日本経済新聞が元宮内庁長官のメモを入手したそうだ。
# 昭和天皇が1988年、靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)に強い不快感を示し、
# 「だから私はあれ以来参拝していない。それが私の心だ」と、
# 当時の宮内庁長官、富田朝彦氏(故人)に語っていたことが19日、
# 日本経済新聞が入手した富田氏のメモで分かった。
私からするとこのメモは昭和天皇がA級戦犯合祀をどう思っていたかではなく、
自身の戦争責任について知る手がかりとして重要な意味を持つと考える。
この記事によると、昭和天皇は、
「悪いA級戦犯を神聖なる靖國神社に奉るなど、とんでもない!」と言っている。
私は昭和天皇は人格者であると『なんとなく』思い込んでいた。
(確か「全ての責任は自分(昭和天皇)にある」と言ったと聞いていたので)
天皇自身戦争責任を問われる事は無かったが、当然自らの『罪』を自覚していると思っていた。
『不適切』ならある程度客観的な判断とも取れるが、
『不快感』となると、かなり感情的な反発の表明だ。
もし自分の罪(「全ての責任」)を自覚していたのなら、A級戦犯に『不快感』を持つだろうか。
この記事が本当なら、日本国の最高責任者であった昭和天皇は戦争責任を自覚していない事になる。
これでは、近隣諸国が戦争責任を問題にするのも当然だ。
こんな無責任な天皇なら、戦争責任を負わせるべきだったのではないか。
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私は、昭和天皇も含め当時生きていた日本人がA級戦犯を一方的に非難する事に違和感を感じる。
日本人が「戦争の責任はA級戦犯にある!」と主張する事が、反省したことになるのだろうか。
私は違うと思う。
『反省』とは他者を非難する事では無い。自分の罪を自覚する事だ。
もし罪人がA級戦犯のみであるなら、A級戦犯以外の日本人は何ら反省する必要が無いはずだ。
日本人ひとりひとりが
「私は侵略戦争を回避するために最善を尽くしてきたとは言えない。私にも責任があった。
以後その様な事にならないようあらゆる努力を惜しまない」
こう誓い、行動する。これこそが反省ではないだろうか。
A級戦犯を問題にする人は、自身の罪を自覚しておらず、
近隣諸国の主張に便乗して責任転嫁をしているだけにしか見えない。
そして戦争の責任がA級戦犯にあると認めただけでは、今後の侵略戦争を無くす事は出来ない。
今後もA級戦犯の様な『悪人』のせいで、何度でもinnocentな日本国民は侵略戦争をするだろう。
A級戦犯を非難にする人達こそ反省していないのではないか。
***
当の元宮内庁長官は、既に亡くなっている。
このため、本人にメモの真意を確認する事は出来ない。
そしてこれらの記述は箇条書きでかつ、個人的なメモのようあるから、
本当に昭和天皇が語った事なのか元宮内庁長官の個人的な見解なのか、
もしかすると元長官が執筆していた小説の着想メモだった可能性だって否定出来ない。
内容の検証をすべきだろう。
一方でこの元宮内庁長官が、生前にこの内容を公表しなかった理由についても検討すべきだ。
当時から天皇が参拝しなくなった理由が議論されていた。当然公表する意義はあっただはずだ。
だとするとこのメモは公表出来ない類のもので、守秘義務に該当するものではないだろうか。
少なくともオフレコ扱いだったのではないか。
このメモが流出したと言う事は、
公表出来ない様な内容をメモに残し、その上それをきちんと管理していなかった
元宮内庁長官の情報管理に落ち度があったとは言えないだろうか。
このメモの入手経路や、宮内庁の情報管理についても検証すべきだ。
もしこれが本物であれば、確かに貴重な史料(※1)にはなるだろう。
しかし、守秘義務にあたるべきものなら、
日本経済新聞は公表すべきかどうかを熟慮すべきだった。
(少なくとも元宮内庁長官は公表しなかったのである)
日本の新聞社は敵国のスパイの様な事を平気で行うから、困ったものだ。
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(※1):一義的には元宮内庁長官の人となりを知る上でだ。
昭和天皇についての言及部分については、あくまで補足的な資料として扱うべきだろう。
# 昭和天皇が1988年、靖国神社のA級戦犯合祀(ごうし)に強い不快感を示し、
# 「だから私はあれ以来参拝していない。それが私の心だ」と、
# 当時の宮内庁長官、富田朝彦氏(故人)に語っていたことが19日、
# 日本経済新聞が入手した富田氏のメモで分かった。
私からするとこのメモは昭和天皇がA級戦犯合祀をどう思っていたかではなく、
自身の戦争責任について知る手がかりとして重要な意味を持つと考える。
この記事によると、昭和天皇は、
「悪いA級戦犯を神聖なる靖國神社に奉るなど、とんでもない!」と言っている。
私は昭和天皇は人格者であると『なんとなく』思い込んでいた。
(確か「全ての責任は自分(昭和天皇)にある」と言ったと聞いていたので)
天皇自身戦争責任を問われる事は無かったが、当然自らの『罪』を自覚していると思っていた。
『不適切』ならある程度客観的な判断とも取れるが、
『不快感』となると、かなり感情的な反発の表明だ。
もし自分の罪(「全ての責任」)を自覚していたのなら、A級戦犯に『不快感』を持つだろうか。
この記事が本当なら、日本国の最高責任者であった昭和天皇は戦争責任を自覚していない事になる。
これでは、近隣諸国が戦争責任を問題にするのも当然だ。
こんな無責任な天皇なら、戦争責任を負わせるべきだったのではないか。
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私は、昭和天皇も含め当時生きていた日本人がA級戦犯を一方的に非難する事に違和感を感じる。
日本人が「戦争の責任はA級戦犯にある!」と主張する事が、反省したことになるのだろうか。
私は違うと思う。
『反省』とは他者を非難する事では無い。自分の罪を自覚する事だ。
もし罪人がA級戦犯のみであるなら、A級戦犯以外の日本人は何ら反省する必要が無いはずだ。
日本人ひとりひとりが
「私は侵略戦争を回避するために最善を尽くしてきたとは言えない。私にも責任があった。
以後その様な事にならないようあらゆる努力を惜しまない」
こう誓い、行動する。これこそが反省ではないだろうか。
A級戦犯を問題にする人は、自身の罪を自覚しておらず、
近隣諸国の主張に便乗して責任転嫁をしているだけにしか見えない。
そして戦争の責任がA級戦犯にあると認めただけでは、今後の侵略戦争を無くす事は出来ない。
今後もA級戦犯の様な『悪人』のせいで、何度でもinnocentな日本国民は侵略戦争をするだろう。
A級戦犯を非難にする人達こそ反省していないのではないか。
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当の元宮内庁長官は、既に亡くなっている。
このため、本人にメモの真意を確認する事は出来ない。
そしてこれらの記述は箇条書きでかつ、個人的なメモのようあるから、
本当に昭和天皇が語った事なのか元宮内庁長官の個人的な見解なのか、
もしかすると元長官が執筆していた小説の着想メモだった可能性だって否定出来ない。
内容の検証をすべきだろう。
一方でこの元宮内庁長官が、生前にこの内容を公表しなかった理由についても検討すべきだ。
当時から天皇が参拝しなくなった理由が議論されていた。当然公表する意義はあっただはずだ。
だとするとこのメモは公表出来ない類のもので、守秘義務に該当するものではないだろうか。
少なくともオフレコ扱いだったのではないか。
このメモが流出したと言う事は、
公表出来ない様な内容をメモに残し、その上それをきちんと管理していなかった
元宮内庁長官の情報管理に落ち度があったとは言えないだろうか。
このメモの入手経路や、宮内庁の情報管理についても検証すべきだ。
もしこれが本物であれば、確かに貴重な史料(※1)にはなるだろう。
しかし、守秘義務にあたるべきものなら、
日本経済新聞は公表すべきかどうかを熟慮すべきだった。
(少なくとも元宮内庁長官は公表しなかったのである)
日本の新聞社は敵国のスパイの様な事を平気で行うから、困ったものだ。
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(※1):一義的には元宮内庁長官の人となりを知る上でだ。
昭和天皇についての言及部分については、あくまで補足的な資料として扱うべきだろう。