清々しく快晴な夜明けでした。富士山も素敵な朝焼けです。今日は4月中旬の陽気の予報、気持ち良い1日となりそうですね。
今朝のニュースから・・富山大大学院医学薬学研究部免疫バイオ・創薬探索研究講座の研究グループは、漢方薬の原料として使われる甘草の成分「イソリクイリチゲニン」(ILG)が、メタボリックシンドロームなどの進行を抑制する仕組みを解明したと発表した。ILGが、脂肪細胞や白血球に作用し、内臓脂肪の炎症や組織が硬くなる状態「線維化」を抑制することを突き止めたとの由。メタボ発症には内臓脂肪の慢性的な炎症が深く関わっていることが判明している。
漢方に甘草はつきもの、と言ってはオーバーでしょうか、日本国内で発売されている漢方薬の約7割に甘草が含まれているのですよ。生薬としては、マメ科カンゾウ属植物の根や根茎を乾燥したものが用いられます。甘味料として使われることの多い甘草ですが、漢方では緩和作用、止渇作用を期待します。
ところで漢方といえば生薬を組み合わせることにより相加・相乗作用を作りだしているのですが、なんと甘草単独(一味)だけのその名も甘草湯という処方もあり、喉の痛みや咳を鎮める効果があります。ちなみに桔梗+甘草の二味からなる桔梗湯も咽頭痛にポピュラーな漢方エキスです。
芍薬と甘草の二味からなる芍薬甘草湯はこむら返りの特効薬として人気があり、服用されている方も(当院では)多いエキス顆粒です。
そして甘草の根に含まれる有効成分であるグリチルリチンは、肝機能障害やアレルギーに有効であり、またグリチルリチンやその他の甘草から得られる物質は、消炎作用や美白の効果もあるようです。
しかし、グリチルリチンには低カリウム血症や血圧上昇、浮腫(偽性アルドステロン症)などの副作用が知られており、一時に多量に用いることは避けたほうがよろしいでしょう。高血圧の方、腎機能が低下している方は留意ください(ご相談ください)。
~3月19日(土曜日)は日本循環器学会のため、臨時休診です~
明後日です!