ゴダールよりもデ・パルマが好き(別館)

ホンも書ける映画監督を目指す大学生monteによる映画批評。

アカデミー賞 ノミネート結果2010 (1)

2010-02-04 10:28:33 | 映画全般
アカデミー賞のノミネート結果です。
最優秀賞予想は★、次点は☆。


作品賞



・「アバター」
・「イングロリアス・バスターズ」
×「インビクタス 負けざる者たち」
 →「しあわせの隠れ場所」
・「カールじいさんの空飛ぶ家」
・「17歳の肖像」
×「スター・トレック」
 →「第9地区」
★「ハート・ロッカー」
・「プレシャス」
☆「マイレージ、マイライフ」
・「A Serious Man」

「しあわせの隠れ場所」が急浮上。大ヒット効果か。
「スター・トレック」は候補落ちし、(「アバター」と支持層がかぶっていた)「第9地区」がノミネート。
「インビクタス 負けざる者たち」は俳優賞のみにとどまり、
やはり今年もイーストウッドは冷遇された。去年の2作よりも作品評価も劣るが。

最優秀賞……難しい!
絞っていくと、
「アバター」「イングロリアス・バスターズ」「ハート・ロッカー」
「プレシャス」「マイレージ、マイライフ」のどれかは間違いない。

その中でも、
映像の革新性と特大ヒットの「アバター」、
批評家の絶賛で、賞総ナメの「ハート・ロッカー」
映画ファンや保守層からの支持が厚い「マイレージ、マイライフ」
この3作品が有力。

最大の盛り上がりが、昨年だった「プレシャス」
今年になって盛り下がってきている「マイレージ、マイライフ」
残酷描写が多すぎる「イングロリアス・バスターズ」
いってもSFアクションの「アバター」
などが、不安要素。

しかし、またそれぞれに不安要素をかき消せるような強みもあり……
正直、わからない。どれがとってもおかしくない状態。

順当に盛り上がって行けば、「アバター」
娯楽性が嫌われれば、「ハート・ロッカー」
近年の傾向に沿えば、「マイレージ、マイライフ」

で、予想は……アカデミー賞は保守的だと思う。

2/4追記

「マイレージ、マイライフ」が編集賞からこぼれていたことに気付きました。
これはマズイ。


監督賞
★キャサリン・ビグロー(ハート・ロッカー)
・クエンティン・タランティーノ(イングロリアス・バスターズ)
☆ジェイソン・ライトマン(マイレージ、マイライフ)
・ジェームズ・キャメロン(アバター)
×ミヒャエル・ハネケ(白いリボン)
 →リー・ダニエルズ(プレシャス)

驚くほど順当にノミネート。
イーストウッドは殿堂入り扱いですか。


主演男優賞


・コリン・ファース(A Single Man)
★ジェフ・ブリッジス(Crazy Heart)
・ジェレミー・レナー(ハート・ロッカー)
☆ジョージ・クルーニー(マイレージ、マイライフ)
・モーガン・フリーマン(インビクタス 負けざる者たち)

予想的中。
ジェフ・ブリッジス(Crazy Heart)は「レスラー」と状況が被り過ぎ?

主演女優賞


・ガボーレイ・シディベ(プレシャス)
☆キャリー・マリガン(17歳の肖像)
★サンドラ・ブロック(しあわせの隠れ場所)
・ヘレン・ミレン(The Last Station)
・メリル・ストリープ(ジュリー&ジュリア)

主演男優賞と同じく的中。
「しあわせの隠れ場所」の作品賞ノミネートで、サンドラ・ブロックが急上昇。
ここはラジー賞(All About Steve)とダブル受賞して、どちらにも出席してほしい。


助演男優賞


☆ウッディ・ハレルソン(The Messenger)
×クリスチャン・マッケイ(Me and Orson Welles)
 →マット・デイモン(インビクタス 負けざる者たち)
★クリストフ・ヴァルツ(イングロリアス・バスターズ)
・クリストファー・プラマー(The Last Station)
・スタンリー・トゥッチ(ラブリーボーン)

クリストフ・ヴァルツ、ノミネートは彼、一人です。

助演女優賞


☆アンナ・ケンドリック(マイレージ、マイライフ)
・ヴェラ・ファーミガ(マイレージ、マイライフ)
×ジュリアン・ムーア(A Single Man)
 →ペネロペ・クルス(NINE)
×ダイアン・クルーガー(イングロリアス・バスターズ)
 →マギー・ギレンホール(Crazy Heart)
★モニーク(プレシャス)

マギー・ギレンホールが入った。
「NINE」は票割れを心配していたが、評価の高いペネロペ・クルスへ。


脚本賞


×「アバター」
 →☆「カールじいさんの空飛ぶ家」
★「イングロリアス・バスターズ」
・「(500)日のサマー」
 →「The Messenger」
・「ハート・ロッカー」
・「A Serious Man」

「(500)日のサマー」がまさかの落選。
「カールじいさんの空飛ぶ家」の評価の高さが謎。

脚色賞


×「インビクタス 負けざる者たち」
 →「第9地区」
・「17歳の肖像」
☆「プレシャス」
★「マイレージ、マイライフ」
×「Fantastic Mr. Fox」
 →「In the Loop」

イギリス製のコメディ「In the Loop」が入った。
やはり脚本脚色賞は意外な(通好みな)選出を毎回一作はする。


長編アニメーション賞


★「カールじいさんの空飛ぶ家」
×「崖の上のポニョ」
 →「プリンセスと魔法のキス」
×「くもりときどきミートボール」
 →「The Secret of Kells」
☆「コララインとボタンの魔女 3D」
・「Fantastic Mr. Fox」

「ポニョ」「くもりときどきミートボール」が落選し、
「The Secret of Kells」が登場。存在自体知らなかっただけに驚き。。


長編ドキュメンタリー賞


×「アニエスの浜辺」
 →「The Most Dangerous Man in America: Daniel Ellsberg and the Pentagon Papers」
×「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢」
 →「Which Way Home」
・「ビルマVJ 消された革命」
★「Food, Inc」
☆「The Cove」

「Food, Inc」でほぼ間違いなしかと。

外国語映画賞


・「Ajami」
☆「A Prophet」
×「Samson & Delilah」
 →「瞳の奥の秘密」
・「The Milk of Sorrow」
★「白いリボン」


アカデミー賞の換羽との相性の悪さは周知の通り。
しかし、ほとんどの作品がカンヌに絡んでいる。




的中率 40/55 72.7%(前回は66%)

午前十時の映画祭 まもなく開幕!

2010-02-04 10:15:43 | 映画全般
ついに今週末から始まる「午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本」。
その名の通り、一年間をかけて、午前十時から何度見てもすごい映画が50本連続上映されるという
夢のような企画です。

大阪ではTOHOシネマズなんばにて

第01週 2010/02/06(土)~2010/02/12(金) ニュー・シネマ・パラダイス
第02週 2010/02/13(土)~2010/02/19(金) 映画に愛をこめて アメリカの夜
第03週 2010/02/20(土)~2010/02/26(金) スティング
第04週 2010/02/27(土)~2010/03/05(金) 明日に向って撃て!
第05週 2010/03/06(土)~2010/03/12(金) 裏窓
第06週 2010/03/13(土)~2010/03/19(金) 北北西に進路を取れ
第07週 2010/03/20(土)~2010/03/26(金) 刑事ジョン・ブック/目撃者
第08週 2010/03/27(土)~2010/04/02(金) 追憶
第09週 2010/04/03(土)~2010/04/09(金) ライムライト
第10週 2010/04/10(土)~2010/04/16(金) チャップリンの独裁者
第11週 2010/04/17(土)~2010/04/23(金) フォロー・ミー
第12週 2010/04/24(土)~2010/04/30(金) アパートの鍵貸します
第13週 2010/05/01(土)~2010/05/07(金) お熱いのがお好き
第14週 2010/05/08(土)~2010/05/14(金) ショウほど素敵な商売はない
第15週 2010/05/15(土)~2010/05/21(金) ショーシャンクの空に
第16週 2010/05/22(土)~2010/05/28(金) フィールド・オブ・ドリームス
第17週 2010/05/29(土)~2010/06/04(金) ロミオとジュリエット
第18週 2010/06/05(土)~2010/06/11(金) ある日どこかで
第19週 2010/06/12(土)~2010/06/18(金) ローマの休日
第20週 2010/06/19(土)~2010/06/25(金) 昼下りの情事
第21週 2010/06/26(土)~2010/07/02(金) スタンド・バイ・ミー
第22週 2010/07/03(土)~2010/07/09(金) エデンの東
第23週 2010/07/10(土)~2010/07/16(金) ウエスト・サイド物語
第24週 2010/07/17(土)~2010/07/23(金) 雨に唄えば
第25週 2010/07/24(土)~2010/07/30(金) 鉄道員
第26週 2010/07/31(土)~2010/08/06(金) 天井桟敷の人々
第27週 2010/08/07(土)~2010/08/13(金) 太陽がいっぱい
第28週 2010/08/14(土)~2010/08/20(金) 男と女
第29週 2010/08/21(土)~2010/08/27(金) 羊たちの沈黙
第30週 2010/08/28(土)~2010/09/03(金) 薔薇の名前
第31週 2010/09/04(土)~2010/09/10(金) パピヨン
第32週 2010/09/11(土)~2010/09/17(金) ブリット
第33週 2010/09/18(土)~2010/09/24(金) 大脱走
第34週 2010/09/25(土)~2010/10/01(金) 戦場にかける橋
第35週 2010/10/02(土)~2010/10/08(金) ゴッドファーザー
第36週 2010/10/09(土)~2010/10/15(金) ワイルドバンチ
第37週 2010/10/16(土)~2010/10/22(金) カサブランカ
第38週 2010/10/23(土)~2010/10/29(金) 第三の男
第39週 2010/10/30(土)~2010/11/05(金) アマデウス
第40週 2010/11/06(土)~2010/11/12(金) ライトスタッフ
第41週 2010/11/13(土)~2010/11/19(金) 2001年宇宙の旅
第42週 2010/11/20(土)~2010/11/26(金) ミクロの決死圏
第43週 2010/11/27(土)~2010/12/03(金) 十二人の怒れる男
第44週 2010/12/04(土)~2010/12/10(金) 激突!
第45週 2010/12/11(土)~2010/12/17(金) ベン・ハー
第46週 2010/12/18(土)~2010/12/24(金) アラビアのロレンス
第47週 2010/12/25(土)~2010/12/31(金) 眺めのいい部屋
第48週 2011/01/01(土)~2011/01/07(金) バベットの晩餐会
第49週 2011/01/08(土)~2011/01/14(金) クレイマー、クレイマー
第50週 2011/01/15(土)~2011/01/21(金) レインマン

ちょっとお上品過ぎるセレクトな気もしますし、なんでこれが?なんであれが入ってない?
っていうのも、こういう企画の定めとしてあります。
とにかく、できる限り見に行く予定ですが、他にも見たい作品はあるので、
来年も行って欲しい企画です。(まだ始まってもいないのに)

アカデミー賞 ノミネート予想2010

2010-02-02 21:07:25 | 映画全般




アカデミー賞発表まで約一ヶ月となりました。
評価も出揃ってきたところで、ノミネート予想です。
最優秀賞予想は★、次点は☆。


作品賞
・「アバター」
・「イングロリアス・バスターズ」
・「インビクタス 負けざる者たち」
・「カールじいさんの空飛ぶ家」
・「17歳の肖像」
・「スター・トレック」
☆「ハート・ロッカー」
・「プレシャス」
★「マイレージ、マイライフ」
・「A Serious Man」

10枠に拡大してからの第1回目。かなり予想は難しい。
「アバター」「スター・トレック」といったハリウッド大作が10枠に拡大したことで、入ってくるのか。

「インビクタス 負けざる者たち」」「A Serious Man」辺りが入ってくるかは微妙なライン。
「NINE」や「第9地区」が後を追う。

最優秀賞となると、さらに難しい。
「アバター」「イングロリアス・バスターズ」「ハート・ロッカー」
「プレシャス」「マイレージ、マイライフ」のどれかは間違いない。

「プレシャス」「マイレージ、マイライフ」は賞レース序盤は盛り上がっていたものの、
しだいに失速しているように見える。「ハート・ロッカー」は批評家賞を総なめしている。
残るは年を越えてから、BUZZが急上昇している「アバター」「イングロリアス・バスターズ」だが、
この2作品がアカデミー賞向きだとは思えず。

ここでは、ジェイソン・ライトマンの会員受けの良さを考え、「マイレージ、マイライフ」へ。


監督賞
★キャサリン・ビグロー(ハート・ロッカー)
・クエンティン・タランティーノ(イングロリアス・バスターズ)
☆ジェイソン・ライトマン(マイレージ、マイライフ)
・ジェームズ・キャメロン(アバター)
・ミヒャエル・ハネケ(The White Ribbon)

一番注目されるのは、キャサリン・ビグローとジェームズ・キャメロンの元夫婦対決。
それよりも個人的に気になるのはハネケが入るかどうか。
アメリカでは嫌われていた(?)はずが、新作は高評価。
功労賞的にイーストウッドの可能性も高し。


主演男優賞
・コリン・ファース(A Single Man)
☆ジェフ・ブリッジス(Crazy Heart)
・ジェレミー・レナー(ハート・ロッカー)
★ジョージ・クルーニー(マイレージ、マイライフ)
・モーガン・フリーマン(インビクタス 負けざる者たち)

ノミネーションはこの5人で間違いなし。
この5人が強力すぎて、最優秀賞を選ぶのが難しい。


主演女優賞
・ガボーレイ・シディベ(プレシャス)
★キャリー・マリガン(17歳の肖像)
☆サンドラ・ブロック(しあわせの隠れ場所)
・ヘレン・ミレン(The Last Station)
・メリル・ストリープ(ジュリー&ジュリア)

新人とベテランの対決。ここは新人に挙げましょう。
メリル・ストリープは殿堂入りさせるべき!?
にしても、「The Blind Side」の邦題はひどい……


助演男優賞
☆ウッディ・ハレルソン(The Messenger)
・クリスチャン・マッケイ(Me and Orson Welles)
★クリストフ・ヴァルツ(イングロリアス・バスターズ)
・クリストファー・プラマー(The Last Station)
・スタンリー・トゥッチ(ラブリーボーン)

決まったも、同然です。
他にノミネートした人たちがかわいそうなぐらい。


助演女優賞
☆アンナ・ケンドリック(マイレージ、マイライフ)
・ヴェラ・ファーミガ(マイレージ、マイライフ)
・ジュリアン・ムーア(A Single Man)
・ダイアン・クルーガー(イングロリアス・バスターズ)
★モニーク(プレシャス)

助演男優賞と同じくほぼ決定か。
ダイアン・クルーガーは大穴予想。


脚本賞
・「アバター」
★「イングロリアス・バスターズ」
☆「(500)日のサマー」
・「ハート・ロッカー」
・「A Serious Man」

「アバター」の唯一の弱点は脚本?大味すぎるかも。
独自色が出やすい賞でもあるので、「イングロリアス・バスターズ」「(500)日のサマー」「A Serious Man」が有力。



脚色賞
・「インビクタス 負けざる者たち」
・「17歳の肖像」
☆「プレシャス」
★「マイレージ、マイライフ」
・「Fantastic Mr. Fox」

順当に、「マイレージ、マイライフ」。
「インビクタス」ではなく、まさかの「第9地区」か。でも、脚色?


長編アニメーション賞
★「カールじいさんの空飛ぶ家」
・「崖の上のポニョ」
・「くもりときどきミートボール」
☆「コララインとボタンの魔女 3D」
・「Fantastic Mr. Fox」

ここで「ポニョ」が入らないと、話題性はゼロに……
アメリカで大ヒットした「くもりときどきミートボール」の日本での公開はいつの間にかはじまって、いつの間にか終わっていた。見たかった。


長編ドキュメンタリー賞
・「アニエスの浜辺」
☆「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢」
・「Burma VJ」
★「Food, Inc」
・「The Cove」

「The Cove」はいつ公開されるのだろうか。まさかこのまま封印?

外国語映画賞
・「Ajami」
☆「A Prophet」
・「Samson & Delilah」
・「The Milk of Sorrow」
★「The White Ribbon」


「母なる証明」「誰も守ってくれない」「About Elly」といったアジア勢が全滅。
カンヌ・ベルリンの最優秀賞受賞作は避けられる可能性も。そうなると「A Prophet」が有力。


↓追加

撮影賞
★「アバター」
・「イングロリアス・バスターズ」
・「NINE」
☆「ハート・ロッカー」
・「マイレージ、マイライフ」

編集賞
・「アバター」
・「イングロリアス・バスターズ」
・「(500)日のサマー」
☆「ハート・ロッカー」
★「マイレージ、マイライフ」

美術賞
★「アバター」
・「イングロリアス・バスターズ」
・「スタートレック」
☆「NINE」
・「ヴィクトリア女王 世紀の愛」

衣装デザイン賞
・「アバター」
・「イングロリアス・バスターズ」
・「Dr.パルナサスの鏡」
☆「NINE」
★「ヴィクトリア女王 世紀の愛」

メイキャップ賞
☆「第9地区」
・「Dr.パルナサスの鏡」
★「スター・トレック」

視覚効果賞
★「アバター」
☆「スター・トレック」
・「2012」

録音賞
★「アバター」
・「スター・トレック」
・「第9地区」
・「NINE」
☆「ハート・ロッカー」

音響効果賞
★「アバター」
・「イングロリアス・バスターズ」
☆「スター・トレック」
・「ハート・ロッカー」
・「2012」

作曲賞
☆「アバター」
★「カールじいさんの空飛ぶ家」
・「スター・トレック」
・「マイレージ、マイライフ」
・「A Single Man」

主題歌賞
・「Almost There」(プリンセスと魔法のキス)
☆「Cinema Italiano」(NINE)
・「I See You」(アバター)
★「The Weary Kind」(Crazy Heart)
・「Winter」(マイ・ブラザー)