私、らしく・・・前へ。

乳癌だった私。治療終了後不妊治療へ。2008年5月女の子を出産

出産レポート (3)

2008-05-30 13:43:22 | 出産レポ
「みのりさん。M先生来てくれるからね。」

5月17日は土曜日だったため、普段の担当の先生はお休みだったようなんだけど。
私の出産に合わせて出てきてくださるとのこと。

今日の当直の先生もやさしい雰囲気の先生だけれども若いし、やっぱり普段の先生が来てくれるとなると安心。

もうろうとなる意識の中でそう思った。

私のいきみ逃しはまだまだ続く。
私の血圧も、どんどん上昇。

そこへM先生登場。

「破水したの?痛み強くなった?」
いつもの、やさしい笑顔。
私は、頷くのが精一杯。

そして・・・。
「ちょっと、血圧も高いし、赤ちゃんの心拍も下がったりしてるからね~、万が一のために採血させてね。まあ、帝王切開にはしないと思うけどね。」
と、先生。

それを聞いて、あー、先生はぼんやりごまかしたけど危険な状態なんだなと思った。
そして、痛みがくると帝王切開になるんやったら早く帝王切開にして~!!と心の中で叫んだ。
それでも、言わなかったのは赤ちゃんの免疫力のことを思ったからだ。

通常の経膣分娩では、産道を赤ちゃんが下りてくるあいだにお母さんが持っている菌に感染しながら生まれてきてそれが赤ちゃんの免疫力になるとのこと。
加えて、初乳には赤ちゃんに必要な栄養素があってそれを飲ませることによって免疫力がつき病気をしにくいと。

帝王切開になると、産道を通らないため菌への感染はないし、抗生物質をするため初乳をあげることが出来ない。



ふっー、ふっー、ふっー
助産師さんのリードがあるときは、なんとかそれについて呼吸法が出来る。

でも、助産師さんもずっとベッドサイドにいられるわけではないので居なくなるととたんに私の呼吸は乱れ、赤ちゃんの心拍が低下する。

それを見ていた夫くんがそばにきて、一緒に呼吸法をリードしてくれた。
痛みでパニックになりかけていた私はなんとか夫君のリードについていく。

順序がどっちが先だったかは、忘れたけど
導尿、帝王切開前の採血をされた。

どちらも、軽い痛みがあったものの陣痛の痛みに比べればなんてことなかったように思う。

そんな中で、痛みはどんどん進む。

「そろそろ、ふっーじゃ乗り切れなくなってきたみたいだから、今度は短くふっ、ふっ、ふっ、ふっ、って吐いてみて。」

助産師さんに言われて呼吸法が少し変わった。
途中、妹や、夫君にリードしてもらってなんとかついていく。

途中、先生が診に来て。
「もしもの時、帝王切開になるから水分は控えめにね。」
と、言い残していく。
そのため、口と喉がからからで苦しさは倍増。

そんな様子をみていた助産師さんは
「少しだったら大丈夫。」
と言ってくれて回数は今までどおり、飲む量はごくごく減らして陣痛のいきみのがしに耐えた。

こんな痛みの中、子宮口はなかなか開かず相変わらず7cm~8cmだという。

先生が診に来て
「今、お腹に力入れることが出来る?」
と、聞かれて
「はい。」
と、答える。
「じゃあ、力入れてみて。」
と、先生はいいながら子宮口のあたりを指でグリグリグリ~とえどるように広げた。

「よし、これが限界かな? 子宮口完全に開いたからね。今からいきんでもいいよ~。」
と、先生。

「そしたらね~、いまから少しだいきもうね。赤ちゃんまだ上にいるから全部いきんでしまうと赤ちゃん苦しいからね。ふーっ、ウン。ふーっ、ウン。って、このウンのときに少しだけいきんでね。」
と、助産師さん。

夫君と、妹のリードで、
ふーっ、ウン。ふっー、ウン。
なんとか、続けるも痛みがピークになるときは、おもわず、
ふーっ、ウウウウーーン。
と唸ってしまう。

陣痛が去ると、ほとんど寝てないこともあって、ウトウトとする。
時間の早い遅いもあまり感じない。

そんな、意識がモウロウとする中で気になるのは、やっぱり赤ちゃんの心拍。

「あかちゃん、大丈夫?」
私が聞くと、頭もとでうちわで扇いでくれている母や呼吸法をリードしてくれている夫くんや妹が口を揃えて、

「大丈夫やよ。」
と、言ってくれて少しほっとする。

いきみ逃しをしながら、いきむのがどれだけ続いたかはわからないけど、しだいに股に圧がかかってくるのを感じる。

そのことを訴えると、助産師さんが診に来てくれる。
LDR室の天井から、ライトのようなものが降りてきて一旦、母、妹、夫くんが部屋から出される。

そして、慌しく
「先生呼んでー、旦那さん頭もとに入ってもらって。吸引準備して。」
そんな声が飛び交う。

いよいよ、お産も最終段階に入ってきたかなと思うと、ベットも解体されて分娩台へ。
足にカバーをかぶせられて、分娩台に足を乗せられ、

「いきんで。」

と、言われて1、2回いきむとストップをかけられて手を胸の上で交差するように言われた。

「はっ、はっ、はっ、はっ。」
って、息をするように言われてそのとおりにしてたら。

「もう一回いきめる?」
と。先生。

え?いまからまた、いきむの?
そう思いながらいきむも力が入らない。

若い先生が私のお腹の上に乗って押し出す。
そして、
「足をあげて。」
と、言われて私はスタッフの人何人かの人に両足を持ち上げられM字開脚をベッドの上でさせられる。(赤ちゃんの足みたいなかんじ?)

そこへ、担当のM先生が出口の周りに手をあてを私のいきみに合わせてぐぐぐっと押した。

ずるっっと出た感覚。
少し、して産声が。


「泣いた・・・・、泣いたよ・・・・。」
夫君は嗚咽しながら私の頭をなでる。
私は、放心状態で夫君の顔をみつめる。


「小児科呼んで!!麻酔科待機してもらってたの解除して!!」
先生の指示が飛ぶ。

なかなか手元に来ない赤ちゃんが心配で、

「赤ちゃん、元気?」
夫君に、聞くと。
「うん、元気、手も足もバタバタさせてるよ。」


赤ちゃんは待機してくれていた小児科の先生が来てくれて飲んでいた羊水の吸引処置をし
てくれた。長い分娩時間だったので羊水をたくさん飲んでしまったそうだ。


「さあ、さて。今のうちにお母さんの処置もしときましょうかね。」
そういって、麻酔をされ会陰の裂けた部分の縫合を先生がはじめた。

私達2人の処置が終わった後、
「じゃあ、体重いこうか。」
と、赤ちゃんの体重を測ると・・・・・、スタッフさんたちの歓声が・・・・。

「4566g!!!!」

きゃ~、大きい!

そして、赤ちゃんとの初対面。

うわー、おっきい。
貴方だったのね、私のお腹の中にいたのは・・・・・。

なんとも不思議な・・・、そして幸せな気持ちだった。


体重:4566g
身長:53.3cm
胸囲;40.0cm
頭囲;34.5cm


分娩の経過

微弱陣痛、会陰裂傷Ⅱ度 

分娩時間

19時間23分

出血量

884ml(多量)




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出産レポ-ト(2)

2008-05-29 01:18:42 | 出産レポ
午前11時母到着。
陣痛がきていない間はまだまだゆっくり話が出来る私をみて首を傾げるw
妹と話をしたり、母と話をしたりして過ごす。

午後12時になって、お昼が出る。
そこへ、夫君登場。
まだ、喋ったり食べたり出来る私をみて拍子抜けの表情。
陣痛は、朝と同じ感覚ぐらいなので痛みのときは、ぐ~っと我慢。
痛みから開放されると食べるをくりかえす。

13時。
トイレに行くように促されて、いつ破水してもいいように産褥用のナプキン?をあてる。
それから、また40分の陣痛ー胎児心拍監視装置をする。
やはり、朝と同じ。
私の感覚は10分、装置では5分から7分。

痛みは少しずつ強くなるも進んでいる感じではなさげ。

14時。
なかなか強くならない陣痛。
部屋を歩いたり廊下を歩いたり。
木馬に乗られてゆらゆらしたり。
痛みは、強くなるけれどまだ妹や母や夫君と喋れる状況。

15時。
「今日の満潮時刻は17時1分だって。」
妹が、友達に調べてもらった満潮時刻。
「それまでに産めるといいけど。」
と、笑う私に
「まだ、喋れるうちは生まれないんじゃない?」
とシビアな母。

16時。
なんと、勇み足で義父、義母が近くまで来ていると連絡が入る。
私は、正直こんな痛いとか言ってる自分をみられたくないと夫君に訴えると夫君がまだお産がなかなか進んでないことを報告。
病院近辺で、待機してもらうことに。

(徳島から高知まで来てくれてるのに・・・・、すみません・・・わがままな嫁で。)

16時30分。
木馬に乗って陣痛の傷みを逃していると、グチッと言う音とともに大量の水というかお湯が流れていく感覚。

どんどん流れてどうしようもなくなる。
泣きそうになりながら
「破水した・・・。」
と、言うと母が助産師さんを呼んでくれた。
そして、不安な私に妹が
「大丈夫、お産が進んでいる証拠、大丈夫、大丈夫。」
と、言ってくれる、
それに、安心した私は
「満潮までに産まれるかな?」
と少し冗談めかして言うと
「そんな、簡単じゃないわよ。」
相変わらず、シビアな母。

とりあえず、濡れた下着などを替えるためにトイレへ。
今までと比べようにならない痛みがおしよせてくる。
そして、ベットの上へ。
陣痛ー胎児心拍監視装置を再びつける。

強い痛みとともに、ぐぐぐぐっと力が入る。
その時、赤ちゃんの心拍が40代まで低下。

「みのりさーん、力抜いてね、力入れると赤ちゃん苦しくて心拍さがってます。」

そう、言われていきみ逃しがはじまる。
ふっーぅ、ふっーぅ、ふっーぅ。
助産師さんが呼吸法をリードしてくれる。

この頃から何時ぐらから、何があったか正直曖昧にしか覚えていない。

つづく・・・・








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出産レポート(1)

2008-05-28 09:39:23 | 出産レポ
出産予定日より過ぎてから、どんどんおしるしの色は濃く量は増えていくものの。
前駆陣痛等もなく、日々が過ぎていく。

で、5月17日。

もし、今日うまれると私と同じ17日生まれになるんだな・・・。(私の誕生日は2月17日)

でも、今日仏滅だから明日の18日大安のほうが夫くんは喜ぶのかな?(こだわる人なのでw)

そんなことを思いながら0時30分ぐらいに床につく。

1時50分、腹部の痛みで目が覚める。
膀胱の奥に差し込むような痛み。
困ったな・・・・、もうお産も近いのに膀胱炎かなあ・・・。
(この時は、まだ陣痛だと気がついていない)

トイレに行って用を足すが別段痛みが強くなるでもない。

もしかして?陣痛?
頭を少しよぎるけど、まさかね~(呑気かな?w)とおもい横になってみるものの痛みで寝られない。

で、やっぱり?
疑いつつも、痛みの感覚を図ってみると10分感覚。
でも、1時間計っているうちの最後は少し長め・・・だったり短めだったり・・・。

時計とにらめっこをしながら「陣痛は長くても1分もは続かない」を信じて痛みに耐える。
それに、まだ耐えられるぐらいの痛みなら本当の陣痛じゃないよね?

と自分に言い聞かせながら、2時、3時、4時とやり過ごす。
夜中だし、家族もまだ寝てるし・・・・。

いよいよ5時を回って。どうしようかな?とおもいつつとりあえず病院に電話を入れると。

「みのりさん。週数も超過してますし。でも初産ですよね?そんなにお産が早く進むことはないと思いますけど来てみます?それとも、今からシャワーして、少し早い目の朝食をとってから来てもらってもいいけど・・・。」

と言われ、病院に行ったものの帰されるのも嫌でシャワーを浴びてご飯を食べることにした。

6時。
母を起こす。

「陣痛がきたみたい。」

と、告げ病院とのやり取りを話す。

6時30分
シャワーを浴びる。
痛みがくるたびに温めると少し楽な気がする。

7時
朝食。

痛みを堪えながらの食事なので時間がかかる。
途中何度も席を立ち痛みを逃す。

8時30分
夫君に電話。
今から病院に行く旨を伝える。その後、妹に付き添われ病院へ。

9時病院到着。

すぐに診察台へ。
助産師さんに、
「子宮口はいままでどのぐらい開いているって言われてますか?」
と、聞かれ
「指一本ぐらいです。」
と、答えると
「ちょっと、このまま待っててね。」
言われそのまま待たされる。

こりゃ、家に帰されるのかな?
なんて思ってたら。

助産師さんは当直の先生(土曜日だったので)をきつれやってきて。
先生曰く。

「7cm~8cmひらいてますね。」

おお。
もう、そんなに開いてるんだ???

「ちょうどタイミングで病院きたね。」

助産師さんに言われて、外で待っていた妹に、
「お産になるんだって。」
なんだか信じられない気持ちで伝えた。

LDR室に、案内されて妹が荷物をとりに行っている間に夫くんに電話。
「もしかしたら、昼ぐらいに生まれるかも。間に合わないかも。」
立会いを希望している夫君は、おどろいた様子で、
「急いでいくわ。」
とのこと。

10時。パジャマに着替え陣痛ー胎児心拍監視装置で、陣痛感覚と、陣痛の強さを測る。
私自身が感じる陣痛の感覚と、監視装置でみる陣痛感覚とのズレがあることが判明。

私自身は10分感覚、装置では5分感覚・・・・。
私自身が感じていない陣痛があるようだった。

助産師さんから
「ウンチをしたい感覚ない?」
と、聞かれたが
「朝してきました。」
と、答えて今のとこ便をだしたい感覚が無いことを伝えると
「これからは、したくなったら言ってね。赤ちゃんの可能性があるから。」
と、言われた。

そういえば昔、友達が出産のとき
「ウンチがしたい。」
と、言ったらそれが赤ちゃんの頭だと言われたといってたな~なんて呑気に思い出していた。


続く・・・・。





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