こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

テレマンの協奏曲と組曲。

2022年03月13日 23時41分01秒 | テレマン
出口が全く見えないウクライナ侵攻ですが、ロシアからの発言があまりにひどいですね。まさに「鬼畜米英」と同じレベル。ロシアが言う「ウクライナを非ナチ化する」って、何なんでしょうねえ。それどころか、やっていることは、プーチンこそがヒトラーと同じですよね、まったく。マリウポリの産科・小児科病院爆撃についても「病院内に戦闘陣地を設置していた」という始末。いつかは天罰が降ることを祈る他はないのでしょうかねえ。

そんなわけで、今回もテレマンです。すんません、テレマンばかりで…。4000曲以上のテレマンの曲、いろんな曲があります。心して聴かないと、ぐじゃぐじゃになりそうです。特に、曲名だけでは区別がし難いし、CDを見ても、この曲はどんな曲だったか、と思うことばかりですよねえ、できれば同じ形式やジャンルと曲を集めてもらいたいな、とは思うのですが、まあそうなっているもののあれば、そうでないものもあったりで、実に困ったな、ってところですかね。

今回取り上げるCDも、この組合せの意味はいったいどう考えるべきなのか、ですね。1993年に録音されたトレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサートによるテレマンの演奏。『協奏曲ニ長調、管弦楽組曲ト短調・ニ長調』と帯などにも明記されています。この協奏曲と管弦楽組曲が3曲収められているんですね。うーむ。これだけで、ああ、あの曲だ、ってわかります?私は、まだテレマンの初心者と思っていますが、熟練してくるとこれだけでも、ピンとくるんでしょうねえ。早くそうなりたいですね。また、この選曲は、レコード会社かピノックさんなのか分かりませんが、どういう意図なんでしょうかねえ。以前に取り上げたピノックの管弦楽組曲を3曲収めたCDと時期も近いですし。ジャケットも共通性があるし、一連のものでしょうねえ。ピノックのテレマンが聴けるのでそれはそれで嬉しいことですね。

事実、私はピノックの演奏、かなり好きですので、彼のテレマンも聴きたい。しかし、テレマンの演奏は、この2枚のCDのみなんですねえ。この人、自らチェンバロなどを弾いての器楽曲は演奏されてますが、室内楽となるとあまり見ないので、それもあって少ないのかなと思います。それでこの3曲は、①3つにトランペットと2つのオーボエのための協奏曲ニ長調TWV54:D4、②管弦楽組曲ト短調TWV55:g4、③管弦楽組曲ニ長調TWV55:D1です。③は『ターフェル・ムジーク』のプロダクションⅡの曲です。

この3曲、実にテレマンらしい曲。このところ彼の室内楽を聴くことが多かったんですが、こういった管弦楽の曲もいいですねえ。ピノックの演奏、実に端正でスマート。細部まで明快であり、透明性が高いです。そして落ち着いた音色で、低音も充実して腰のすわった演奏を聴かせてくれます。そして英国らしい洗練された上品なところも、いいですよね。また、録音も良好なのもありますが、それぞれの楽器の音色も輝かしく、合奏もたいそう鮮明に聴けることも、この演奏の長所でありますね。

まず、①協奏曲。二分半ほどの4つの楽章ならなる約10分ほどの曲。第1楽章からトランペットを含めた勇壮な音楽。しっかりとしたリズムが心地よい。第2楽章、冒頭からフーガ。弦の折り目正しい演奏は、ピノックのよさですねえ。第三楽章、このオーボエの痛切なメロディーは美しいですねえ。とはいえこの演奏は冷静ですね。第四楽章トランペットが曲を引っぱっていく。ここでもピノックの見通しのいい演奏が展開されます。②の管弦楽組曲ト短調。20分弱の曲ですが、第一楽章序曲が半分近くを占める。3本のオーボエが主導。以降6つの楽章が最後のメヌエットに至るまで目まぐるしく変わる。最後のメヌエットでのオーボエのここでも悲痛な響きが心に残りますねえ。そして③のニ長調。ターフェル・ムジークからの曲ですので、よく知られているもの。序曲のあと4曲のAir。トランペットとオーボエ、そして弦がいろんな曲想を展開していく楽しさがあります。丁寧な演奏で気持ちがいいです。

先週末から、かなり暖かくなりました。この冬は、12月はまだ暖かかったんですが、1月と2月はほんとに寒かったですねえ。雪もたくさん降りました。暖かくなると、気持ちも少し穏やかになります。春ですねえ。ウクライナにも早く春が来て欲しいです。
(Archiv 439 839-2 1994 輸入盤)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« テレマンのフルート四重奏曲 | トップ | 芸文での『ドン=ジョヴァンニ』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

テレマン」カテゴリの最新記事