結婚披露宴司会者「みずの歩」オフィシャルブログ

ブライダルを通じて感じた、かけがえのない出会いや感情を素直にお話しております。

金粉の”箸”渡し

2013年12月21日 22時24分49秒 | 雑談
先日披露宴をされたお二人は、今年8月にグアムで挙式をされていました。
真っ青な青空のもとで永遠の愛を誓われたそうです。
当日は、お二人が入場するまでの間、会場内のディスプレイにその様子を上映していました。
誓いのキスのシーンは思わず歓声が!
皆さん笑顔で、お二人の挙式シーンをご覧になっていました。

同じ病院に勤務されたことがきっかけで、出会われたお二人。
職員宿舎に引っ越してきた日が偶然同じ日だったため、ばったりお会いしていたそうです。
しかも、新婦がはじめにお会いしたのは、新郎のお母様。
そのとき、会話を交わしたことを、とてもよく覚えていますとおっしゃっていました。
当日はこの話をしながらゲスト席へお酌に廻っていた新郎のご両親様。
もしかしたら、運命だったのかもしれませんね。

お二人の披露宴は、皆さんの愛情に満ち溢れていました。
上司の方のあたたかい祝辞。
ご友人からは、ユーモアを交えながらも、思い出が伝わってくる素晴らしい祝辞やとっても楽しい余興もありました。
お二人からのプレゼントゲームでは、あまりにもゲストの皆さんの気が合いすぎて、なかなか勝者が決まらず、大盛り上がり!

新婦のお色直し退場は、新婦のおばあ様にエスコートをお願いしたのですが、
おばあ様は、涙を浮かべながら、新婦の元へきてくださいました。
ご結婚が決まったことを心から喜んでくださり、結婚式をとても楽しみにしてくださっていたそうです。
新婦の手をとっていただき、新婦も涙を浮かべながら歩いてくださいました。
お世話になった毎日を、思い出されたのではないでしょうか。

新郎は弟様と妹様と一緒に退場されたのですが、3人で肩を組んで、とっても楽しそうでした。
仲のよいご兄弟とうかがっていましたが、本当に笑顔が素敵で、
ご親戚の皆さんも喜んでお写真をおとりになっていました。

そして、お色直し後は、新郎の妹様のピアノ生演奏でご入場。
新郎のブートニアと、新婦のブーケと髪飾りは、新郎のお母様の手作りでした。
新郎のお母様はアートフラワーをされています。
アートフラワーというのは、布でできた造花なんですが、花びら1枚1枚から全て手作りしてくみ上げていくという、大変な手間と時間のかかるものなんです。
素晴らしい仕上がりに、お母様の愛情が感じられました。

さらに、華やかな演出がもうひとつ。
新郎の出身地が石川県金沢市ということで、金箔を使ったアイテムをお持込されました。
名前は「ぱっきん箸」です。
石川県金沢市は、日本の金箔生産の99%を占めているそうです。
この「ぱっきん箸」は、割り箸の先端に金粉がはさんであるもので、
お料理の上で「ぱっきん」と箸を開くと、金粉が舞い降りるという仕掛けになっています。
乾杯後、お料理を召し上がっていただく際に、皆さんから楽しんでいただきました。
新郎家では、毎年お正月、ご親戚の皆さんで集まったときの食事では、必ずこの「ぱっきん箸」を使うそうです。
お見送りで皆様にプレゼントしたかわいらしいコンペイトウも、金粉入りのものでした。

披露宴はご両家を知っていただく場でもあります。
お二人のように、毎年家族で使っているものをご紹介することで、その家の雰囲気が伝わってきますよね。まさに、ご両家の「“箸”渡し」役でした。
披露宴の中にこういったものを加えることは、お互いの気持ちを一歩近づけるきっかけにもなるのではないでしょうか。