起
スペイン巡礼のことを知ったのは、「四国へんろ」をして暫くたった頃である。世界遺産に登録(1993年)されている。そんなことも契機となって、いつか行ってみたいと思った。スペインにあるそれだけで魅了するに十分だった。そして「四国へんろ」結願を達成、次はスペイン巡礼だと強く心に秘めた。その後JICAボランティアでスペイン語圏に赴任し2年間の任期を終え、その思いはさらに強くなった。JICAボランティアで巡礼経験者に何人か出会ったことも大きい。極めつけはそのことを書籍に表している。そんな人との出会いが決定づけた。そして、2019年実行に移した。
承
選んだルートは最も人気があるフランスの道。フランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポーSaint Jean Pied de Portからピレネー山脈を越えてサンチアゴ・デ・コンポステーラSantiago de Compostelaまでの凡そ800kmを徒歩で完遂するというものである。私は、四国遍路は完遂したが全て歩き通した訳ではない。88カ寺を訪れたというだけである。そのことを肝に、何度も行けるはずもないスペインへ。兎に角、休んでもいいので徒歩で線をつないで行こうと決めた。4月に17日間、9月から10月に22日間、合計39日間で完歩した。宿泊はAlbergue巡礼宿で世界中からの巡礼者が宿泊するドーミトリー形式の安宿である。大きな都市等では余分に1泊以上ホテルにあてゆっくり休んだ。背負う荷物をできるだけ軽くするため最小限にし、残りは大きなスーツケースに収め、都市間移動をポーターサービスや郵送の制度を利用した。スマホの利用と巡礼者用のアプリが大いに役立った。宿泊はホテルを除き巡礼宿は飛込である。出立は日が昇る8時ごろ、1時過ぎには到着、洗濯をして翌日の計画立案と休息に当てた。
転
4月初めフランスの出発地点サン・ジャン・ピエ・ド・ポーでは巡礼宿Gite Makitaに泊まった。4人部屋、男性2名女性2名で共用のバスルームは男女兼用だった。少し度肝を抜かれたがその後何度か体験して慣れてしまった。多くの巡礼者のほか山間の観光地で大勢の観光客がいたことが印象深い。少し寒かったので急遽ダウンのジャンパーを購入した。歩程1日目は難関のピレネー越えで死ぬような思いだったが、大勢の巡礼仲間に励まされ最初の巡礼宿Roncesvallesにたどり着いた。ここは、ベッド数183の大きな収容施設で大勢の巡礼者が宿泊していて誰が誰か思い出せないほどだ。巡礼宿に近接した教会で参加したミサでは我々巡礼者の国名を挙げ安全祈願をしてもらったことが今も記憶の片隅にある。3日目はやや薄暗い中出立した。9日目、大きな都市ログローニョLogronoに到着、ホテルは予約したNH Logrono、巡礼宿はAlbergue Peregrinoで市街地に位置している。余分の丸一日は終日市内観光に費やした。12日目、初めて無料のdonativo宿を利用。宿泊、食事みな無料だった。寄付は内容を見てと巡礼仲間のアドバイスに従い出立の朝10ユーロ寄付した。13日目、途中から雨が降り出した。休憩では寒さと雨に悩まされその後早々に宿を見つけずいぶんと早めに投宿した。15日目ブルゴスBurugos、2日ほど滞在し観光と休息に費やした。18日目、帰国の切符があるため前半戦はここが最終日となった。巡礼宿Albergue Orionの夕食をとった。巡礼者は、スペイン、ドイツに次いで韓国は3番目に多い。そのせいもあってか夕食のメインメニューは韓国料理プルコギだった。
凡そ半年後、後半の巡礼開始。歩程19日目は前半終了のCastrojerizから開始したが利用した巡礼宿はAlbergue Rosanjeraとした。夕食も提供され、多くの巡礼者と情報交換に努めた。30日目、満杯で2件続けて断られるが主人の好意で倉庫の空きベッドで何とか宿泊を確保できた。これまで飛び込みであったが断られたことはなかったので少し驚いた。大きなイベントが街であることが要因だった。歩程33日目、経路が二つあった。通常経路が二つある場合短い方を選択するが、今回はSamos経由の長い方を選択。巡礼宿は教会で無料だった。おまけは教会建物内の見学ツアーが夕方あり参加した。34日目Sarria。残りは100㎞程となり、ここから歩く多くの巡礼者に出会う。徒歩で100㎞を歩くと証明書がもらえる。39日目、残りは10㎞程であるがあえて巡礼宿に泊まり、朝早めに着いて巡礼事務所へ行って証明書をもらう予定をしていた。昼食をとった後事務所に行ったが大勢の巡礼者が列をなし締切られていた。翌日、早朝より証明書をもらうため並ぶ。8時開始の証明書交付時には100人以上の行列ができた。779km走破の証明書とともにもらった完歩の証明書は私の勲章である。
結
世界各地からの巡礼者と英語やスペイン語で友好を深めた。スペインの田舎の美しい風景、安くておいしい食べ物とワインを堪能した。一度完遂すると、次回は安易である。また行ってみたいそんな思いである。
同時に,日本の四国へんろを一気に完歩してみたい。そんな気にさせた私のスペイン巡礼の旅だった。
スペイン巡礼のことを知ったのは、「四国へんろ」をして暫くたった頃である。世界遺産に登録(1993年)されている。そんなことも契機となって、いつか行ってみたいと思った。スペインにあるそれだけで魅了するに十分だった。そして「四国へんろ」結願を達成、次はスペイン巡礼だと強く心に秘めた。その後JICAボランティアでスペイン語圏に赴任し2年間の任期を終え、その思いはさらに強くなった。JICAボランティアで巡礼経験者に何人か出会ったことも大きい。極めつけはそのことを書籍に表している。そんな人との出会いが決定づけた。そして、2019年実行に移した。
承
選んだルートは最も人気があるフランスの道。フランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポーSaint Jean Pied de Portからピレネー山脈を越えてサンチアゴ・デ・コンポステーラSantiago de Compostelaまでの凡そ800kmを徒歩で完遂するというものである。私は、四国遍路は完遂したが全て歩き通した訳ではない。88カ寺を訪れたというだけである。そのことを肝に、何度も行けるはずもないスペインへ。兎に角、休んでもいいので徒歩で線をつないで行こうと決めた。4月に17日間、9月から10月に22日間、合計39日間で完歩した。宿泊はAlbergue巡礼宿で世界中からの巡礼者が宿泊するドーミトリー形式の安宿である。大きな都市等では余分に1泊以上ホテルにあてゆっくり休んだ。背負う荷物をできるだけ軽くするため最小限にし、残りは大きなスーツケースに収め、都市間移動をポーターサービスや郵送の制度を利用した。スマホの利用と巡礼者用のアプリが大いに役立った。宿泊はホテルを除き巡礼宿は飛込である。出立は日が昇る8時ごろ、1時過ぎには到着、洗濯をして翌日の計画立案と休息に当てた。
転
4月初めフランスの出発地点サン・ジャン・ピエ・ド・ポーでは巡礼宿Gite Makitaに泊まった。4人部屋、男性2名女性2名で共用のバスルームは男女兼用だった。少し度肝を抜かれたがその後何度か体験して慣れてしまった。多くの巡礼者のほか山間の観光地で大勢の観光客がいたことが印象深い。少し寒かったので急遽ダウンのジャンパーを購入した。歩程1日目は難関のピレネー越えで死ぬような思いだったが、大勢の巡礼仲間に励まされ最初の巡礼宿Roncesvallesにたどり着いた。ここは、ベッド数183の大きな収容施設で大勢の巡礼者が宿泊していて誰が誰か思い出せないほどだ。巡礼宿に近接した教会で参加したミサでは我々巡礼者の国名を挙げ安全祈願をしてもらったことが今も記憶の片隅にある。3日目はやや薄暗い中出立した。9日目、大きな都市ログローニョLogronoに到着、ホテルは予約したNH Logrono、巡礼宿はAlbergue Peregrinoで市街地に位置している。余分の丸一日は終日市内観光に費やした。12日目、初めて無料のdonativo宿を利用。宿泊、食事みな無料だった。寄付は内容を見てと巡礼仲間のアドバイスに従い出立の朝10ユーロ寄付した。13日目、途中から雨が降り出した。休憩では寒さと雨に悩まされその後早々に宿を見つけずいぶんと早めに投宿した。15日目ブルゴスBurugos、2日ほど滞在し観光と休息に費やした。18日目、帰国の切符があるため前半戦はここが最終日となった。巡礼宿Albergue Orionの夕食をとった。巡礼者は、スペイン、ドイツに次いで韓国は3番目に多い。そのせいもあってか夕食のメインメニューは韓国料理プルコギだった。
凡そ半年後、後半の巡礼開始。歩程19日目は前半終了のCastrojerizから開始したが利用した巡礼宿はAlbergue Rosanjeraとした。夕食も提供され、多くの巡礼者と情報交換に努めた。30日目、満杯で2件続けて断られるが主人の好意で倉庫の空きベッドで何とか宿泊を確保できた。これまで飛び込みであったが断られたことはなかったので少し驚いた。大きなイベントが街であることが要因だった。歩程33日目、経路が二つあった。通常経路が二つある場合短い方を選択するが、今回はSamos経由の長い方を選択。巡礼宿は教会で無料だった。おまけは教会建物内の見学ツアーが夕方あり参加した。34日目Sarria。残りは100㎞程となり、ここから歩く多くの巡礼者に出会う。徒歩で100㎞を歩くと証明書がもらえる。39日目、残りは10㎞程であるがあえて巡礼宿に泊まり、朝早めに着いて巡礼事務所へ行って証明書をもらう予定をしていた。昼食をとった後事務所に行ったが大勢の巡礼者が列をなし締切られていた。翌日、早朝より証明書をもらうため並ぶ。8時開始の証明書交付時には100人以上の行列ができた。779km走破の証明書とともにもらった完歩の証明書は私の勲章である。
結
世界各地からの巡礼者と英語やスペイン語で友好を深めた。スペインの田舎の美しい風景、安くておいしい食べ物とワインを堪能した。一度完遂すると、次回は安易である。また行ってみたいそんな思いである。
同時に,日本の四国へんろを一気に完歩してみたい。そんな気にさせた私のスペイン巡礼の旅だった。
スペインは行きたいと思いますが、1日20㎞はちときついです。
仲間も世界の旅人ですね。いい仲間をもっていいですね。
またいつの日か、お会いしましょう。