当初、2月時点だと思うが、僕は新型コロナウィルスをそれほど心配していなかった。2月19日のこのブログでもそういう意見を述べていたと思う。しかしながら、とっくにだが、間違っていたと思う。その点で反省である。中国や韓国よりも時間的アドバンテージもあったし・・・
ひとつにはどうも予測のつかない動きをするウィルスであるとまでは予想していなかった。急に重症化したり、若者も死に至るなどこれまでのウィルスのあり方とは別の動きをするなどだ。そもそも統計処理での知見は、言説をまとめる時に平均値よりの意見を構成するように思う。POP心理学という言葉があるが、POP統計学のようになってしまい、誤解を作りやすいようだ。
もうひとつ。想像していたのがSARSやエボラ出血熱であった。これらは強毒性をもっていても、地域的に制御することができた。よって、日本に上陸するとしても限定的なのではないかと甘く見ていた。
SARSの時には病院で勤務していた。N 95マスクや防護服を渡されていたのを思い出す。確か医療用ゴーグルもあったように思う。疑いのある人が病院にきたが、結局SARSではなかった。その時は緊張感があったが、今回は家でニュースなどを見ていて、そんな緊張感もなかった。
実際はペストやスペイン風邪のような世界を席巻する疫病と同様としてみなすべきだったのだ。その意味で、僕たちは歴史の1ページにある。いま現在、あえていう必要もないのかもしれないが、世界史的な出来事の只中なのだ。この事実を自覚したい。
14世紀のペストはヨーロッパの全人口の20%、約1億人が死亡している。当時の文学作品はこぞってペストを取り上げているが、その描写は悲惨である。
スペイン風邪の正体は2009年の新型インフルエンザと同じウィルスと言われている。第一次世界大戦の後流行し、少なくとも3回の流行があった。今回も流行の波が何度か訪れるのだろう。そう考えていた方がいいようだ。
全世界での死者数は少なくとも2500万人、日本では罹患者2300万人、死者は38万人である。当時と比べて、衛生状態は比較にならないほどいいが、油断してはならない。
という風に考えが巡るようになってきた。よって、最初の頃の考えは間違っていた。結局いらないことを言っているという面があると反省である。