又七の不定記

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ
フライフィッシングとクロスカントリースキーと蘭の栽培の好きな又七の不定記

悩めるピーチ姫

2024-05-06 09:49:27 | etc.
2つの群が違うと言えるのか否かについて有意差検定を行うとき、あらかじめ有意水準を定めましょうという教えがあります。
算出されたP値を解釈するにあたって、前もって決めておいた基準と照らし合わせて、それよりも大きいか小さいかで2つの群の差に意味があるか否かを決めましょうということなのですが、この基準(有意水準)はほとんどの人が0.05だったり0.01に設定します。

ある2つの群から得られたデータを使って、ある人は有意水準を0.05としてPがこれよりも小さかった場合に差が有意だと解釈することにし、別の人は全く同じデータを使って有意水準を0.01としてPがこれよりも小さかった場合に差が有意だと解釈することにしたとすると、この二人は全く同じデータを使っているので同じP値が算出されます。違うのは事前に定めた有意水準だけです。
何が起こるかというと、算出されたP値が0.03だったとすると、有意水準を0.05に定めた人は差が有意であるという解釈となり、0.01に定めた人は差が有意かどうかわからないという解釈になります。
同じデータを使っているにもかかわらず二人の解釈が分かれるということになります。

結局のところ、有意水準をあらかじめ定めるという行為は、P値を算出した後に都合よく有意水準を後出しするということをしないために、実験計画の段階でそうしておきましょうというだけのことなのです。
とはいえ有意水準を後出しせずあらかじめ0.05に定めていた場合でも、P値が0.049だと差が有意であるという解釈になり0.050だと差が有意かどうかわからないという解釈になるのですが、この0.001の差が解釈を左右するほどの確率差なのか?

P値は悩ましいですね。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 太田川漁協がアユルアーの使... | トップ | P値のいらない世界 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

etc.」カテゴリの最新記事