夏休み 2016-10-16 | 俳句 《夏休み》 校舎より応援太鼓夏休み 夕立やティンパニ響く協奏曲 通販の服の彩り秋に入る 一斉に空翔つ鳩や長崎忌 仏壇を磨きてをれば法師蝉 買ひ足してまた買ひ足しぬ盆用意 百日紅舞ひて歩道のピンク色
九月 2016-10-16 | 俳句 九月 • よき色の榊を買ひて天高し9/9 • 虫の音に入れしスマホのタップ音9/12 • 部屋模様一つ一つと秋の色9/13 • ドビュッシー奏でてをりぬ宵月夜 • 曇天に出でし名月グローリア 9/15 • 新米や母の郷里の香り立ち
2016 7月 2016-07-29 | 俳句 《七月》 次に弾く曲探したる半夏生 七月やシャガールの絵を飾りたり 紫陽花のまだ溶け込めぬ空の青 初蝉に目覚める朝や投票日 大雨に色濃くなりぬ百日紅 学生の挨拶合わせ蝉の声 缶ビール小さきを老いし母とかな 残り野菜薬味に化けぬ冷奴 縁側の団扇に昔話かな 彩りを決めて供ゆるゼリーかな 夏の夜鍵盤に指泳がせて 喧騒の街より出づる夏の月 夏の月空を描きてグリーリア 空燃やし明日頼むと夕焼かな
2016 六月 2016-07-29 | 俳句 《六月》 身の癒えて日差し食むごとトマト食む 塩漬けの胡瓜カリコリ風そよぐ 供えたる枇杷に想ひし母の里 夏の空像の花子の空翔けり 金雀枝や空に触れたく幾重にも 夏服や原色の人眩しけり 買ふ毎につば広くなる夏帽子 玄関にタオル置きたる梅雨の入り 梅雨晴れ間カットしたての風そよぐ 商店街何往復や梅雨晴間 ダンボール折ればぐにやりと梅雨湿り 玉ねぎを敵の如く千切りに 五月雨の濁流になる早さかな 万緑に来し方想ふ夜なりぬ 雨靴の軽くなりゆき六月尽 朝からの雨滴りて夏祓
2016 五月 2016-07-29 | 俳句 《五月》 夏布団打つ音響く青き空 夏の蝶トトロいさうな径誘ふ 今日もまた影を探りて夏の月 アレグロで子の轢くピアノ夏めきぬ 得意げにパフェを飾りしバナナかな 杖と化す母の日傘に歩を合わせ 小満の陰影増しぬ小径かな 意のままにピアノ弾きたる衣替え 大空に飛行機雲やあめんぼう ボサヴァの潮騒となる籐寝椅子 雨音はBGMや夏の風邪