役の解釈(演じ方の解釈?)が違うとダメ出しが出るんだろうし、
そこが望む通りのものなら、ダメ出しは出ないということなのかな?
静かに演じる、そのオフィーリアの心は客席に届いているのか、
蜷川さんは、ナイーブな感性を信じていれば大丈夫、キャッチできるから大丈夫と仰ってました。
満島さんの考え方で面白いと思ったのは、
「人間、固定観念がどんどんついてくるから、
こっち側の芝居がいいと思ってやり続けたら、つまんない人生になる。
あっちもやってみるべきだし、こっちもやってみるべきだし・・。
固定観念を捨てると、逆にそうすると、本当にどこにでも道があるから怖くなってくる。
1歩がどこへ進む? いっぱい道がある気がして・・」というようなこと。
演じる役柄だけではなく、その役をどう演じるか。
ある意味模索しながらできるというのが舞台なんだろうし(稽古期間がある)、
こういうことを考えるのは舞台に向いてるんじゃないのかな? 映画もそんな感じ。
蜷川さんは、今やるシェークスピアについて、
自分の感覚や発見を通してセリフを言ってほしいと言っていました。
今回、弟真之介くんとの共演。兄と妹の役。
その2人の場面が、仲の良い兄妹に見えないと、
特に真之介くんに強いダメ出しが続く。細かく、延々と・・。
実際の姉弟だから、逆にやりにくいようで・・。芯にしみついている弟ということ。
姉であり母のような存在だから、どうしてもお姉さんの前だと小さくなってしまうという。難しいものですね。
蜷川さんのダメ出し・・・キツイなあ(^^;)
「完全肉体派の俳優が成功した例なんて、俺の55年の演劇人生でひとりもいない。
頭使わなきゃだめだよ。
このセリフは何で言ってるのか、そのことが解けない頭だったら、もう俳優なんてできないよ。
自分たちが生きてる時代の脳味噌と時代感覚をかんがえなきゃダメだよ」
でも、こんなことも言ってくれてる。
「生き残れないぞ。55年間やってきた遺言だと思って聞いてほしいよ。
バカが生き残れるはずなんかないんだから」
そのあと、満島姉弟2人で残って、ひかりさんが初めて真之介くんに演技指導してるんだけど・・。
演出家みたいなことやってる?
それで変わったのかな?
実際に舞台を見た私は、真之介くんはよかったと思ったけど(笑)
ひかりさん、もっと感覚で演技する人かと思ったけど、結構理屈っぽい
(ちょっと理屈っぽすぎるような気もするけど)
蜷川さん、力強くいろいろ言われていたけれど、
車いすで、酸素管つけながらで・・。体的にはキツそうに見えました。
今年もまだまだ舞台が続くから、本当に気をつけていただきたいですね。
直人さん、カフカの再演、まずは稽古から、頑張ってくださいね。
今度は何か言われるかな?
言われたい気持ちと、実際強いダメ出しされたら凹むだろうな~というのと半々な感じ?
演出は変わらないかもしれないけど、一番は、新之くんが他で経験を積んで、変わってくるかもしれない、そうなった時に、周りも変わることがあるのかな~。
カフカも、新之くんでもりえさんでもいいから、密着ないかな~と思うけど、
あれはスポンサーにTBSがあるから、無理かな?
(なら、情熱大陸などでぜひ~)
そうそう、先日、大阪の直友さんが「ハムレット」を観に行ったら、
吉田剛太郎さんがいらしたそうで。
カーテンコールで藤原竜也さんが登場したときに、立ち上がって「ブラボー!」と大拍手したとか。
何度も「ブラボー!」と客席もあおって、アナウンス始まっても登場させた?
イズムでも、仲が良い様子を披露されてたけど、いいですね(笑)