続きです。
〈2種類の天照大神〉
天照大神は、2種類存在します。
「霊人」の天照大神と「自然神」の天照太神です。この点が、日月神示や大日月地神示と日本神話を矛盾なく理解する一つの重要な鍵になります。
前者(霊人)は皇祖神で、日本神話で描かれる天照大神はこの天照大神です。
後者(自然神)は太陽神で、日本神話では殆ど出てきません。縄文の人たちが祀った自然神です。霊的次元の生命としての太陽です。伊勢白山道ブログによれば、元伊勢の伊雑宮に祀られているそうで、朱色の球体(巨大オーブ)で温かい包み込むような波動を発しているそうです。
日月神示では、天岩戸開きは「騙し」なので、出てきた天照大神も「偽物」だと強い表現をしています。
表現の強さは気になりますが、日月神示が降ろされた時代(終戦直前)は軍部が天皇陛下や皇祖神を「利用」して国民を騙していた時代ですから、この強い表現は一定程度理解できます。
これは、出口王仁三郎の大本や日月神示の底流にある時代背景です。
要するに、日月神示は、近くは軍部による天皇陛下の「利用」、遠くは天皇家の取り巻き支族による人格神としての皇祖神の創作と利用を指摘しているのです。
その本意は、「これからは自然神に目を向けてほしい」ということです。
〈2種類のスサノオ尊〉
素戔嗚尊も二種類存在します。天照大神と同じく、霊人と自然神です。
前者(霊人)は、日本神話に登場するスサノオ尊です。これは荒ぶる神として描かれます。高天原で乱暴狼藉(注)を働き追放され、出雲の始祖となった神として描かれています。(注:天照大神の取り巻きの神々の悪事を押し付けられた。)
後者(自然神)は、現生る(あらぶる)神です。スサナル大神とも言います。宇宙に備わる現象化(霊界→現界)の働きです。一説には、渦だとも言われています。縄文土器に描かれる基本モチーフである「渦」は、現生るスサナル大神なのかも知れません。
元々、生命を産み育んでくれる自然界の働きであったスサナル大神に、荒ぶる神というレッテルを貼って貶めたのでした。不都合があったのでしょう。
なお、スサナル大神は渦のことだという説について。銀河系など宇宙の構造の根幹は渦であり、内から外へと変化を生みます。現生る神そのものです。
霊体次元の霊体に存在すると言われるトーラス構造(りんご状)のヴォルテックスというのも、「発散する渦」と「収斂する渦」が組み合わさったものだと考えられます。そうであれば、我々は霊的次元では日々、スサナル大神の働きとともにあることになります。
〈国常立尊〉
国常立尊(クニトコタチ)は、地球神(自然神)です。地球そのものの霊的生命体です。多種多様なあらゆる生命の織りなすドラマを楽しみたい存在です。
日本に本拠がありました(注)が、ここ三千年間、霊人たちによって幽閉されてきました。このクーデターの一環として、自然神の天照大神の岩戸隠れ、自然神のスサナル大神の素戔嗚尊へのすり替えが起こったようです。(日月神示の「五度の岩戸閉め」の二つ)
(注:シュタイナーは、霊的な地球は正四面体構造で、日本はその頂点にあると霊視しています。また、日本では古くから、「ひな形」「大八洲」という霊的思想があり、日本列島の各島は地球の各大陸の「ひな形」であり、日本で起こったことは世界に波及するとしています。)
縄文文明は、地球神(国常立尊)の波動を強く受けた精神活動の結果生まれた文明だと考えられます。地球神の霊的活動・精神活動と強く連動していたのが霊性高い縄文人の本質だと言えます。縄文人の本質は地球神だということです。
国常立尊は、幽閉されても自然界には絶大な力があったようで、天皇が日本を統治するには、国常立尊と契約することが必要だったようです。国常立尊を頂点とする国津神を祀ることが契約内容の一つで、それゆえ天神地祇を祀られ続けました。
神道の頂点である天皇は天神地祇を祭られるので、日本各地でも、天津神だけでなく国津神も祀られました。(ただし、国津神と言っても純粋にそれまでの神々ということではなく、想念の世界にある日本神話のストーリーは付き纏います。神話では国津神は貶められているので、これに不満を感じて怨霊化したのが、上古の朝廷システムを悩ませた土蜘蛛かも知れません。)
なお、先述の「大本」は、国常立尊の霊的活動とされています。他にも、黒住、金光、天理もそうで、大本を経て、日月神示に、そして大日月地神示に至ります。
これらは、国常立尊の復権(≒縄文復活)の霊的潮流になります。
大本の開祖、出口ナオは娘や本人が気が狂ったり、周囲の村でも気が触れた人がでていたそうですが、
これは、これまで封印されてきた国常立尊が深部から浮かび上がる一つの現象だったという説があります。
そして、出口ナオに国常立尊(の霊団)が神懸かりして自動書記にて啓示が下ろされます。それが「大本」の出発点でした。
念のためですが、開祖と出口王仁三郎は本物ですが、教団幹部は金集め、人集めなのでダメだと大日月地神示にはあります。開祖たちがあの世で信者たちに申し訳なく思っておられるそうです。宗教団体は忌避すべきと忠告させていただきます。
伊勢白山道ブログによれば、出口ナオは、縄文から続く外宮に発生した伊勢神道の出口家の家系らしいです。同ブログによれば、外宮の本当の神は、根源神であり、国常立尊だそうです。
つまり、国常立尊を祀る神社の神官の家系である出口家から、産業革命の明治時代に、国常立尊(の霊団)が神がかりする霊能者が出現したということです。また、神がかり前の出口ナオは金光教の信者でした。
その神意は、今の時代に向けた準備だと、大日月地神示には書かれています。幕末期に出現した黒住、金光、天理を含めると準備だけで150年。億年単位の自然神による壮大なストーリーの一端を垣間見る感があります。
ちなみに、ナオの出身の福知山は「ガイアの法則」の135度ラインです。
(参考)ガイアの法則
https://blog.goo.ne.jp/meedai/e/d3d634b20f9037b48a05e0165d093366