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Hi! from Shiga 信楽の器と私の日常

米国ヒューストンから滋賀に移り住んで2年。子育て、信楽焼の器販売、自宅英会話、、、楽しいこと満載の甲賀Lifeです。

虐待児の保護 ~ 米国で知ったこと

2006-09-01 07:37:39 | 子育て系
昨日の朝日新聞に「性虐待の子、どう救済」という記事がでてました。
まさしく!!これは、私が去年の今頃夢中になってたこと。

ヒューストンには、性的虐待を受けた子どもを保護する専門の施設がありました。

帰国後、日本にはそのような施設も制度も無いことが分かり、去年、ヒューストンに行った時、その専門施設でのセミナー等に参加してみました。

新聞にも書いてありましたが、米国のそのような施設では、子どもの救済を目的に多くの専門家が順序良く動きます。
虐待児の発見の多くは、病院、学校。ヒューストンの小児病院の緊急病棟には、虐待が行われたかどうかを探るテクニックを持ったソーシャルワーカーと専門医がおり、迅速且つ的確に対応します。

彼らが児童保護局に連絡。テキサスはこの電話受付を州で統括しており、前科があるかどうかはすぐ判別できるようになってます。
緊急を要する場合は、直ちに係の人がやってきて、とにかく子どもを保護。
性的虐待が疑われる場合は、その専門施設へ。
そこでは、新聞に取り上げられていた、日本にはまだいない専門家「面接官」が対応します。そして、ヒューストンの場合、その隣の部屋でテレビモニターに写る面接の様子を警察、弁護士、医師、ソーシャルワーカー、臨床心理士などが一緒に見て、その後の対応策を練るのだそう。
犯罪として立証していく際、このときのビデオは、裁判でも使われ、また、病院でのカルテは、この施設でも閲覧可となります。

その後のプログラム各種もその施設で行われます。
子どもとその家族はあちこち行くことなく、この中で医療的、心理的な治療、裁判の準備が行われるのです。
心理治療もいろいろなものが揃っていました。グループ療法もさかんでしたが、そんな専門施設なら行いやすいのでしょう。家族に対するケアもありました。

娘が当時通っていた学校の同級生のパパママに、児童保護局員や面接官が居たので、話を聞くこともできました。
なかなか続けるのがしんどい仕事のようで、休職したこともあった、と一人のママは言っていました。

その後、日本にはこういう施設はできないものかと企業の人に話してみたのですが、「日本ではお金が集まらないから無理だろう」と。
それに、職種をまたいで横のつながりを作るのは、困難を極める、と。
なっとく。
ヒューストンのこの制度、施設は素晴らしいと思うし、ここまでして、やっと子どもを救うことが出来るのだろうと思う。
けど、日本での実現は厳しいのだろう。
私は、どうしたら関われるかな、、と考えて、まずは臨床心理士の資格目指して大学院の受験を志してみたけど、ふられたので、結局、諦めたのでした。私が見た米国の実態は、あまりに遠い理想だと感じたし。

昨日の新聞も、日本への導入は課題多いけど、必要性は増してくるという締めくくりでしたー。

結論の無い独り言ですみませんー。