この夏アタシが退院してしばらくしてから
庭の王子となったリキは、傲慢色が強くなっていた
しゃびを使って好き勝手に家に出入りして
散歩以外は、孤高の王者を決め込んでいたのだが・・
片やマンション幽閉育ちのシンちゃんは
家にべったり居るもんだから、同種は自分ひとりじゃん
独裁王子としては、結構満足してるわけよ
だからかこの頃リキは散歩に出ると執拗にシンちゃんを威圧する
どうやったってガタイが小さいシンちゃんに勝ち目はないのに・・・
ムキになってマウントとったり引き倒したり・・・
で、しかられる場面が増えた
だからかなんだか
仕事休んで家でウロウロしてたら
めずらしくリキも外に行かずに家に居て
わざとらしくアピールするようにソファで寝そべってた
例によって嫌がるかなぁ~と思いつつ
リキの隣に座って文庫を読むことにしたら
シンちゃんが喜んで足元にやって来た
でもリキは、やっぱうれしくなさそうにむずむずしてる
知らん振りして本を読み続け
足を伸ばしてシンちゃんの背中を撫ぜたら
シンちゃんがとってもうっとり横たわって
そのうれしいビリビリを足の裏に感じたので
とっても喜んでいたら
ウソだと思うだろうけど
それを横で見ていたリキは、両手で自分の鼻先をギューってかかえて
イヤイヤをした
そんで急にアタシの腕に濡れた鼻を押し付けてきて
アタシをなめた・・・
やきもちやき・・・・
それから一生懸命目をつぶって鼻をおしつけたまま寝たフリをしていた
しばらく、うれしいような哀しいような気持ちでそんなリキのカオを眺めていた
本当はずっとそのまま居たかったけど
洗濯とかあれこれしてて
カメラ持って戻ってみたらすぐさま緊張したので
アタシはお昼を食べることにした
具沢山のすいとんをこしらえて食べてたり新聞を読んでいたら
リキは、おちつかなくなった
明らかに外に出たいのだ
ガマンしておとなしくしてたけど
いよいよ限界にきたらしく
出たい!アピール・・・
切なくいらだっている・・
わかったよ
そんなに出たいなら外にいきな
ガラス戸をあけるとホッとしたように外に出たものの
寂しげに振り返ってアタシを見つめる
まるでかぐや姫のようなキミに途方にくれるアタシ・・
そしてリキはひっそりと床下のくぼみに身を潜めて姿を消した・・・
やっぱりキミはある一定のライン以上・・・ヒトを受け入れられないんだろうね
「ペット」には成り得ないんだよね
キミは庭でひとりなにを思っているのだろうか?
庭の王子となったリキは、傲慢色が強くなっていた
しゃびを使って好き勝手に家に出入りして
散歩以外は、孤高の王者を決め込んでいたのだが・・
片やマンション幽閉育ちのシンちゃんは
家にべったり居るもんだから、同種は自分ひとりじゃん
独裁王子としては、結構満足してるわけよ
だからかこの頃リキは散歩に出ると執拗にシンちゃんを威圧する
どうやったってガタイが小さいシンちゃんに勝ち目はないのに・・・
ムキになってマウントとったり引き倒したり・・・
で、しかられる場面が増えた
だからかなんだか
仕事休んで家でウロウロしてたら
めずらしくリキも外に行かずに家に居て
わざとらしくアピールするようにソファで寝そべってた
例によって嫌がるかなぁ~と思いつつ
リキの隣に座って文庫を読むことにしたら
シンちゃんが喜んで足元にやって来た
でもリキは、やっぱうれしくなさそうにむずむずしてる
知らん振りして本を読み続け
足を伸ばしてシンちゃんの背中を撫ぜたら
シンちゃんがとってもうっとり横たわって
そのうれしいビリビリを足の裏に感じたので
とっても喜んでいたら
ウソだと思うだろうけど
それを横で見ていたリキは、両手で自分の鼻先をギューってかかえて
イヤイヤをした
そんで急にアタシの腕に濡れた鼻を押し付けてきて
アタシをなめた・・・
やきもちやき・・・・
それから一生懸命目をつぶって鼻をおしつけたまま寝たフリをしていた
しばらく、うれしいような哀しいような気持ちでそんなリキのカオを眺めていた
本当はずっとそのまま居たかったけど
洗濯とかあれこれしてて
カメラ持って戻ってみたらすぐさま緊張したので
アタシはお昼を食べることにした
具沢山のすいとんをこしらえて食べてたり新聞を読んでいたら
リキは、おちつかなくなった
明らかに外に出たいのだ
ガマンしておとなしくしてたけど
いよいよ限界にきたらしく
出たい!アピール・・・
切なくいらだっている・・
わかったよ
そんなに出たいなら外にいきな
ガラス戸をあけるとホッとしたように外に出たものの
寂しげに振り返ってアタシを見つめる
まるでかぐや姫のようなキミに途方にくれるアタシ・・
そしてリキはひっそりと床下のくぼみに身を潜めて姿を消した・・・
やっぱりキミはある一定のライン以上・・・ヒトを受け入れられないんだろうね
「ペット」には成り得ないんだよね
キミは庭でひとりなにを思っているのだろうか?