東京で、大きい集合団地で、引越しを繰り返すという育ちをしてきた私。5年くらいのサイクルで家が変わっているので(転校の経験も1回あり)近所との深い付き合いもなし、遠くの親戚より近くの他人、も人事のように感じてきてた。言葉通り親戚は遠くだからほとんど行き来なし近所といえば助け合うより年頃の私たちの帰宅時間にあれこれ忠告してくる迷惑な存在とでしかなかった。
結婚して地方に住むようになり近所、地域とのつながりの深さを改めて知った。親戚も近くに住んでいる人が多いのでそのつながりも密だ。『何故そこまで・・・』と思うくらい義理もあるけれど、そういった方々にあちこちで知らず知らずにお世話になっていることに気づく。
少し前の話。普段娘の帰宅は義母にお願いしている。それが私も義母もうっかりで、始業式の日午前11時で帰ってくることを言わずに聞かずにいた。ちょうどその時間義母は近所に遊びに行っていて留守。それを知らない娘はいつもどおり帰宅。ところが玄関に鍵がかかっていて開かない。困りながら家の前をぶらぶらランドセルをしょったまま歩いていたそうだ。そこに隣のいつも遊びに行っているお宅の方が見て『うちにおいで』といってくれお昼ご飯までごちそうになってきた。
3時過ぎ玄関は開いていたものの張り紙がしてあり『○○ちゃんは隣にいます』と大人の文字で書いてある。あわてて迎えに行くとのこのこと出てきた娘。わけを聞いて本当にありがたい思いと申し訳ない思い。快く娘を迎えてくださり嬉しかった。いったん家に帰ったものの隣にいるほうが楽しくてまた行ったそうだが・・・。
もう1件となりのお宅も珍しいお菓子や娘にお年玉をいただいたり、声をかけてもらったりする。自分たちの暮らしはそういった地域のつながりで持っているんだなと思う。
なにかお礼をと実家に久しぶりに行ったとき名物の餅を買ってきた。困ったときに手を差し伸べてくれる人が近くにいるのは心強いものだ。
・・・・・笹子餅 駅前の『みどりや』で売っています。名物に甘い(うまい)ものあり、だそうで。
『図書館だいすき!!』更新しました。よかったらのぞいてみてください。