この本を ぱらぱらと読みました。
銀色夏生さんのお兄さんせっせさんの 脳梗塞で介護が必要になられたお母様しげちゃんの
介護日記です。前回の介護日記「しげちゃんとおむつ」での内容は あまりにも重く悲愴的だっ
た(しかし せっせさんのユーモア混じりの文章で救われてます)ので、その後どうなられたの
だろうという気持ちで この本読んでみましたが、お母様は だんだん回復しておいでのご様子
で 余裕も感じられます。本を読んだり、短歌や俳句を作られたり、バンコクに せっせさんに
連れていかれ小旅行も楽しんでのご様子。
それにしても、せっせさんとこのお母様は、独特の個性をお持ちで、そして 楽観的なご性
格しておいでおられるからか、読んでいると 介護する方もされる方もこんな風に楽しく過ご
せたらと思わせられるような・・ 楽しく過ごしておいでです。
勿論 現実的には とても厳しく 大変なのでしょうが、、お二人の中にあるユーモア精神が
それを救っておられる気がします。
この本の 夏生さんの後書きには このように
「生きるということは無常なものです。きびしいものです。リアルなものごとを、その身も
蓋もなさを見ようとしなければ・・略・・現実を見ないという選択ができます。ただしそうする
と、いつまでたっても同じ場所にいることになります。・・略・・生きているなら けなしあわず
に 助けあいましょう。生きているということは 無常なことです。で素晴らしいものです。」
と書いてありますが、じーんとくるものがあります。
これからも あざなえる縄のごとく しげちゃんのご体調も また 夏生さんせっせさんの
人生は よかったり悪かったり繰り返すでしょう。でも それらから逃げず 冷静に受け止め
生き抜いていこうという夏生さんの強さを感じます。
今年は 特に寒さが厳しい冬でしたが、もうすぐ立春・・
あたたかな 春の足音が 近づいてきます。