最初で最後

１度だけお見合いをしたことがある。


２６歳の冬でした。

当時、泥沼化していた恋愛から逃げ出したくて、
たまたま来た見合い話にノっかてみました。

横須賀に住んでいる いとこ からいただいた話でした。
同じマンションの住人の友達がお相手だった。

元々は７歳違いの姉のところに来た話だったのですが
姉は長女だから、嫁にやるのはＮＧだというので
（別に嫁に行ってもよかったんだけどね）
おはちがワタクシにまわったのです。

お相手は・・・
確か９歳年上。
横須賀に自分名義のマンションを持っていて、そこに住んでいる。
新聞の印刷機を製造だか販売をしている会社にお勤め。
その印刷機のメンテナンスをする仕事をしている。
全国各地に出張していて、あまり家に帰れない。
趣味はスキーとクルーザー。
クルーザーを持っている。

金持ちじゃ～ん
亭主元気で留守がいいって言うし…。
いいかも…。
と、前評判を聞いて、正直そう思った。

美味しいものも食べられるかもしれないし♪

それで、あってみることにした。


数日後、写真が２枚届いた。
改まった見合い写真ではなく、スナップ写真だった。
１枚は全身が写ったもの、もう１枚は顔がはっきり写ったもの。


いつの写真だよ！
って、ツッコミたくなるほど、褪せた写真だった。
そして、なにより…
女と２ショットの写真ってどういうこと！
って、思った。

そこで、止めておけばよかった。
しかし、１度会うと約束してしまった手前断わることができなかった。


お見合い当日…。
場所はファミレスだった。
それはなぜかというと、お見合いの席に
いとこ家族（夫婦、子供２人）
いとこと同じマンションに住む紹介者家族（夫婦、子供２人）
が、いたからである。
ガキが４人、いるようでは高級レストランに入れるわけはなかった。

休日 昼時 の ファミレスは、混雑していた。（当たり前）
それでも１０名様の席に案内していただいた。

まずは、料理を注文。
しかし、注文するウェイトレスさんが、なかなかつかまらない。
ガキはワ～ きゃ～ 騒ぎ出す。
皆さん、だんだんイライラしてきました。
そこで、見合い相手が片手を挙げ・・・
「おねえ～ちゃん！」
と、ウェイトレスさんを呼んだ。

終わった

ワタクシのお見合いは、そこで終わりました。

その後、なにを話したかは、あまり覚えていません。
覚えているのは、クルーザーの所有は、
個人所有ではなく、５～６人で共同所有だったこと。

つまり、少しだけ金を持った普通のおっさんだったのだ。



後日、いとこから
「今度は二人きりで会いたい」という相手の返事を聞きましたが、
丁重にお断りいたしました。

やっぱり、不純な気持ちでお見合いをしてはいけないのですね。

ワタクシにはお見合いに縁がないと思われます。