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やはりブラームスは、ベームだ 2

2023年09月10日 23時50分00秒 | ブラームス
プロ野球も大詰め。そんな中、昨日バッファローズの山本、マリーンズ相手にノーヒット・ノーランを達成。安田が四球を選んで完全試合は免れましたが、まあ打てませんでしたね。当日はメジャーのスカウトも観戦していたらしいですから。評価も上がったことでしょう。来年はメジャーに行くんでしょうが、流出はもったいないやら、安堵するやら…。優勝はもう決まりですが、なんとか2位を死守してもらいたいですねえ。でも、なかなかしんどいですねえ。

まあ、暑さも少しましになりましたが、今回はブラームス。今年はブラームス、取り上げること多いです。カール・ベーム指揮のVPOによる全集です。1975年の5~6月にウィーンのムジークフェラインザールでの録音。あの1975年春の来日公演の直後に録音されたものです。その中から、交響曲第4番へ長調作品98であります。この全集の中から、第3番は少し前にも取り上げました。シングルレイヤーSACDにもなっており、それではなく、かなり以前に買ったCDです。

1975年のベームVPO来日公演は、もう大変でしたよねえ。ブラームスの交響曲第1番を筆頭に、巨匠晩年の大熱演でありました。正にベームが圧倒的な支持を受けていたときでした。特に、ブラームスの1番は、印象に残っていますよねえ。演奏が終わって、紅潮した様子で肩で息をして、そのあとコンマスのヘッツェルの方を見て満足そうに微笑んでいるのが印象的でしたね。次の1977年の来日では2番を取り上げられましたが、それでブラ-ムスは最後でした。

ベームの演奏も、今やカラヤン以上に忘れられているのが現状でしょうね。ワルターのようにSONYからの新しい販売もないですし…。レコード会社ももはや市場価値はない、と思っているんでしょうかねえ。かく言う私も、それほど日常的に聴くわけでもありません。しかし、聴く度にその演奏の充実ぶりには、驚くばかりです。ブラームス交響曲もこの録音以降、いろんな録音が出ましたが、この演奏を凌ぐものは…、とついつい思ってしまいますねえ。

ベームのブラームス、まずいいなと思うのは、ベームの演奏のまず特徴でもあると思うのですが、造型がしっかりしている。外枠が強固な作りになっています。そのため、安定感は抜群であり、実にドイツ音楽らしい構造に畏敬の念すら抱かせるのです。加えて、VPOの美音。やはりベームのもとでのVPOは実にいい響きであります。堅実であり美しい音色がとてもいい。そして、この4番は、寂寥感や哀愁漂う、とかに傾斜してく演奏が多々ありますが、このベームはまったくそれとは無縁。冒頭からそんな感情論ではなく、実に分厚く、堂々と少し弛みや妥協も許さない厳しい演奏が展開されます。それゆえだ非常に感動的でもあり心地よい。これぞブラームスの本領であります。ベーム晩年の云々などは私には全く感じませんねえ。

第1楽章、冒頭から実に堂々と旋律を歌い上げる。造型がしっかりしているので、揺るぎない強固な展開が心地よい。VPOは実に美しく惚れ惚れします。第2楽章、VPOの美しさが一杯。チェロによる第2楽章が登場してからの展開はとても美しい。さすがVPOというところが随所に聴かれ、ベームも夢見るような指揮で応える。第3楽章、一転して豪快さの中にも安定感と集中力、そしてスキがなく、仰ぎ見るような偉容を感じさせる。気持ちもたかまりつつ、第4楽章シャコンヌ。30ほどの変奏曲。最初はVPOの各パートの見事さと合奏力に聴き惚れながら、後半以降になると高揚感と緊張感に満ちた音楽が展開していく。やはりブラームスはこうでなくれば、と思ってしまうのでありました。

本日もマリーンズ、バファローズ宮城に一安打完封負け。あやうく二日連造ノーヒットノーランでした。8月以来不調ですねえ。まあ一年通して活躍した経験がない人が多い。これが実力なんでしょうねえ。先週からのホークスとバファローズ戦は1勝4敗で終わりました。勝てません。(DG 469 580-2)

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