結婚披露宴司会者「みずの歩」オフィシャルブログ

ブライダルを通じて感じた、かけがえのない出会いや感情を素直にお話しております。

二人の思い出披露宴

2014年01月31日 10時43分38秒 | 雑談
専門学校時代の同級生だったお二人。
最初は全く意識をすることはなかったそうですが、次第に気になる存在になったそうです。
そして2年生の時の就職合宿でご友人が見守る中、
新婦からアプローチをして交際がスタートしました。
披露宴のゲストは、半分以上がお二人のご友人。
スピーチをする方に対しては、
「紹介の時にエピソードを盛り込んでほしい。」
というご要望があったので、おひとりずつお話をうかがっていきました。
うかがっていると、お会いしたことがなくてもその方がぼんやり見えてきて、
私もお会いできることをとても楽しみにしておりました。

当日は、ご友人中心ということもあり、とっても華やか!
披露宴は終始にぎやかで、ウエディングケーキ入刀も盛り上がりました。
ケーキは、新郎が大好きなミルクティー味。
そのことをご紹介すると、ご友人たちからは「あ~」と納得の声。
やっぱり皆様、ご存知ですよね。
ファーストバイトの後は、お母様から新郎新婦へラストバイトも行っていただきました。

そして、お色直し後は和装へ。
新婦の色打掛は、新郎が選んでくださったものでした。
シックな落ち着いたグリーンの打掛。
普段新婦が選ばない色ということでしたが、とってもよくお似合いでした。
しかも入場曲は、二人の思い出の曲、アクアタイムズの「千の夜をこえて」。
お付き合いが始まった頃、新郎がカラオケでこの曲を歌っているのを聞いて、
「いい曲だなあ」と新婦は思っていたそうです。


その後は、ゲストへのプレゼントタイムがあったり、
新郎から新婦へ、サプライズでお手紙の朗読があったりと、
ゲストも大いに楽しんでくださいました。

2回目のお色直しでは、とっても素敵な赤いドレスとタキシード姿で登場。
会場内の階段からお二人が姿を見せると、大きな歓声があがりました。
そしてそのままキャンドルサービスへ。
お二人のトーチの炎は、ご友人からいただきました。
実は、このご友人が、新婦が新郎へ告白する瞬間に立ち会ってくださった方なんです。
その時の様子をうかがってみると
「いつの間にか・・・いつの間にか朝も一緒にいました!」
という発言に会場内からどよめきが!お二人も大うけ。
懐かしいエピソードをうかがいつつも、お祝いのお気持ちいっぱいの言葉もいただきました。
お二人がこの日を迎えるためのスタートには、ご友人がそばにいてくれたんですね。

「前に出てくれる人は、みんなに紹介したいです。」とおっしゃっていたお二人。
司会から少しエピソードをご紹介するだけで、
その方と初めてお会いしたご親戚やご友人を近づけることができます。

学校帰りによく行っていた、やすらぎ堤。
初めての仙台旅行。
みんなで行った、ボード合宿。
そして、結婚のあいさつをした日。

お二人の大切な思い出を盛り込んだ披露宴。
ゲストにとっても印象に残る時間にしたいという
ふたりの思いが、形になったのではないでしょうか。

かわらないもの

2014年01月23日 21時27分19秒 | 雑談
先日は、社会人になってまもないお二人の披露宴でした。
打ち合わせでは、元気いっぱいな新婦とイケメンな新郎。
おなかに赤ちゃんができたことをとても嬉しそうに話してくださったので、
私も思わず出産話をしてしまい、爆笑されました。
新婦は不妊症を克服するために、ずっと努力されていたそうです。
おなかの中で赤ちゃんが動くたびに、
それだけでかわいくして仕方がないとおっしゃっていて、
私はそんなお二人を見ているだけでとても幸せでした。

当日は人前式で永遠の愛を誓われました。
新婦のお母様が手作りされたリングピロー。
かわいいリングガールが、お二人の結婚指輪を届けてくださいました。
そして、そのあとは結婚披露宴です。

最初の入場から、ご友人がたくさん声をかけてくださいました。
乾杯後はお二人のまわりにあっという間にご友人が集まり、にぎやかな祝宴のスタートです。

お色直し後は、ウエディングケーキ入刀ではなく、
なんと、大きなハンバーガー入刀。
ちょっとみんなを驚かせたい、というお二人の遊び心がありました。
巨大ウエディングバーガーの登場にゲストも大喜び!
ファーストバイトでは、新婦から新郎へ、フライ返しで食べさせていました。

その後は、ご友人からの余興。
新郎のご友人は、地元山形県から大勢ご出席してくださいました。
余興もとても力が入っていて、挙式までの間、
何度も会場でリハーサルを行ってくださり、うまく行ってほしい!と願っていました。
もちろん本番では大成功!
友情をダイレクトに感じられる、新郎も大感激のシーンとなりました。

そして、楽しい時間はあっという間に過ぎ、花束贈呈です。
花束だけでなく、生まれた時と同じ体重のぬいぐるみもプレゼントにご用意されていました。
実は新婦のお父様が、このウエイトドールをとても欲しがっていたそうなんです。
新婦は4人兄弟の末っ子で、唯一の女の子。
ウエイトドールはお母様にお渡しすることが多いのですが、
新婦はあえて、お父様へお渡しいたしました。
お父様にとっては、いつまでもかわいい娘です。

披露宴中、私は新郎のお母様や叔母様とお話をする機会がありました。
お子様ゲストも多かったので、そんな話をしていると叔母様が、
「あの子も、かわいい男の子だったよね。」と、
新郎の幼い頃の話を始めたんです。
するとお母様が

「ほんとにね、赤ちゃんの時から笑顔が変わらない。
ほんとにね、笑顔だけはずっと変わらずに、かわいい子なんですよ。
あっという間に大きくなってしまいました。」

と、微笑みながら、懐かしそうに話してくださったんです。
私は、花束贈呈で、このことについてもお話ししました。
学生時代は野球に打ち込む新郎を、いつも応援してくれたご両親様です。
ご両親様の前に立った時、新郎の目から涙があふれました。
そのあとの新郎からの謝辞の最後には、
「必ず、親孝行をします。」という言葉が添えられていました。

子供が親と一緒にいる時間は、振り返ってみると、短いと思います。
きっとあの日、あの瞬間、お母様の中に思い出されたのは、
今も昔もかわらない、息子のかわいい笑顔だったことでしょう。

引越しの日

2014年01月20日 00時23分42秒 | 雑談
昨年のクリスマス前に披露宴をされたお二人。
ゲストとゆっくり落ち着いて話ができる披露宴にしたい、というのがお二人のご希望でした。
お仕事を通じて出会ったお二人は、お互いの「明るさ」に惹かれたそうです。
元気いっぱい、表情豊かな新婦と、自分の気持ちをしっかりと主張しつつも新婦に従う新郎。
打ち合わせはいつもお二人のキャラ全開で、楽しい時間でした。

当日は、テーブルごとにお写真を撮ったり、お話をしたり。
ゆったりと時間を過ごしながら、笑顔あふれる披露宴となりました。
新郎友人からのスピーチでは
「新郎のものまねレパートリーが多彩だ。」
という話が出て、意外な一面にびっくり!
思わずスピーチ後、新郎につっこみを入れると、
新郎の上司から「やってもらえばいいじゃない!」と助け舟が(笑)
ゲストからも大きな拍手が沸き起こり、
新郎は戸惑いながらもものまねをしっかり遂行してくれました。

ブーケトスは、
「まだご結婚されていなければ誰でも参加OKです!」というと、
男性の方も率先して参加してくださり、
新婦が投げたブーケは3つになって、3人の素敵な女性にキャッチされました。

そしてキャンドルサービスの後は、花束贈呈です。

新郎が幼い頃にご両親様は離婚され、それからはお母様が育ててくださいました。
ずっと悩んでいた新郎ですが、ここで、お母様へお手紙を読むことを決めました。

「はじめて、お母さんに手紙を書いたので聞いてください。」
という言葉から始まった新郎のお手紙。
どんなときも新郎の気持ちを大切に、
やりたいことはなんでも応援してくれたそうです。
お二人のご結婚も、とても喜んでくださいました。
息子がお母様に宛てて書いた、初めてのお手紙。
お母様は、きっと大切にしてくださることでしょう。

そして、新婦からもご両親様へお手紙がありました。
新婦のお父様は、農機具のメンテナンスのお仕事をされているので、
繁忙期になると、昼夜問わず、依頼があればいつでもでかけていたそうです。
家の前が仕事場だったことから、
新婦はお父様のお仕事をされている姿を、幼い頃から見ることができました。
とてもやさしくて、大らかなお父様。
新婦が引っ越す日、お父様は
「がんばれよ。あんまり無理するなよ。」
と言葉をかけてくれたそうです。
お母様は
「“くうすけ”は一緒に連れていけないもんね。」
と言いながら、愛犬の編みぐるみを新婦に持たせてくれました。
少しさみしい気持ちと、
どうかこれからも幸せであってほしい、
毎日を笑顔で過ごしてほしいという、
ご両親様のお気持ちがこめられた瞬間だったのではないでしょうか。

涙をこぼしながら、花束とお手紙をご両親様に贈った新郎新婦。
旅立ちの日は、親も子も、素直になれるチャンスかもしれません。
結婚披露宴も、そのきっかけのひとつになれたら、とてもうれしいです。

仲間の結婚披露宴

2014年01月10日 13時55分28秒 | 雑談
先日の披露宴の新婦の前職はウエディングプランナー。
一緒にお仕事をさせていただいていた方でした。
独身時代から
「私の結婚披露宴はみずのさん、司会をしてくださいね。」
と言ってくれていました。
実際にその日を迎えられたことは、私にとって、最高の喜びでした。

打ち合わせで久しぶりにあった彼女のとなりには、
くったくのない笑顔が素敵な男性がいました。
二人が話す様子を見ているとなぜかほっとして、
いい人に出会えたんだな~と感じ、自然体で笑いあう姿を見ているだけで嬉しかったです。
そして、1回目の打ち合わせのあとに、新婦の妊娠がわかりました。
最初は軽かったつわりも次第に重くなったので、
打ち合わせ回数を減らして準備を進めていきました。

ウエディングプランナーをされていた新婦ですが、
「プランナーをやっていたんだから」という気負いが全くなかったのが彼女らしかったです。
「なにか変わったことを」という進行ではなく、基本はオーソドックス。
クリスマス前なので、会場内の装花や音楽にちょっとクリスマスらしさを加えたくらいでした。
お二人ともご友人をとても大切にしていらっしゃいます。
披露宴のゲストも、ご親戚とご友人のみ。
当日はどんな雰囲気になるのかわくわくしていました。

披露宴は、入場後、新郎からのウエルカムスピーチで始まりました。
「今、おなかの中に赤ちゃんがいます」という発言にみんなびっくり!
そしてみんなから「おめでとう!」の声。
披露宴の準備が始まってからわかったことだったので、
当日までご友人にも内緒にしていたんです。
歓談中はご友人が「かわいいよ~!」といいながら駆け寄り、
お二人の周りは常にゲストでいっぱい。
お色直し退場も、歩いている二人にたくさん言葉をかけてくださって、
にぎやかであたたかいシーンとなりました。

お色直し後のドレスの入場シーンは、新婦はお父様のエスコートで。
披露宴が始まる前に
「あんまり泣かせないでくださいよ。実はもういっぱいいっぱいなんですから。」
とおっしゃっていたお父様。
幼い頃から新婦は、お父様とおじい様とおばあ様に育ててもらっていました。
お父様はお仕事が忙しくて、なかなか家にいることはなかったそうです。
その分、おじい様とおばあ様も、たくさんの愛情を注いでくださいました。
普段は無口なお父様ですが、お酒を飲んで陽気になると新婦をかまってくれたそうです。
そんな何気ないことが嬉しかったとおっしゃっていた新婦。
扉が開くと、お父様は一生けん命涙をこらえていました。
新郎へ託すシーンでは、しっかりと握手を交わした姿が忘れられません。
バトンタッチしてからは、しばらく見送ることなく、
気持ちを切り替えるようにそそくさと席へ戻られたお父様のお気持ち、
少しわかるような気がしました。

そして新婦がお持ちになっていたブーケは、
仲のよいご友人でリレーされている、幸せがたくさんつまったブーケ。
さらに幸せがこめられて、次の方にリレーされることでしょう。

新婦のご友人の余興には、新郎から新婦へサプライズが隠されていました。
新婦に内緒で新郎が用意されたのはネックレス。
その場で新郎が新婦につけてあげたのですが、みんなが笑顔で見守っていました。
新婦にマイクを向けると、
「お金ないのに・・・ありがとう。」と裏表のない彼女らしい言葉(笑)
一生大切にされることでしょう。

キャンドルサービスでは、1卓点火するたびに、会場内の全員から大きな拍手。
テーブルの方だけではなく全員が拍手をしてくれる披露宴はそう多くはありません。
みんなが同じ気持ちで二人を応援している証ですね。

最後の花束贈呈では、お父様お母様だけでなく、
新婦のおじい様とおばあ様にもお立ちいただき、感謝の気持ちをお伝えしました。

「できれば子供は3人つくって、貧乏でもいいから笑いのたえない家庭にしたい」という新婦。
二人らしく手をつないで、あったかい家庭をつくって欲しいと、心から願いました。