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ヘルマン・シェルヘンの演奏

2024年06月02日 23時57分00秒 | ハイドン
まさかのマリーンズ11連勝でありました。今日は負けましたが、それでもいい試合でした。二桁連勝は、ボビーで日本一の2005年以来とか。まあ、投手力かなあ。主軸も固定出来ない貧打。よく勝っていますねって言いたいくらいの戦力。監督ら首脳陣の力ですかねえ。5月12日以来の負けということですからねえ。少し反動が怖いですが、連勝で貯金も8となりました。次はジャイアンツ戦ですが、この交流戦で貯金を増やしてもらいたいですねえ。

まあ、いろいろある中で、今回はヘルマン・シェルヘンの演奏です。この指揮者、これまであまり聴いたことありませんでした。1891年にベルリンで生まれ、1966年に逝去。シェーンベルクの『月に惹かれたピエロ』の初演など新ウィーン楽派や現代音楽を得意にされてました。戦後は1950年から米ウェストミンスターとたくさんの録音をしています。バッハ、ハイドン、ベートーヴェンからマーラーと多彩な録音が残されています。

とは言うものの、なかなか現在では入手しがたく、中古やさんで探すくらいでしょうか。手元にも、ハイドン交響曲とマタイ受難曲くらいしかありません。ルガノ放響とのベートーヴェンの交響曲全集やマーラーの演奏など、聴きたい演奏はたくさんあるのですが、なかなかであります。20年少し前にウエストミンスターの復刻で、シェルヘンのCDも多く復刻されたんですが、現在では、入手は難しい状況ですよねえ。正規録音としては貴重なものであります。

そんな中で、シェルヘンの演奏、ハイドンの交響曲ということで。シェルヘンはハイドン交響曲、かなりの録音を残しています。44,45,49,55,80,88,92番に加えて、93-104番のロンドン・セット。特に、ロンドン・セットの録音は世界初だったそうです。ウィーン国立歌劇場OとウィーンSOとの1951-1958年の録音になります。これらの録音は、2003年にDGから6枚組で出ていましたが、いまや入手困難だそうです。これも残念ですね。欲しいCDであります。

これらの録音の中で、私が手元にあるのは、第45番『告別』、第100番『軍隊』、協奏交響曲変ロ長調が収められた一枚。2007年8月に岡山のBOOKOFF1050円で買いました。この中から『軍隊』であります。1958年ウィーン国立歌劇場との録音。このオケは、VPOですね。契約の関係でこの名になったんでしょう。録音は、古風な印象がありますが、一連のハイドンの録音はモノラルも多いみたいなんです。そんな中で、これらは辛うじてステレオ。ありがたいことですね。

さて、演奏でありますが、まあ元気一杯というか、VPOをガンガン鳴らして、まあ切れ味鋭いハイドンであります。1950年代前後にはよく聴かれた演奏かなあ、とは思いますが、それでも、実にイキのいいハイドン。こんな演奏を生で聴いてみたいですね。また、こんな演奏は古楽器全盛の現在では、なかなか聴けません。そして、シェルヘンは曲のつくりが非常に堅固。たいそう腰の座った安定した演奏をきかせてくれるところも、聴いていて実に心地よい。その背後にはVPOの美音と合奏力がやはりすごい存在感を示しています。

まず第1楽章、ゆったりとしてふくよかに始まり、徐々に力が加わる序奏から主部へ、オケの締まった美音を駆使して、力のこもった演奏が展開。とても明るく元気一杯で心地よい。第2楽章、ここでもゆったりとした木管の響き。弦が巧く支える。トライアングルやシンバルが加わり、曲は華やかになり豪快に、そしてトランペットの独奏のあとも祝祭的な雰囲気でとても盛り上がります。第3楽章メヌエット。正攻法の演奏。堂々としたメヌエットです。生き生きとして瑞々しい響きでとても新鮮な感覚が、このメヌエットのよさを実感させてくれます。そして終楽章。いつもいうハイドンの、さあみんなで終わりましょうの終楽章。でもシェルヘン、なかなか終わらない。終わると見せかけておいて、いろんな仕掛けがあって、言ったり来たりのもどかしさも心地よい。そんな中で堂々とした終結で、これもすっきりでありました。全曲約23分ほどですが、聴いていて、いろんなシェルヘンのこだわりや仕掛けが随所に感じられて、非常に楽しめる演奏になっていますねえ。

しかしマリーンズ、今日は阪神才木にやられましたが、1-0ですからねえ。メルセデスも良かったんですが、森下の一発だけ。九回も同点・逆転のチャンスだったんですが…。残念でした。あー残念。
(Westminster MVCW18019 1998年)
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