実家から戻ってきました。
母にも少し会えました。
私がいることに驚いていましたが、
あんた帰ったかね?と嬉しそうにしていました。
認知症は2年前とは比べ物にならないくらい進んでいました。
話はループし続け、自分の家と、嫁入り前の実家を混同して
入院していた病院とグループホームを混同して、
自分が今どこで生活しているかさえわからない状態でした。
かわいそうなのは分からないことを分かっていることです。
話すことに自信がなさそうで、質問に対しても考え込んで、
どうだったかなぁ~と言葉が見つからないといった様子。
6年前、父のがんが見つかり、余命宣告もされ、
久しぶりに実家に帰って、その時会った母の様子がおかしかったので、
兄弟に 認知症じゃないか と言ったところ
そばにいる人たちは気が付いていなかったのです。
その時点で認知症は始まっていたと思います。
それから一年たたないうちに父は亡くなりましたが
その間の何度かの帰省のたびに もの忘れ外来 に連れて行ったりしました。
その頃は病院でもそんなに深刻な状態ではないと、気休め程度の薬しか出ませんでした。
しかし、少しづつ、少しづつ確実に認知症は進みました。
兄弟も母の手助けを一生懸命してくれました。
これからは頻繁に帰省しようと思ったタイミングでコロナ禍に。
飛行機の予約も何度もキャンセルしてようやくワクチンを打って
波が収まったところで今回の帰省となりました。
今の母は目の前のことは理解できます。記憶にとどめることはできなくても。
一応は会話は成立します。
別れるときは涙声で じゃあまたね と手を振ってくれました。
これが最後のまともな会話になるかもしれないと
別れたあと少し泣きました。
してもらうことばかりで、自分が何にも役に立てないことが申し訳ない。
認知症はよくないですが体は病気知らずの母です。
(入院は圧迫骨折でした)
これからまだまだこの状態は続くと思います。
またコロナの状況を見ながら会いに行きたいと思っています。