mickey3のパラオ便り

わたしの経験した米国研修から12年、第二の人生はJICAシニア海外ボランティア。太平洋の楽園パラオからお便り送ります。

チューをする

2013-11-28 21:20:40 | パラオ
 チューするではない。こんな表題を書くと、著名な男女が路上でキスをする光景を想像するが、そうではない。実際この国でチューする男女は見たことが無い。
 チューをするとは、ベーテル・ナッツbetel nutの実をナイフで二つに割って、少量の石灰それに刻みタバコをベーテル・ナッツの葉で包んでチューインガムのように噛むのである。唾液と混ざり口を爽快にする代物で、噛むだけなので当然つばを吐きだすことになる。そしてこの唾の色が真っ赤であるから傍目にはたまらなく不気味である。いたるところに赤い唾を吐きだすさまには閉口する。しかしこれもまたこの国の風習で、ベーテル・ナッツの葉には痰を取り除く作用もあると言う。理に叶っているのである。また、唾を吐くための容器を各自が持っているところが素晴らしい。
 これが頭をスッキリさせるようで、ほとんどのパラオ人はこれをする。これまでチューをしないパラオ人に出会ったのはたった一人である。
(チューの一揃いの材料である)