New Englandのあれこれ

北米東海岸の街ボストンを中心に、ニューイングランドの素敵を写真でご紹介します。

クールジャパンについて

2014-05-11 03:46:39 | 日記
先日MITにて行われた、A.T.カーニー日本代表で、クールジャパン官民有識者会議民間委員をされている梅澤高明氏と、奥様でアーティストのSputniko!氏の講演会にお邪魔した時のご報告です。

この校舎で催されます。
このあと雷の嵐がやって来るなんて、夢にも思っていないときです。


階段を久し振りに登りました。(^^;;

会場へのドア。

受付でこんなジャパンなお土産を頂き、ちょっとほっこり。


梅澤氏のお話を伺い、"クールジャパン"の目的が、まま、誤解されているということを知り、お勉強になりました。

日本のコンテンツの版権を守って、海外ビジネス収益を上げる、と思われがちなんだそうです。

でも、実際の"クールジャパン"の打ち明けは、食、衣、コンテンツの順位で、コンテンツ自体の需要は15~20%程だとか。

コンテンツの活用は、キャラクターを使用した看板とし、食、衣、その他の日本グッズ(フライトとか)の販売促進としても幅広く利用して行く事を目指していらっしゃるそうです。

連動ですね。
日本食のお店をまとめたところに立地させて、食材の調達を安定させ、コストを下げる。情報をまとめて発信することで、力を持つ。

チャイナタウン、コリアンタウン、インディアンタウン、スパニッシュエリア…などなど。
昔のLAのリトルトウキョウも、そうでしたよね。

当時と違い、他国と違い、移民になる事を考えない現代日本人には、あまり現実的ではない方法です。

そこで今回の案は、"同国の人がまとまって街を作る"ということではなく、
"日本"籍を持つ会社の集合体が、"生活"のためではなく、"ビジネス"のために共存することにしましょう。ということの様です。

そこに"アイコン"としてのキャラクター•コンテンツを象徴的に置くことで、海外の人々への認知速度を早めましょう。ということですね。多分。

海外にいて実感するのは、目的や理由、その必然性は様々ですが、各国の人が同国同士で集まり、ネットワークを確立することで生活や仕事の安定を図っているのに対して、日本人のネットワークはあまり力強くはありません。

そう言った点では、この動きは、海外で単独で既に展開をがんばっている日本人(私とか、友人のお寿司屋さんとか、旅行代理店とか)には、朗報になるのでは?
弱小企業も仲間に入れてくれればですが。(^◇^;)

面白かったのは、"需要と編集力"のお話。

一般的に、"日本の文化を世界に!"となると、きちんとした伝統文化~個人的には殺陣とか、水引とか、やたらと甘だれをかけない日本食とか~を押したくなるところですが、需要としては、ダイレクトな日本文化よりも、混ざった物・多様な文化を経たものの方が高いという事で。

香港などでは、"日式洋食"が流行っているとか。中身は、カレーライスや天津丼。なるほど。日印、日中など、混ざった文化ですね。

で、看板の"日式"ですが、これが付いていると客入りが良いそうです。ここ、北米でも同様で、"Japanese"と付くと格が違う傾向があるそうです。中身は全然ジャパニーズじゃないですけどね。(^^;;