「幾人の眺めしことや寺の秋」
興福寺の国宝館を見学した後は、奈良町で昼食をとり、その後少し足を伸ばして桜井市にある長谷寺を訪れた。長谷寺の創建は奈良時代、8世紀前半。開基は道明上人とされる。西国三十三箇所観音霊場の第8番札所であり、日本有数の観音霊場として知られる。檀信徒は約200万人、四季を通じて「花の御寺」として多くの人々の信仰を集めている。
予備知識を持たぬまま訪れたが、先ず、門前町の想像以上の長さに驚き、南向きの山の斜面を切り開いた境内の広さに驚き、伽藍の歴史と規模にも驚いた。我々一行はここでもガイドに従い、仁王門から登廊の石段を登って本堂をお参りし、五重塔から本坊に下りるという約40分の参拝コースを選択した。
ご本尊の十一面観世音菩薩の大きさにもびっくりしたが、本堂の前面に張り出す京都の清水寺と同じ懸造りの舞台から見渡す景色には感激した。紅葉にはまだ早い時期ではあったが、由緒あるパワースポットに身を置き、心身が癒されるひと時を味わうことが出来た。(11-10-13)