今日は5月20日。
国立競技場にやってきました!
今日はジャパンラグビーリーグワン2023埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下:埼玉WK)対クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(以下:S東京ベイ)の決勝戦です!
席はバックスタンドの北側(埼玉WKサイド)です。
5mラインのほぼ真横ですね。
アップも終わり円陣を組む埼玉WK。
リーグ戦は15勝1敗で首位、終盤の静岡ブルーレヴスに敗れ、連勝記録は途切れたものの、今日戦うS東京ベイ、昨日3位決定戦を戦った横浜キヤノンイーグルス(以下:横浜E)と東京サントリーサンゴリアス(以下:東京SG)、5位の東芝ブレイブルーパス東京(以下:BR東京)らの上位陣には接戦ながらすべて勝利。
プレーオフ準決勝でも横浜Eに後半の5トライで突き放して快勝して駒を進めてきました。
一方のS東京ベイは第2節で横浜Eに引き分け、第10節交流戦では無敗対決の埼玉WK戦では逆転負けを喫したものの、昨年準優勝の東京SGには2戦して2勝、準決勝の再々戦でも接戦をものにして決勝進出。
HOマルコムマークスを中心としたフロントローは安定感があり、埼玉WKを倒すとしたらS東京ベイしかいないと個人的には思っており、理想の決勝戦が実現しました。
ん?ピッチレポーターは・・・。
どなたでしょうかね?画質が悪くてちょっとわからないです。すみません。
そして、試合開始のセレモニーが始まります。
優勝カップを持ってきたのは・・・。
誰だ?
おぉ、S井くんではないですか!
そして選手の入場です。
スタメン紹介は埼玉WK、s東京ベイの順番でしたが、入場はなぜかS東京ベイから。
FW陣では南アフリカ代表HOマルコムマークス、PR北川、No.8ファウルア・マキシ、HBではオーストラリア代表SOバーナードフォーリー、バックス陣ではCTB立川、ニュージーランド代表CTBライアン・クロッティ、WTB根塚、FBゲラード・ファンデンフィーファーが代表経験者。
WRC2019で活躍したFLピーター・ラブスカフニは今日も欠場のようです。
続いては埼玉WKの入場。
PR稲垣とヴァル・アサエリ愛、HO坂手らフロントローは全員日本代表で、サブのPRグレイグ・ミラー、HO堀江も日本代表で、この層の厚さが埼玉WKの最大のストロングポイント。
バックローでは南アフリカ代表LOルード・デヤハー、FLジャック・コーネルセン、HBではSH内田、SO松田、バックス陣もオーストラリア代表WTBマリカ・コロインベテ、南アフリカ代表CTBダミアン・デアレンデ、CTBディランライリーにFB野口と代表歴のある選手がこれでもかと並びます。
山沢は準化粧に続いてSO/FBの控えとしてサブに名を連ねています。
両チーム円陣を組んで気合を入れ・・・。
私から見て左に陣を取ったS東京ベイのキックオフで試合開始!
試合は開始直後に埼玉WKのノックオンでS東京ベイボールのファーストスクラム。
この後2分にも埼玉WKのノックオンでスクラムでしたが、いずれも早めにボールを出してつなぐ展開に。
ラインアウトから攻撃を作ろうとするS東京ベイ。
ラインアウトからのモールでは序盤はS東京ベイ優勢に見えましたが、埼玉WKのDFで得点圏まで押し込むまでには至らず。
一方で埼玉WKはS東京ベイ陣内に攻撃を仕掛け、7分にS東京ベイがオーバーザトップの反則でラインアウトを選択して押し込むも、S東京ベイが守り切ります。
そして9分、S東京ベイは自陣でノットロールアウェイの反則で、埼玉WKはショットを選択。
距離のあるこのキックはSO松田が失敗し、スコアは動かず。
ピンチを脱した12分にはS東京ベイが埼玉WKのキャッチミスを拾って左サイドを突破しますが、タッチに押し出されトライならず。
さらにS東京ベイは埼玉のダイレクトタッチの反則からラインアウトを選択し、モールから攻撃の機会を作ります。
このモールを埼玉WKは圧をかけて崩し、ターンオーバーに成功しますがカウンターを仕掛けたところでノックオン。
両チームとも得点可能なエリアまでなかなか進めない状況が続きましたが、膠着した試合はやはりPGで動きました。
17分に埼玉WKが自陣でノットロールアウェイの反則を犯すと、S東京ベイはショットを選択。
距離がありましたが、バーナード・フォーリーがすっかり決めきってS東京べイが先制して0-3。
この後試合はS東京ベイペース。
東京ベイのノックオンで埼玉WKボールのスクラムは埼玉WKのコラプシング。
ラインアウト選択からS東京ベイが攻めこみ、埼玉がオフサイドを犯しさらにラインアウト。
ここで埼玉WKがボールをカットするも、クリアボールはダイレクトタッチと、S東京ベイボールのペナルティが続きます。
そして、S東京ベイがボールをつないで中央から攻めると、守備の埼玉WKはオフサイドの反則。
S東京ベイはショットを選択して、バーナードフォーリーが再び成功して0-6。
さらに攻め込むS東京ベイですが、ここは埼玉WKがしのぎます。
29分には埼玉が左サイドに展開し、コロインベテがキャッチしきれずラインアウト。
その直後、S東京ベイにノットリリースの反則が出ると、埼玉WKはラインアウトを選択。
その対案との守備でS東京ベイはオフサイドを犯して埼玉WKはショットを選択。
これを松田が今度は決めて3-6と追い上げます。
35分にはハーフライン超えたあたりでS東京ベイがドロップゴールを狙いますが失敗。
しかし、直後に埼玉WKは自陣でノットリリースの反則。
3たびショットを選択するS東京ベイ。
これもバーナード・フォーリーがしっかり決めて3-9と、再び6点リードに。
前半はそのままS東京ベイのリードで終了。
両チームとも守りが締まって、5mライン付近まで押し込むことを許さず、自陣での反則も少なくノートライのロースコアゲームとなりました。
後半は私から見て左に陣を取った埼玉WKのキックオフで再開。
後半立ち上がりもS東京ベイペース。
41分に埼玉WKがノットリリースの反則でラインアウトを選択、モールから攻撃を仕掛けます。
しかし、ここは埼玉WKが踏ん張って東京ベイのノットリリースを引き出しますが、直後に埼玉WKは自陣でオフサイドの反則。
4たびショットを選択するS東京ベイ。
これをバーナードフォーリーが決めて、S東京ベイが3-12と1TG差以上の9点差に広げることに成功。
埼玉WKはS東京ベイのノーボールタックルの反則からラインアウトで攻撃を組み立てます。
ここではモールを作らずボールを展開しますが、埼玉WKのオーバーザトップの反則。
49分、S東京ベイは先手を打ってPR北川→オペティ・ヘル、LO青木→ヘル・ウヴェ、CTBライアン・クロッティ→テアウパ・シオネの3枚代えに動きますが、同時に埼玉WKもPR稲垣→グレイグ・ミラー、HO坂手→堀江を投入。
これまでの試合で前半のリードをこの交代術でひっくり返してきた埼玉WKですが、S東京ベイもその辺はしっかりプランにあったようですね。
直後にS東京ベイにスローフォワードがあり、早速スクラム。
しかし、ここで出したボールは右イドに展開されますが、パスがそれてラインアウトに。
この後、やや埼玉WKが盛り返し、S東京ベイに反則が続くものの得点機には至らず。
そして54分、埼玉WKはSH内田→小山、SO松田→山沢のHB2枚代えを敢行。
どうやら、松田がショット失敗やダイレクトタッチが多く、キックの精度もそうですが、パスミスなどもあり調子が良くなかったようですね。
すると、55分にはS東京ベイにバージングから埼玉WKボールのラインアウト、56分には守備側のS東京ベイがオフサイドの反則で再度ラインアウト。
ここからモールを作って・・・。
押す!
モールが崩れかけてもつぶすことを許さず押す!
そして、最後は最後尾でボールを書き出した堀江がなだれ込むようにインゴールへ!
埼玉WKが57分についにこの試合最初のトライ。
途中交代の山沢がコンバージョンも決めて10-12と2点差に。
交代メンバーがしっかり結果を出し、采配ズバリ。
62分にはS東京ベイにノックオンで埼玉Wkボールのスクラム。
その後も埼玉WKは主導権を握り連続攻撃で押し込みます。
左サイドラックで起点を作り・・・。
この後、ボールを取り出して左へ展開。
そして、走り込んだのは左WTB長田!
ついに逆転のトライ。
モールから押し込んでトライ、WTBを走らせてトライと、埼玉WKの攻撃が機能し始めました。
角度と距離のあったコンバージョンは山沢が失敗。
15-12と3点差ながら埼玉WKがこの試合初のリード。
これまでの試合は、前半ロースコアゲームでリードしながら、後半のこの埼玉WKの攻撃で逆転され、埼玉WKが守り切るかさらにリードを広げるかという展開で埼玉WKが勝利してきましたが・・・。
しかし、勝利への執念が衰えないS東京ベイは、反撃を開始。
右サイドから中央にパスをつなぎ、受けたのはCTB立川。
ここから左サイドフリーの木田へのピンポイントのキックパス。
コース、高さ、角度とも完璧なパスを受けた木田がインゴールに飛び込む!
トライか?
トライ!!!
角度のあるコンバージョンは失敗したものの、15-17と再逆転に成功。
残り10分で攻撃に出る埼玉WK。
キックオフから埼玉WKボールのラインアウト。
モールを作って押しますが、ここはS東京ベイが耐えます。
その後も、S東京ベイに73分ダブルムーブメント、74分バージングと、埼玉WKボールのラインアウトが続きます。
そして、埼玉WKの攻撃をしのいで、S東京ベイボールのラインアウトに。
77分には埼玉WKにノックオンで、そこからボールを少しずつ移動しながら時間を使うS東京ベイ。
ベンチも立ち上がり声援を送っています。
全員で戦うS東京ベイ。
スタンドもカウントダウンを開始。
そしてホーンが鳴り・・・。
出したボールは外に蹴りだされノーサイド!
歓喜のS東京ベイフィフティーン。
ベンチの選手もグラウンドへ。
おめでとう!S東京ベイ!
検討を讃え合う両チーム。
この瞬間こそまさにノーサイド。
そして表彰式に移ります。
ステージに上がる東京ベイフィフティーン。
バックスタンドからなのでオーロラビジョン越しです。
まずは盾が送られます。
その様子は裏側からだと全然わかりませんが・・・。
そして副賞は賞金5000万円!
でも、Jリーグの初期でも1億円だったので、今後のラグビー界発展のためにももう少しスポンサーにも頑張って欲しいな。
そして、優勝カップはもちろん、キャプテンの館川が受け取ります。
この試合のMVPも獲得。
勝ち越しトライのパスを決める大仕事も含め、バーナード・フォーリー、ライアン・クロッティらとともにFWの後方地帯をしっかり締め、まさに大黒柱でした。
盾とカップと共に・・・。
そろそろかな。
パーン!!
そしてブシュ―!
キラキラ&ブシュ―!!
うぉー、正面から見たかった!
けど席が結構高いのでね・・・。
ブシュー--!!!と更にスモークは続く・・・。
本当におめでとう!!!
5か月にわたる戦いは、こうしてS東京ベイの劇的な初優勝で幕を閉じました。
今年の決勝も満員とは行きませんが、国立競技場に4万人以上を集め、ワールカップイヤーの熱い戦いを締めくくりました。
来週には代表候補選手が発表され、6月に合宿、7月にはテストマッチが4試合、8月の最後のテストマッチ後に最終選考となり、壮行試合が行われます。
ラグビーはサッカーほど代表戦が多くないため、昨年のフランス戦とニュージーランド戦の選考メンバーを中心に、そして今回のリーグで目立った選手が選考されることとなると思いますが、上位5チームの成績を加味するとそこからかなりの選手が選ばれそうですね。
そして、ラグビーは国籍がなくとも日本でのプレーが長ければ選ばれる独自の制度があり、これまで選出歴がなくともワールドカップに合わせて条件をクリアして選ばれる選手もいるでしょう。
メンバー選考で、そして本番ではどんな驚きが待っているでしょうか。
熱い戦いが終わったばかりですが、今からワクワクが止まりません。