7月9日 しんぶん赤旗
裏金議員15人立候補 自民無反省
昨年の総選挙で下村博文元文科相や丸川珠代元五輪担当相ら多くの有力裏金議員が落選した自民党。3日公示された参院選に15人の“裏金”関係を公認するなど、無反省ぶりが浮き彫りになっています。(藤沢忠明)
象徴的なのは、石破茂首相の第一声が、裏金額648万円で、兵庫選挙区で再選を目指す加田裕之候補の地元、神戸市だったことです。首相も加田候補も、裏金事件や「政治とカネ」の問題には一切触れませんでした。
公認で立候補したのは、選挙区では、加田氏のほか、西田昌司候補(京都)ら10人(いずれも現職)。
比例代表では、橋本聖子JOC会長ら3現職のほか、昨年の総選挙出馬を見送った杉田水脈元衆院議員、2021年10月の総選挙で落選した長尾敬元衆院議員の5人。
15人の政治資金収支報告書や政党交付金使途等報告書(23年分)を調べてみると、宮本周司候補(石川)は、企業・団体献金を2902万円も集めています。事実上の企業・団体献金である政治資金パーティーの収入が1700万円を超すのは、橋本氏2644万円など4人もいます。各参院議員は、自民党本部から1200万円の政党助成金を受け取っていますが、使い残して基金としてため込んでいる議員は赤池誠章候補(比例)の7282万7583円を筆頭に多数。
政治をカネの力でゆがめる企業・団体献金と、国民の税金である政党助成金に依存して、裏金事件に反省もない自民党と、裏金候補を3人推薦する公明党に厳しい審判を下す必要があります。
自民党が公認した「裏金」候補
橋本聖子(比例) 2057
杉田水脈(比例) 1564
宮本周司(石川) 1482
堀井巌(奈良) 876
加田裕之(兵庫) 648
西田昌司(京都) 411
森雅子(福島) 282
長尾敬(比例) 282
赤池誠章(比例) 268
吉川有美(三重) 240
北村経夫(山口) 118
長峯誠(宮崎) 116
酒井庸行(愛知) 58
石田昌宏(比例) 26
高橋はるみ(北海道) 22
※数字は不記載額(万円)