(2009年)三木たかし死去
僕の中では昔から「演歌の人」というイメージが強かったが、実際は演歌に限らず多くのポップス・ナンバーも提供した作曲家。
個人的に好きな三木たかし作品を挙げると……
石川さゆり 『津軽海峡・冬景色』
>三木たかしイコール演歌のイメージが強いのは、多分この影響。
演歌には全然興味のない自分でもこの曲だけは別格。
阿久悠の描く詞の世界と完璧に融合した傑作。
木之内みどり 『あした悪魔になあれ』
>木之内と言えば真っ先に浮かぶのは大抵『横浜いれぶん』だが、それと同じくらいお気に入り。
清水由貴子 『お元気ですか』
>今となっては全編を貫くあの柔らかなメロディーが、詞の内容と相候って切なさを胸にもたらす。
まさかあんな最期を迎えようとは……。
あべ静江 『みずいろの手紙』
>時代を経ても色褪せない名曲。
サビよりAメロの方が印象的という変わり種?
わらべ 『もしも明日が…。』
>先に大ヒットした『めだかの兄妹』は童謡色が強過ぎて余り馴染めなかったが、続いてリリースされたこのナンバーはすっと耳に飛び込んで来た。
でも、これもどことなく童謡色のある楽曲。
そして三木作品と言えば、僕のようなキャンディーズ・ファンにとって忘れることの出来ない大切なナンバーがある。
彼女達のシングルの中でも屈指の名曲。
キャンディーズ 『哀愁のシンフォニー』
人気投票をすれば確実に上位にランクされるキャンディーズの代表曲のひとつ。
2008年にリリースされたBOXセットにこれの初期バージョンが初めて収録・公開されたが、作り直してもらってよかったと思った。
両者を聴き比べると、現行バージョンが如何に完成度が高いかが判る。
この曲のサビの部分(「こっちを向いて♪」のパート)で、ファンが一斉に紙テープを投げるのが当時のライブでのお約束。
あの後楽園球場でのファイナルで(1978年4月4日)、5万5千人の観衆が万感の想いを込めステージに向け投げた紙テープは直ぐには落下せず、異様な熱狂の中発生した上昇気流に乗り夜空に舞い上がったという伝説が残っている……。
こんな素晴らしい楽曲を我らがキャンディーズの為に提供して下さった三木氏に心より感謝します。