長野でロハス生活

モダンと古きよきものを大切にした生活を自然に囲まれ送りたい。オースティンの小説のような生活に憧れる日々。

「道明」の帯締め

2006年06月02日 | 着物の小物
私が「道明」の帯締めを知ったのは、つい最近のことです。
京都の老舗料亭を舞台に、姉妹の恋愛模様を
描いた小説を読んでいてのことでした。

馴染みの客である男性が、女将への贈り物に帯締めを贈ります。
その時は読んでいて、帯締めを贈るなんて、
なんて素敵かしらと思いました。

その帯締めが「道明」のものでした。
ちょうど、母の誕生日があった先月、
初めてお店を訪ねました。
母に帯締めを贈りたいと思ったからです。

江戸中期に創業、その歴史350年だそうです。
上野広小路の池ノ端仲町通りにひっそりとありました。
昔ながらの佇まいを残した店内は、こじんまりして
いました。

あまりの色の多さと、美しさに感嘆しました
日本には、日本古来からの色が数多くあるのですね。
受け継がれた、組紐の伝統、芸術、季節の色。

帯の色や、母が平たい帯締めが好きな事を考え、
お店の方に勧められたものを選びました。
お店を出る時、ここの帯締めの似合う
女性になりたい、と思いました。
家で、母以上に、その帯締めに見入る父の姿が
可笑しくて、男性もこのように興味が
あるのも嬉しいこと、と思いました。