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ハイカーズ・ブログ(徘徊者備録)

「あなたの趣味はなんですか?」
「はい、散歩です」

「こうなる前からですか?」
「はい」

女三四郎・十段に

2011-08-24 11:58:48 | 武道関連
柔道の指導のために米国に渡った98歳の福田敬子さんが7月28日付で米国柔道連盟から女性として初めて最高位の十段昇段を認められた。

東京都出身。
柔道の父といわれる嘉納治五郎が、柔術を学んだ福田八之助を祖父に持つ。
21歳のときに嘉納に誘われて講道館女子部に。
64年東京五輪では「柔の形」を披露する大役を得た。

知人の招きで訪れたサンフランシスコに数ヶ月だけ滞在するはずが、生徒に指導を続けてほしいと懇願された。
嘉納先生は「チャンスがあるうちに自分を全うすべきだ」といわれた。

米国に腰を据えて77年に市民権を取得。
「私は柔道と結婚した」と話、世界各国で普及に励んだ。
数え切れない生徒と出会い「幸せだった」と語った後で「私にもっと能力があれば、もっと柔道を発展させられたと思うこともある」

40年以上も主宰する「桑港女子柔道クラブ」の道場で、白い柔道着に九段以上を示す紅色の帯を締めた福田さんは「嬉しいを通り越して恐縮至極。これからの責任の重さを感じる」

高台の住宅街にある道場には今でも週2度は出向く。
病気で脚が弱り、教え子の支えなしでは畳に上がれない。
それでも準備運動の際には椅子に座って腕を回し、稽古中は厳しい視線を注ぐ。

死を含む幸福

2011-08-15 14:16:57 | 晩年学
毎日新聞 新幸福論 生活再発見
宗教人類学者 本林靖久

日本のような資本主義社会では「幸福とは、欲望に見合う財を持つ事だ」とした。つまり欲望を増大させれば、財を稼がないと幸せになれない。

一方、仏教世界に生きるブータン人は少欲知足です。欲望が少なくたるを知れば、幸せだと感じます。財よりも家族や地域とのつながりを大切にします。

ブータン人は輪廻転生の世界観を持っています。
我々のように死んだら終わりと考える刹那的な世界観と、ブータン人のような悠久に続く永遠の中でたまたま私が今ここにいると考える世界観では、人や自然とつながり方がまったく違う。

日本でも立ちション防止の鳥居の絵のように、悪いことをしたら人が見ていなくても罰が当たるって考え方は残っている。
ところが最近は、人が見ていなければ何でもしてよいという価値観があふれている。

それは、人は死んだら無になると考える人が多いからだ。

死を含む幸福を考えないと最終的な幸福は語れない行きがする。

私は、幸福とは明日への希望が持てるかどうかだと思います。
それは死にゆく人にとっても同じです。
自分が死を迎えるときに、死後の世界に希望が持てるかどうかが重要だ。

どんなにつらくても悲しくても、そういうものを持てば幸せでいられるんじゃやないかと感じる。

土下座して「単独行」主張

2011-08-06 21:28:09 | 雑談
時代を駆ける
栗城史多(くりき・のぶかず)
毎日新聞

自分が打ち込む対象として山を発見した僕は、次に目標を立てることにした。
まずは、海外の山に一人で挑戦しようと。
それが04年6月のアラスカの北米最高峰マッキンリー(6194m)の単独登頂でした。

入山料が安いうえ、ガイドも誰も付けずに一人で山と向き合える。
僕がこだわったのは、どうしても一人で登りたい、ということでした。

実はこの時、世話になった山岳部の先輩から、一緒に行かないかと、声をかけられていたんですが、断りました。

その先輩と一緒に行くと、ただ付いていくだけの山になってしまう。

そうではなく、自分の山を登ってみたい、と先輩に伝えると、では、部をやめて行け、と言われました。

OBからも怒られた。
パスポートのとり方もわからないような人間が、植村さんがなくなったように一人で登れるわけがない、と毎日言われました。

だがここはこらえどころでした。
土下座して行かせて下さいと頑張ったのです。