ミッちゃん 山元気!

自由気ままに 自分の目線で
山歩きの様子を綴っていく日記です

覚悟を決めて出発した九重山 2日目 独りの立中山

2022年05月15日 | 山 九州の山

2022年5月1日(日)⛅ 立中山(たっちゅうさん)

 

覚悟を決めて出発した九重山1日目からの続きです

 

1日目の夜は 静かな夜だった

坊がつる名物の強風は無く、満点の星に飾られた空

今年は、風の唸り声を聞く事はなかった…

 

 霧に包まれた朝を迎えた…

 

朝からの坊がつるは 灰白色のガスに包まれ

冷たい空気が漂い、一枚上着を羽織った

 

ガスは一所にジッとしている気はなさそうで

動き回っている

四方の山々も出たり隠れたり

今日も忙しい1日になりそうだ

 

だが、山の朝は静かな時が流れ

下界では味わえない風情が心地良い

 

チチの疲れはまだ残っている様だ

膝を庇って歩くのは、意外に重労働で

負担が大きいのだろう…

 

今日はチチの休山日

婆さんは山に洗濯に出掛ける事にした

 

 坊がつるテント場から法華院温泉へ

 

リュウキンカ

フウロケマン

 

草花に送られながら り出かけて行った

寂しい気持ちはあるが、山に癒されて歩く

 

 

法華院温泉まで来た

今日は北千里ヶ浜へと行く道とは反対の方向の

法華院温泉のテント場の横の道を進む

 

崩れた跡はすでに片付けられ

標識も鉾立峠・くたみわかれを示し

整備された道があった

 

しかし 以前とは様相が変わっている

あったはずの、トーテムポールは無くなっていた

 

※以前の様子は↓をクリックして、ご参照ください

2018年5月に登った時の様子です

 

2018年5月に 今は亡き愛犬のビビと登った

懐かしき立中山への道を今日は、独りで登る

 

まだ、先に見えるはずの景色は

白いガスが多い 気分的にもやや沈みそう…

それでも、今日は

行ける所まで行ってみようと決心したが

すぐに忘れてしまう私だった…

 

中岳分岐~法華院のルート

 

2012年7月 豪雨による土石流発生が発生

通行禁止となったまま、いまだ開通していないようだ…

 

時々、このルートを登る愛好家の人もおられたようだが

入口は ロープが張られたままだった

 

令和2年7月の災害だけではないだろうが

東千里ヶ浜の方は荒れていると聞く

それも影響しているのかもしれない…

 

最近の自然災害は 酷くなっているように思う…

 

  鉾立峠への最初の木道

 

崩れていたと聞いていたが

木道が残っていることにホッとする

 

しかし、進むにつれ 木道は変わっていた

やはり崩れて、痛々しい場面が残っていた

 

 最初のガレ場

 

以前はこれほど 土石の溜まった姿はなかった…

 

東千里ヶ浜方面の崩れも、やはり影響しているのだろう

稲星山と中岳方面からの土砂崩れが ゴーロを形成していた

 

それを横断するように渉って 再び樹林帯へと入る

 

 見慣れた標識は残っていた

 二つ目の土石痕

 穴が開いたような樹林帯へ

 フモトスミレ

 

赤岩のごろつく荒れた道

面影はあるが、やはり以前とはっている

 

 

が見えてきた そこには

木鉾が天を突いて立っている 

ここが以前、鉾峠(ホコントウ)と呼ばれていた

鉾立峠である

新しく立てられた木鉾には

今も 鉾峠と記されている

 

ガスは微妙に動きが速い

灰色のガスが、包むかと思えば 高く吸い上げられ

景色は目まぐるしく変わる

 

 鉾立峠 1360M

白口岳

 

鉾立峠から見える白口岳

ここから見る姿が好きだ ついつい 

われてってしまいそうになる

だが その南東面の斜面は 

以前より深く抉れている 道も荒れているようだ…

 

なぜか、どうしようか… 

迷う心が生まれる

そう・・・ここに立つと 

立中山へ行く事よりも

白口岳に行きたくなる気持ちがくなる

これはよくない事だと分かっていても

心が大きく揺れる…

 

立中山

 

白口岳の誘惑と戦う事10分

そんな私を知るチチが 

送り出すときに言った言葉を思い出す

 

立中山に行くんだよ!

余所見は、だめだよ!

 

誘惑にけてはいけない!

父との約束通り 立中山へ向かう事にした

 

鉾立峠を挟んで、白口岳と対峙する立中山

白口岳に比べると

何と優し気で穏やかな山容に見える

しかし、ここも登れば

泥状の地獄す…そう思って

覚悟を決めて登り始めた

 

この時の様子を手記には

「いけそうだが、かなり荒れている

独りという不安がつき纏う

二人の若者が登っていった

思わず、ついて行きそうになった

だけど、チチとの約束がある…

自分を止める」

そう書いてあった・・・

 

コースタイム

 

8:55 坊がつる テント場 → 9:10 法華院温泉 9:15 → 9:44 鉾立峠1360ⅿ 9:55 → 10:19 立中山1464.4ⅿ 10:26 → 10:55 玖珠川源流 → 11:13 大船山・坊がつる分岐 11:25 → 11:55 坊がつる テント場

 

 ミヤマキリシマ

 

気の早いミヤマキリシマの花が咲いていた

一斉に咲きだし 山肌が赤く染まるのも

もうすぐなのかも

 

そう思いながら登り始めると

道の様子が変わっている事に気が付く

 

なっ!なんと! 階段が!

キレイに整備されていたのだが…

これは、チチの泣き所になりそう…

そしてそれは・・・頂上付近まで続いていた

 

 急斜面は階段変身~!

 頂上付近まで続いていたヨ!

 階段がえた山頂付近!

ボケの花が満開

 

階段の道を、汗をかきながら 黙々と登る時 

目に留まったのはクサボケ!

 

艶やかな朱色の花を咲かせ

思わず 足が止まる。

そして、呼吸を整える時間を与えてくれた♪

 

頂上付近までくると

ミヤマキリシマが目の前に広がる

まだ渋い色の硬いがついていた・・・が!

 

 幼いミヤマキリシマの

 が開いている蕾…

 

ミヤマキリシマの枯れる原因に

害虫の発生が問題になっている…

 

その代表に名が挙がるのは

キシタエダシャク

クジュウフユシャクだと聞いている

どちらも 今年は大繁殖してしまうのだろうか

 

私の前にも、その虫たちの幼虫がいた・・・

数匹だが、よくよく探すと、もっといたのだろう

 

 キシタエダシャク

 

この枯れた枝葉 既に

冬の時期に活動する 

クジュウフユシャクガ

食害されたものだろうか・・・

枯枝が目立ち まるで

山のサンゴ礁を見る様だった

 

 

ミヤマキリシマ花道

一気に咲けば赤い花道

 

このままの肌色のままなのか…

見事な紅い花道になる事を願う!

 

立中山 1464.4M

 

ガスッているものの 

ガスの合間から 

近くの風景を見る事は出来た…

 

白口岳の奥の中岳

ガスの向こうから姿を現す

 

痛々しい山肌が所々多くなっている様な

それでも 九重山らしい山並みは健在だ!

 

白口岳と中岳方面

法華院温泉

 

さてさて…立中山の頂を満喫した!

このまま 鉾立峠へと戻ろうか迷う

 

だた、あの階段を下るのは…

正直、二の足を踏む!

当初予定していた

鉢窪へのルートを下ってみようか

 

地図は持っている…

またまた私の好奇心が出てくる

 

少し横長い平坦な立中山の頂

それを突っ切る形でついている踏み跡を確認

 

以前、殆ど分からなかった踏み跡明瞭になり

既にになっていた

 

行こう! 地図とコンパスを取り出して

鉢窪ルートへと下って行った

 

 

 鉢窪ルートへの道

見事に掘れて、となっている所も!

 所々、分岐が現れる!

 

鉢窪はきっとこんな感じなのだろう・・・

鉢窪に入り込むと

踏み跡はもっと薄く、

獣道か人の踏み跡か分からない道が

四方八方についていると聞く

きっと迷うだろう・・・

 

鉢窪はチチと一緒に行く事にし

道を外さないように進む・・・

 

丁度、この辺りで 独りの登山者に出会う

 

玖珠川源流

 

玖珠川の源流に出てほんの少し

川沿いに歩いてから 渡渉!

 

その時 先を歩いていた登山者の声がする

 

うわぁ~ 

わぁ~ひぁ~ 

〇▲✖※◇▽…

 

ッ! なに?なに?

 

背筋が凍りついた・・・が

その声の原因が分かった

 

灌木のトンネルを潜るような

泥濘泥沼

ジュクジュク

靴が泥の中にまっていく…

 

 

他に道を探すが

これこそ道迷いを起こしてしまう感じで

見通しの悪いブッシュに紛れ込む形になりそう…

仕方なく 灌木を掴み

頭を下げ屈んだ格好で 足場をしつつ

時に、泥の中に足を突っ込みながら歩く

 

ふっ~

地面が少し硬くなった時は、ホッとした

 

 グネグネの樹々の魔女の森?

 

少し腰をかがめながら歩く

道が分かり難い所もあるが

道の状態をばなければ 迷う事はなさそう

 

 これも です!

 素敵なです

 

崩れた跡の様なルンゼ?

その涸沢を渉っていく

そしてその先もまた、急登の泥道

 

でも、まだ泥濘の泥状ではなく歩き易い

ただただ 急登しんどいだけ

 

大船山・坊がつる・鉢窪の分岐

 

ヤレヤレである

漸く、分かるルートに出てきた

 

さてさて… ここでまた迷う

大船山まで登ってこようか?

時間的にはまだ余裕はある…

ここでまたまた10分ほど思案する

その間に 数名の登山者が目の前を往来した

 

ここでも、チチとの約束を思い出し

やはり下山することにした…

 

 抉れた溝道を下っていく

 黒い泥濘

 宇土山入口 今度はチチと来よう

 

大船へのルートもまた、以前とは少しずつ形を変えていた

あるはずの道がなく

新たなる道が出来

幾つかの分かれ道があった

冬の時とは違うの道は、下りでもを要する

油断すると を取られやすく

デコボコが応える

 

それでも 下るとなると足は速くなる

ドンドン下っていった

 

 薄暗い急な下りは用心!

 見えた! 闇から抜け出る瞬間だ!

平治岳・大船山の登山口

大船山

 

坊がつるに着いた頃

空は高くなり、大船山がひょっこり顔を出していた

それを見ると、やっぱり登っておけばよかったかな?

そんな欲が出てしまう

 

それを振り切って テント場に戻る

 

 

 

チチが お帰りとテントから出てくる

ゆっくりできたのだろうか?

疲れていた表情は消えて 

穏やかな笑顔で迎えてくれた

 

ゆっくりできた?

ゆっくりできたよ

法華院温泉に行ってみる?

行こうか?

 

法華院温泉で、コーヒーでも飲もうかと思って

出掛ける事にした

 

 

山は萌え 山は清々しいほどの魅力を出している

もう少し、お日様の陽が有ったらと思うが

贅沢な欲はよそう・・・

 

法華院温泉に行くと 受付が混雑していた

宿泊者の受付が 始まって忙しそうだった

外に張られたメニューを見ると

 

あれ・・・コーヒーが無い!

 

ここのコーヒーは美味しかったのに…

残念!

甘酒はあったが テント場で

コーヒーを点てる事にした

 

 法華院温泉

 コテージ

 

設けられた休憩場?

ベンチに座って大船山を眺めるチチ

その背中が少し寂しそうに感じた…

 

 ミミナグサ

 

チ 戻ろう~

 

そうだね 戻ろうか

 

坊がつるのテント場で ゆっくりと過ごした

 

2日目おわり