昔々、神さまは人間の男の子と女の子を創られました。
でもまだ人間は小さくて、
男の子はまだいい男の子ではなかったし、
女の子もまだいい女の子ではなかったのです。
そこで神さまは、
男の子と女の子をもっといいものにしてやろうと
お考えになりました。
そして、男の子には青い種を、
女の子には赤い種を食べさせました。
青い種を食べた男の子は、
心臓の中に青い花が咲いて、
突然心が青空のように大きくなって、
みんなを助けてあげたくなりました。
赤い種を食べた女の子は、
心臓の中に赤い花が咲いて、
突然心がお日様のように暖かくなって、
みんなにやさしくしてあげたくなりました。
そして男の子も女の子も、
とてもいいものになって、
とてもきれいになりました。
だが、注意しなさいと、
神さまはおっしゃるのです。
男の子も女の子も、悪いことをしてはいけないよ。
もし間違って悪いことをしてしまったら、
すぐに改めてやり直しなさい。
そうしないと、
大切な心臓の花が枯れてしまうから。
花がみんな枯れてしまうと、
おまえたちはもう永遠に、
男の子でも女の子でもない、
とても苦しいものになってしまうんだよ。