男と女

男女間のすれ違い、違い、特徴についての科学的考察

男と女(追記)

2023-08-10 13:06:59 | 男と女

男と女(追記)

男女の違いについてこのブログで種々考察を行った後、一区切りついたところで「男と女(あとがき)?」を記したが、半年を経過したところで最近また興味深いTV番組や記事を目にしたので、これ迄の検証を補強あるいは補填する意味で、以下追記として記していくことにする。

(目次)

[性差医療について]
[男女間の会話のすれ違い]
[男女差についてChatGPTに聞いてみた]
・男女に性差はありますか
・男女に性差はないという意見についてどう思いますか
・男女平等と性差についてどう思いますか
[男女の色の見え方の違い]
[男女はなぜお互いに理解し合えないのかChatGPTに聞いてみた]

(別ブログ「話の種」に記載)

「男らしさ、女らしさ」
「女性ことばについて」(「女ことばってなんなのかしら?」)
「女らしさ(「風の盆」を見て)」
「女らしさについて」(「女らしさは誰のため?」)

 

〇「性差医療について」

先日NHKスペシャルで性差医療について報じていた。

産婦人科、女性外来などで扱うような女性特有の病気や治療についてはよく知られているが、同じ病気でも男女差があり、それによって治療方法も異なるというもの。

これについて、TVのコメンテーターが、「近年、男女平等など分けるのは良くないという傾向にあるが、それなのに医療は分ける方が良いとか、ここが時代に逆行しているような...」と述べていたが、男女間での性差は認めるべきとの立場に立つ私としては、流れが変わってきたかなとの思いがした。

番組の内容は、これまで医療面では女性のように生理がなく、体の状態が安定している男性を主な研究対象として診断や治療が作られてきており、またサリドマイドの薬害事件以降臨床試験には女性の参加を禁止するという勧告により男性だけを対象に行われるようになったので、薬の開発、治療、診断もおのずと男性基準になっていったとのこと。
このため、病気についても診断箇所、治療など女性に適していないものも多いという。

例として、次のようなことを挙げている。

狭心症:男性の場合太い血管が詰まることが多いが、女性の場合は細い微小血管が狭くなって起こることがあるので見過ごされやすい。

認知症:男性は「血管性認知症」が起こりやすく、女性は「アルツハイマー型認知症」の発症率が高い。(これは閉経後の女性ホルモンの減少による影響が大きい。)

大腸ガン:男性は比較的肛門に近い位置に出っ張った腫瘍ができる傾向があるが、女性は肛門から離れた大腸の奥に扁平な腫瘍ができる。この腫瘍は見つけにくいために、検査で見逃される可能性もあるうえに、悪性度が高いことも知られている。

薬の副作用:女性の方が副作用のリスクが高い。
これは女性の場合体内に薬が残りやすいということがあり、その原因は、男女の体格差ではなく臓器の働きの違いにある。まず女性は小腸で薬を吸収する速度が男性よりも遅い傾向にあり、そのため薬は時間をかけて吸収され、男性よりも長時間にわたり作用し続ける。
そして、薬の成分を体外排出する腎臓の機能も女性の方が遅い傾向にあり、このため、薬が体内に蓄積される濃度が高くなり薬の作用が強くなることになる。

なお番組では、女性の更年期における女性ホルモンの減少による病気のリスクに於いて、女性ホルモンの果たす役割について詳しく説明しており、また男性ホルモンとの比較で次のように述べている。

「人類の歴史から見たホルモンの性差」
女性ホルモンは、体を保護したり、病気から体を守る作用が強いホルモンであることが分かっています。一方、男性ホルモンは、筋肉を増やしたり、骨を強くしたりなど、強い体を作る作用が主です。男女でなぜこのような性ホルモンの作用の違いがあるのでしょうか?
その理由は人類の進化の歴史にあります。女性は、妊娠・出産、そして育児を担うことが多かったため、病気にならない健康な体が必要でした。一方、男性は、狩猟や外敵と戦う役割を担うために強い体が必要だったと考えられます。こうした男女の役割の違いに合わせ、性ホルモンの作用が男女で違うものになっていったと推察されます。

なおこの番組の内容については、下記NHKのホームページに掲載されている。

「NHK健康チャンネル」

病気の起こり方も薬の副作用も男女で違う 見逃されてきた性差医療
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1532.html

性差医療 男女の体はどうしてこんなに違う?その秘密は女性ホルモンにあり!?
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1533.html

 

〇「男女間の会話のすれ違い」

性差について面白い論文があった。

「コミュニケーションにおける性差についての考察」
 : 「車のエンジンがかからないの」を事例に
著者:松田哲
所属:流通経済大学スポーツ健康科学部 (2015-03時点)

この論文では男女の性差によるコミュニケーションスタイルの違いについて述べており、その理由として脳内化学物質、脳内言語機能分野の違い、ホルモンの影響についても触れているが、ここではコミュニケーションという観点から、男女の性差による表現や解釈の違いについて「車のエンジンがかからない」というYouTubeに掲載された男女間の会話をもとに分析している。

これについて著者は次のように述べている。

なぜこの事例を示したかというと,この会話文は男性と女性のコミュニケーションタイルの違いが端的に表れているだけでなく,両者の解釈の違いや問題解決へのアプローチの仕方の差異についても顕著に表現されているからである。
性差によるコミュニケーションスタイルの違いを理解していないと,この会話文はよくある面白い話という認識だけで分析の対象にも上がらないものであろう。しかし,男女の性差によるコミュニケーションスタイルの違いに着目すると興味深い会話文となっている。

(会話の内容)

女「車のエンジンがかからないの…」
男「あらら? バッテリーかな? ライトは点く?」
女「昨日までちゃんと動いていたのに,なんでいきなりうごかなくなっちゃうんだろう。」
男「トラブルって怖いよね。で,バッテリーがどうか知りたいんだけど,ライト点く?」
女「今日は〇〇まで行かなきゃならないから車使えないと困るのに…」
男「それは困るね。どう? ライトは点く?」
女「前に乗っていた車はこんなことなかったのに。こんなのに買い替えなきゃよかった。」
男「…ライトは点く?点かない?」
女「〇時の約束だからまだ時間あるけど,このままじゃ困る。」
男「そうだね。で,ライトはどうかな? 点くかな?」
女「え?ごめん,よく聞こえなかった。」
男「あ,え~と,ライトは点くかな?」
女「何で?」
男「あ,え~と,エンジンがかからないんだよね? バッテリーがあがっているかもしれないから。」
女「何の?」
男「え?」
女「ん?」
男「車のバッテリーがあがっているかどうか知りたいから,ライトは点けてみてくれないかな?」
女「別にいいけど,でもバッテリーあがってたらライト点かないよね?」
男「いや,だからそれを知りたいから,ライト点けてみてほしいんだけど。」
女「もしかして,ちょっと怒ってる?」
男「いや,別に怒ってないけど?」
女「怒ってるじゃん。何で怒ってるの?」
男「だから,怒ってないです。」
女「何か悪いこと言いました?言ってくれれば謝りますけど?」
男「大丈夫だから。怒ってないから。大丈夫,大丈夫だから」
女「何が大丈夫なの?」
男「バッテリーの話だったよね?」
女「車でしょう?」
男「ああ,そう車の話だった」
女「車のエンジンがかからないの…」

これについて著者は下記分析している。(要点のみ記す)

男性は,「相談事」(課題)に対して「解決」を指向しようとする。
ところが,ここで女性が問題としているのは,約束までの時間に目的地に辿り着けないことが問題なのである。さらに言えば,この約束相手に迷惑をかけてしまうことや,そのことによってお互いの関係が悪くなってしまうことも心配しているのかもしれない。つまり,車が動かないことが問題なのではなく,そのことで約束が果たせないのが問題なのである。

そしてこの女性は相談した男性との関係性も悪化しそうだと感じて,「もしかして,ちょっと怒ってる?」と相手の感情に配慮する言葉を発している。さらに,「何か悪いこと言いました?言ってくれれば謝りますけど?」と関係を悪化しないよう下手にでて,相手を怒らせないように配慮している。これも女性によく見られるコミュニケーションスタイルの一つだとされている。

なぜこうなるのかというと,男性のコミュニケーションスタイルは直接的であり,女性は湾曲的だからである。
女性の場合は,周囲との関係を大切にするため,直接的なコミュニケーションを避け,相手に感じ取ってもらうようなコミュニケーションスタイルになりやすい。

アメリカでジェンダー論が展開し始めると,性差は社会的・文化的なものとして捉えられるという傾向があった。
そして,昨今の脳科学による男女の性差は再び,生物学的な性差に光りを当てはじめた。
もともと男女は違う生物体であると認識して,お互いの違いを認め合いながら関係構築をしていく必要があるというスタンスである。

この論文のダウンロード
(注:ダウンロードしてからでないと閲覧不可)
https://rku.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=3620&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1

 

〇「性差についてChatGPTに聞いてみた」

このブログのテーマである男女の差についてChatGPTに聞いてみた。
回答は私の考えとほとんど違いはなく、極めて優等生的なもので要点を簡潔にまとめており、一回答に要した時間は30秒程度。
こうなると論文や作文、資料作りなどは、まずChatGPTで下書きを作り、必要な部分を修正、加筆すればかなりの時間短縮になると改めて思った次第。

User
「男女の性差はありますか」

ChatGPT
はい、男女の間には生物学的、身体的、心理的な性差があります。
男性と女性の身体的な性差には、骨格、筋肉量、身長、体脂肪率、内分泌系、生殖器などが含まれます。
また、男性と女性の脳の構造、機能、ホルモンバランスも異なり、これらの要因によって心理的な性差が生じます。
しかし、性差は全ての男性と女性に当てはまるわけではなく、個人差や文化的背景、社会的影響などによっても影響を受けます。

User
「男女に性差はないという意見についてどう思いますか」

ChatGPT
私は、男女には生物学的・心理学的な性差が存在するという科学的な事実があります。
生物学的な性差としては、男性が女性よりも筋肉量が多い、女性が妊娠・出産をすることができるなどが挙げられます。
また、心理学的な性差としては、男女が興味を持つ分野や性格に差異があることが知られています。

ただし、性差があるからといって、男性や女性に対して不平等な扱いをすることは許されないと考えます。
性別によって、給与や教育、雇用、政治的な参加などの分野で差別をすることは、男女平等の理念に反すると言えます。
また、社会的・文化的な要因が性差を強化することもあり、このような問題にも取り組む必要があります。

つまり、男女には性差があるという科学的な事実を認めつつ、性差を理由に差別が行われない、男女が平等な権利と機会を持つ社会を目指すことが重要だと考えます。

User
「男女平等と性差についてどう考えますか」

ChatGPT
私は、男女平等が重要であると考えます。
男女平等とは、男性と女性が社会的・経済的に平等な権利と機会を持ち、同様に尊重されるべきであるという理念です。

世界中で、女性が男性よりも不平等な扱いを受ける社会が存在しています。
例えば、給与や教育、雇用、政治的な参加などの分野で、女性は男性に比べて劣った状況に置かれていることがあります。
このような不平等は、社会全体の成長と発展を妨げ、人権に反すると言えます。

一方で、男女には生物学的・心理学的な性差が存在していることも事実です。
これらの性差は、女性や男性が異なる生き方を選択することに繋がる可能性があります。
しかし、性差を理由に、女性に対して不平等な扱いをすることは許されないと考えます。
性差を理由に、女性に給与格差があったり、キャリアアップが制限されたりすることは、男女平等の理念に反することです。

したがって、私は、男女平等が実現されることが重要であり、性差を理由に女性が不当な扱いを受けることがないようにすることが必要だと考えます。
また、性差を認識しつつも、女性や男性が自由に選択できる社会を目指すことが、真の男女平等を実現するために必要だと思います。

 

〇「男女の色の見え方の違い」 (「男女の違い(五感)」に記載)

 

〇「男女はなぜお互いに理解し合えないのかChatGPTに聞いてみた」

User
男女はお互いに理解しにくいと言いますが、どのような理由によるものですか。
(同じ質問を何度か繰り返したところ、答えが微妙に違っていたので、それらを集約整理した)

ChatGPT
男女がお互いに理解しにくいとされる理由は、主に以下のような要因が挙げられます:

社会的・文化的背景の違い: 
男女は社会的に異なる役割や期待があり、それによって個々の経験や価値観が異なる場合があります。たとえば、子供の頃から与えられる教育や性別による役割分担、メディアの影響などが、男女間の行動や考え方に違いを生む要因となります。
社会的な期待や文化的な背景も、男女の行動やコミュニケーションに影響を及ぼします。たとえば、多くの社会で男性は感情を抑えることが奨励され、女性は感情を表現することが許容されているというステレオタイプが存在します。これによって、男女間の感情表現やコミュニケーションスタイルが異なることがあります。

コミュニケーションスタイルの違い: 
男女は一般的に、コミュニケーションの仕方に違いが見られます。女性は感情や共感を強調し、細かいニュアンスを大切にする傾向がある一方、男性は問題解決に焦点を当てることが多く、物事をより単純に解決する方向に傾く場合があります。これによって、お互いのコミュニケーションスタイルの違いが理解を妨げることがあります。

感情表現の違い: 
男女は感情の表現にも違いが見られます。女性は感情を積極的に表現する傾向がある一方、男性は感情を抑える傾向がある場合があります。これにより、お互いの感情や思考を正しく理解することが難しくなることがあります。

脳の構造とホルモンの影響: 
研究によると、男女の脳の構造には一部の違いがあります。また、性ホルモンの違いも影響を与えることがあります。男性の脳は一般的に空間的なタスクに優れており、女性の脳は言語的なスキルに優れているとされています。これにより、男女で異なる興味やコミュニケーションの傾向が生まれ、感情処理や行動パターンにも違いが生じ、お互いの理解が難しくなることがあります。

ステレオタイプと偏見: 
社会的なステレオタイプや偏見も、男性と女性の理解を困難にする要因となることがあります。これらの先入観によって、相手の行動や意図を誤解しやすくなることがあります。

これらの要因は一般的な傾向であり、全ての男女に当てはまるわけではありません。また、個人差や文化・環境の影響も考慮する必要があります。コミュニケーションと相手への理解を深めるためには、相手の個別の経験や背景を尊重し、オープンな対話を重ねることが大切です。

 

 

 


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