こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

リリングのバッハのカンタータです。

2011年10月02日 22時05分01秒 | バッハ
10月の声を聞くとともに、秋を感じる気候となってきました。この週末は、休みなしの出勤。それも少し朝が早いのがつらいです。家人が韓国ドラマ好きで、このところ先日NHKBSでやっていた『赤と黒』を全部見終わりました。韓国では家族を結びつきをテーマとしたお話が多いですね。これも本当の親子ではなかったとか、実は親子だったとかが、中心となって話しが展開。おもしろかったです。夢中になりました。こんなにおもしろいドラマは日本ではなかなか見れないのかな、といつも思います。でも少々お話がエグいですが…。

さて、今回はJSバッハのカンタータです。先日、ヘルムート・リングとシュトゥットガルト・バッハ・コレギウムによるカンタータ全集が、入手できるとなっていたので、これは買わねばなるまい、と強く思いまして、購入しました。71枚組で1万円ほど。昔、発売されていたときに比べると、考えられないほどの安価になりました。いい時代になりましたねえ。しかし、他方でこれは10万円ほどで買ったものなら、聴く気合いの入れ方も違うだろうなあ、と激安BOXを買ったときにはいつも思ってしまいます。この71枚、なかなかの分量であります。頑張ります。

しかし、この全集、それぞれのカンタータの演奏者、とくに歌手の方々が少々わかりにくいのです。二冊の解説書があるのですが、それではわからず、付属のCD-ROMでPDFファイルを見れば、なんとかわかるということなんですねえ。それぞれの曲目と演奏者、また各トラックの曲目までを明記した紙ケースにCDが収められていれば、便利なんですがねえ。特にBOXものではそう思います。ただ、最近発売のものはそうなりつつある傾向にはあるのですがね…。安いから仕方ないな、ってところでしょうか。

ということで、リリングのカンタータなんですが、私はほとんど初めてこの演奏をききました。非常にオーソドックスな演奏で、これまでのカンタータの演奏の歴史を踏まえた、そして非常に聴きやすいものなんですね。その中から、くじを引くように選んだのが第42番『この同じ安息日の夕べ』でした。偶然、以前にも言及した曲になっちゃいました(笑)。1725年に作曲された復活節後第1日曜日のためのもの。ユリア・ハマリ(A)アーリーン・オジェー(S)アダルベルト・クラウス(T)ジークムント・ニムスゲルン(B)。①シンフォニア、②レチタチーヴォ(T)、③アリア(A)、④アリア(TS)、⑤レチタチーヴォ(B)、⑥アリア(B)、⑦コラールで、合計27分ほど。全曲の半分以上は、①シンフォニアと③アリアです。これで約20分。このアリア、12分くらいですがこれが実に味わい深い。ゆったりとしたテンポでオーボエを中心とした伴奏でアルトで心に染み込むような旋律が歌われます。悠久の時を感じるような美しさに満ちています。ですので、このアリアが重要なのです。私はこのカンタータ、他にアーノンクールとBCJのものを持っていますが、この二つはAがCTによって歌われています。リリング盤はハマリ。私的にはCTも悪くはないのですが、やはり女声にはかなわない、と思ってしまいます。考証的には、そうではないのかもしれませんが、女声のアルトがいいです。CTは女声に似てますが、根本的に違いがあります。ハマリの歌声は癖のない美声で、この歌声に体を委ね、浸すことができます。なんともこのアリアには、ハマリの歌唱が一番だ!と思います。そして、この曲、まず①シンフォニア、ここでもオーボエの主導する曲調で、躍動的でバッハらしい曲であります。こんな曲が、ポッと聴けるのも、カンタータの魅力ですねえ。チェンバロの通奏低音が響きます。そして②レチタチーヴォ、ほんの短いあっという間に終わって、③のアリア、実にいいですねえ。それが終わって④アリア、ファゴットの妙な雰囲気のTとSのデュエット。ふたりにの生き生きとした掛け合いがいいです。そして、Bの⑤⑥バスの二曲、弦とチェンバロが躍動的。バスも明るく、その後の⑦コラールで閉めます。やはりバッハのカンタータ、いいですねえ。

バッハのカンタータ、有名な曲はいいのですが、あまり知られていない曲については、あまり資料がなくて、勉強することができません。手軽な解説本があればいいのですが…。まあ内容が内容だけに、そんな気のいいことはないですよね。専門的な本を求める他ないでしょうねえ。
(Hennsler 98630 2011年 輸入盤)

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2 コメント

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1万円ちょっとですか・・・ (木曽のあばら屋)
2011-10-03 17:56:06
こんにちは。
リリングのバッハ・カンタータ全集、いまは1万円くらいなのですね。
10年くらい前、カンタータ全集がどうしても欲しくて、
かなり逡巡した末、国内盤のボックスを、大枚8万円はたいて買いました。
解説書と歌詞対訳はついていますが、高い買い物だった・・・。
しかも悔しいことにいまだ半分くらいしか聴いていない・・・(←アホ)。
まあでも、リリングの全集は中庸の美というのでしょうか、
変に刺激的なところがなく安心して聴けますね。
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コメント感謝です。 (mikotomochi58)
2011-10-03 21:50:10
木曽のあばら屋 様、コメントありがとうございます。そうですか、やはり8万くらいしたのですね。でも解説書や歌詞対訳が貴重ですよね。私はいつも輸入盤を買ってしまいますが、解説が読めたらなあ、っていつも思います。英語が読めたらいいのですが…。私も全曲聴くことは…、なんと頑張ろうと思っています。またご教示ください。
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