かなり久しぶりの更新になってしまいました~
10月、11月はおかげさまでたくさんの司会をさせていただいております。
今日は、お色直し退場シーンでのひとこま。
お色直しは、新郎新婦一緒に退場する場合と、時間差で退場する場合があります。
時間差での退場シーンは、ひとりで・・・というよりも誰かにエスコートをしてもらう方が多いですよね。
先日の披露宴は、お父様が二人いらっしゃる新婦さんでした。
嬉しいことに、実のお父様も出席されるとのこと。
そこで真っ先にあがったのは、「実のお父様とも一緒に歩きたい」というお話でした。
いろいろな家庭の事情で、一緒に暮らすことができなくなったのだとは思いますが、
結婚式にそのお父様も出席してくださるなんて、本当に素晴らしいことだと感じました。
神前式だったためチャペルのような入場シーンをウエディングドレス入場でつくりました。
ここは、今のお父様のエスコートです。
そして、ウエディングドレスのお色直し退場のエスコートを、実のお父様にお願いすることにしたのです。
もちろん、・・・内緒で。
お父様は新婦側の一番上のお席にいらっしゃいました。
そのシーンまでの間、なにかとお父様の表情が気になっていた私・・・
お色直し退場を告げると、ウエディングドレス姿の娘を、じっと見ている実のお父様の姿がありました。
「新婦には、大切なお父様がもうひとりいらっしゃるんです。」
私がお父様のご紹介をはじめたとき、こぼれる涙を必死におさえながら、お父様は新婦を見つめていました。
やさしくお父様に笑いかける新婦とお父様の目線には、どんな会話があったのでしょう。
少しの時間、お父様は下を向いたまま立ち上がることができずにいました。
そして、ゲストからの大きな拍手。
新婦のご友人は皆さん、泣いていました。
退場後、新婦は介添えに、
「お父さんに、泣かれちゃった。」
と、照れながら話していたそうです。
そして会場に戻ってきたお父様。
なかなか涙が止まりません。
そんなお父様に、お母様が笑顔でひとこと。
「ちゃんと、写真撮ってもらった?」
お父様はただただ、うなずいていらっしゃいました。
なんということはないお色直し退場のワンシーン。
時間にしたら2分くらいかもしれません。
でも、この2分間で感じる何かは、とてもかけがえのないもののような気がしています。
最近は、新郎が新郎のお母様を指名することも多いです。
恥ずかしいかもしれませんが、喜ばれますよ
他にも、お世話になった方、親代わりだった方、ご兄弟など。
大切な人が集まる場だからこそ、どんな時間も大切にしたいものですね。