実は、座敷の隅には、長年使っているテレビが置いてあって、休みの日の農作業のあとや雨の時なんかに、ビールやコーヒーを飲みながら寝転がって観ている代物だ。妻が洗濯物をたたみながら観ていたりもする。チャンネルによっては、画像がぼやけ気味だったり、音声がノイズ混じりだったりするのだが、けっこう重宝なテレビなのだ。
そのテレビを取り去ると、長机が１本増えても、ある程度はスペースを確保できる。
「しかし、まだ使っているのをむげにほかす（捨てる）のもどうかなぁ」「かといって、他に置き場所もないし、机を置くならほかすしかないなぁ」と思案していた。
そのテレビが、先ほど、突然映らなくなったのだ。学研教室は、月曜日は１０時まで開いているのだが、それが終わって、テレビを観ながら一息ついていたら、不意に画面が縮こまり、真ん中に横一本の白い線になって、ほどなく消えたという。それを聞いて、私がもう一度つけたら、元のように映ったのだが、５分ほどで消えた。もう一度試しても同じ。
「いよいよ壊れたなぁ。部屋が狭くて机が置けないと言ってたのを、テレビが気を使ったのかもな」と、二人で笑った。
テレビの遺志(？)を尊重して、長机を１本買うことにした。テレビくん、ありがとう。
