久しぶりに切り絵を切りました。
モナリザを意識して、やわらかでやさしげな女性を描くつもりだったのですが、仕上がってみるとなんとも意志的できつい感じになりました。
それなりに美しいとは思うが。
今のわたしたちでは、かのじょのようなやわらかい女性は描けないようだ。
人の人生を途中から奪ったりなどして、厳しいことをやっているからかもしれない。
これもかのじょの作品です。おそらく未発表なのではないかな。
平凡だがかわいらしい女性という感じで描いたようです。
平凡というのには障りがありますね。あまりいい意味ではない。努力を怠っているという意味も含まれるからです。
人間は、女性も男性も、平凡に安住してはいけません。
少しでも自分を伸ばすべく、努力するべきです。
ところで、ヴィーナスのニンフたち、しばらく休みます。毎日続けているうちに、ちょっと平板になってきたからです。
少し間をおいて、またいい感じの女性が描けるようになってきたら、再開することにしましょう。
これはかのじょの傑作のひとつですね。原題は「王子さまの花」。「星の王子さま」に出てきた花を擬人化したものです。王子さまを真剣に見ているひとみがいじらしくてかわいらしい。
ですが、これは本当は女性にはあり得ないのです。
女性は、このような目で男性を見ません。これは、まだ小さな男性が、大きくてりっぱな男性をあこがれの目で見る時の表情なのです。
女性が男性を憎からずと思いながら見る時は、もっと性的な色合いが出ます。ですがこれにはみじんもそれが感じられませんね。
かのじょは女性として生まれましたが、霊魂は男性なので、少年を思う少女の絵を描こうとしたら、こうなってしまったのです。
時には、男性も女性を学ぶために、女性として生まれてくる時があります。ヴィーナスのニンフたちの中には、そういう女性もいるのです。
時には性別を変えて、互いを学ぶことが、互いの愛を深めていくことなのです。
今日は少し変わったものを紹介しましょう。
これは実は青空の神話のために制作されたものです。最初、適当な絵が見つからなかったので、アンゲテナルがエラキスに制作を依頼したのです。
ですがのちにいい絵が見つかったので、これは不要になりました。なのでこちらに回すことにしたのです。
なかなかにきりりとしたいいアマテラスですね。
元始女性は太陽であったという言葉がありますが、愛にあふれた女性は、確かに太陽のように暖かい。まるでそれを中心に世界が回っているかのような現象を引き起こすことがあります。
愛でみなのためになんでもしてくれそうな、暖かな美しい女性が欲しくて、男も女もそれを中心になんでもしてしまうのです。
女性美とは実にいいものなのです。見るだけで幸福になる。アマテラスというのは周囲に愛をふりそそいでくれる暖かな女性だったのでしょう。
そんなアマテラスが岩戸に隠れてしまえば、世界は一気に寒くなる。
神話ではアマテラスは出てきてくれましたが、果たして現実はどうか。
人間があまりに馬鹿なことをしすぎてしまうと、もう永遠に戻らない愛もあるということを、人間は学ばねばなりません。