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白き焔BLOG

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ガンガン9月号 鋼62話 ネタバレその1(前編)

2006-08-15 18:31:18 | 鋼コラム
ガンガン9月号のネタバレつき感想です。長いです。長すぎて、蹴られました。初めてです。本文は10,000文字以内だったようです。というわけでその1。

まず、読者投稿から・・・(え?!)
右下のロイ女体化・・・・・・これ、公式に許可が出てしまったんですかね・・・・・・?
なにより「ハボックでも弄んでやるか」ってコメント、いいんですかね。
これだけで私はずいぶん魂を抜かれた気分です。

作者様コメント、やはり甲子園は応援されていた模様。私は見てないので、なんとも。

■エドとリザの会話
エドは「大佐が大総統になるっていう目的は分かった」という。つづいて「でも軍事国家である限り、戦いはなくならない」と。

実際問題は、非軍事国家であったとしても、戦いは無くならないんだが。

それでもリザは民主制への移行のプランを語って聞かせる。・・・・・・これ、いくら相手がエドでも、話しちゃっていいのか?うーん。

「乱世の英雄は、平和な世においてはただの大量殺人者である。だから大佐や自分も裁かれる可能性がある」というリザ。(実際問題としては、罪を問われないと思うけどね。それこそ「任務」だったわけだし。)この辺は、いま季節的にA級戦犯がうんぬんっていうニュースが流れる季節だから、重いなぁ。
「そんなの自滅の道じゃないか!裏で糸引いてたのは人造人間だ!」というエドに、リザは「原因が人造人間でも、実行したのは私達よ」と言い切る。

ことの発端がなんであれ、罪は自分にあるということは分かっているのだ。
それが「銃はいいです。人の死にゆく感覚が残らない」(ごめん、手元に本がないからうろ覚え)につながる。

自論だが、記憶には二種類あると思っている。一つは普通の記憶。年表の暗記とか。もう一つは身体的記憶。これは自転車に乗るとか、水泳とか。理屈じゃなくて身体が覚えてるっていうこと。

リザは人を殺したという記憶については、二種類両方持っているんだけれども、身体的記憶を「道具を使っている」という風にすり替えようとしている。狙撃手が撃った人間の返り血を浴びたりすることはないだろう。たとえ命が消えていくところがスコープから見えたとしても。リザが弱い人間だとは言わない。でも、彼女なりに生きていくために、そう思うようにしているのかなと感じた。

そのへん、ヒューズだのロイだのは、覚悟してるわけで。唇に粘つく気化した脂肪の感覚とか。噴出す血とか。

「だからせめて私達の次の世代には笑って幸せに生きてもらいたいのよ」そういうリザの台詞を聞きながら、やり場のない悲しそうな顔をするエド。

エドは「ズルいよ・・・」と反論を始める。次の世代=エドたちなわけだ。「幸せに生きてほしい」そのために「平和な世」を用意しようという優しさは、エドワードのような自分から得ようとする人間にとっては、参画を拒否されたような感じがするのだろうか。優しいだけのぬるま湯のような世界だけ与えられるよりも、みんなと苦労して精一杯生きたいと思うのだろうか。

「みんなに幸せになってもらいたいのはもちろんだけど、自分だって幸せになりたいだろ!?」いや、だから、罪を重ねてきた人間は「自分は幸せになってはいけない。ならなくていい」と思うことも多いのであって。

「自己犠牲なんて単なる自己満足だ!!」
そうだね、エド。本当にそう思う。頼んでもいないのに「あなたの為よ」なんていう親の押し付けほど「自己満足」なことはないと思うもん。(あー、すんません、すっかりリザ側の視点というか、エドの親くらいな気持ちです。笑)

「自己犠牲じゃないわ。私たちなりのケジメなのよ」リザの手元の銃のアップ。この銃に彼女の覚悟が詰まってるんだろうな。
「エドワード君も似たとこあるでしょ。アルフォンス君が元の身体に戻るまで、自分のことを二の次に考えてるあたりがね。私達の心配をする前に、やることがあるでしょう?」
うつむいて黙り込むエド。ロイとエドの似たとこって、まさにこの辺だよね。
「沢山の人があなたたちが元の身体に戻る日を待ってくれてるはずよ」
寂しげだけれど、強い力のこもった目でリザは言う。あー、俺どうしたらいいんだろという表情かな、エドは・・・。言い過ぎちゃったっていう顔かな・・・。
リザが「私も大佐も待ってるのよ」と言わないのが、うまいなぁ。

エドが帰ろうと席を立つ。「新しい情報が入ったら教えてあげる」とリザ。なんだかリザは、エドには情報垂れ流すつもりのようです。このエドめ。気に入られちゃって。(笑)
「皮肉なものよね。錬金術に詳しくない私が・・・」と大総統付補佐官への異動を愚痴る。本当に背中に描かれちゃっただけなんだなぁ。リザは。
「前向きに考えるなら、すきあらば寝首を掻けるってことなのよね」
そうそう。そういう発想のリザさんの方が好きです。
「・・・おっかねー」
エドが苦笑している。そうです、この人は本当はおっかない人なんですよ?(笑)

大佐への伝言として、スカーがまだうろついていると告げ、エドは部屋を出る。振り返って「話してくれてありがとう」というエドは、なんだか少し大人になったみたいだわ。リザが、信じてるわよっていう顔で手を振る。ブラハもワンとご挨拶。

■ノックスとアル
ノックス・・・ごめんなさい、ツボすぎて・・・。早い話が悪魔の飽食ですね。オッサンかっこいい。(もはや感想なのか?)

「ガキはもう寝ろ」と言い捨てるオヤジ。くぅ。「メイ、ランファンもいるんだろ?ケンカすんなよ。おっさんは子供が殺しあうのなんざ、見たかねぇんだよ」はぁ。このベランメェ調も堪りません。

毛布を引っ張りあげて、ブウたれるメイ。ランファンはきっと子供扱いされたことなんか、なかったろうと思う。(それ以前にメイからの扱いでも分かるが、王族からみたら(リン以外からは)人間扱いされていないはず)「忍に生まれた運命」という言葉で縛られて、若のために人を殺すことは喜んでやってきた自分は、なんだったんだろうなぁって思っているのかな。

黙っていたアルが立ち上がる。ノックスと挨拶。「尾行に気をつけろよ」とノックス。

アルは、ノックスが抱えてきたイシュバールの痛みを話してくれたことについて、礼は言わないんだなぁ。そんな辛いことがあったんですね、なんてありきたりの相槌も打たない。でも、アルは、じっくりと受け止めているだろう。

「鎧さン・・・」メイが立ち上がって礼を言う。アルがようやく名乗る。
「エドワード・エルリックっていたでしょ。小さい錬金術師。ボクあれの弟なんだ」
おい、兄をアレ呼ばわりかよ!(笑)で、身体の秘密について伝えて。
メイの中では妄想が始まります・・・。
アルいわく「兄さんよりうんと身長高いに決まってるだろ!!(顔つきハ?)あんな風にキツくないよ!!優しい顔してるもんね、ボクは。(髪はどんなノ?)スキッとさわやか金の短髪!!ケンカも兄さんより強いし!!でも短気じゃない、ジェントルマンさ!!」

えっと、アル?兄と比較しないで話したらどうかな。(笑)
兄=チビ、顔つきはキツい、優しくない、スキッとしてない金の長髪、ケンカに弱く短気である
ということにいなりますが。

「早く身体が戻るといいですネ!!」
メイが感動して涙してます。自分の妄想に・・・。(笑)なぜか隣で喜ぶパンダ。
なんだかなぁ、エドがリザに「身体が戻ってほしいと思ってる人が沢山いるはず」って言われて、一番最初に「戻るといいね」って言ってくれるのが、このメイってのが・・・(爆笑)

アルは夜道をガションガション歩きながら、ノックスの話を反芻してます。
「母さんの喜ぶ顔が見たくて、錬金術を勉強したのに・・・・・・今のボク達を見たら母さん怒るだろうな・・・」
そうだよ、お母さんに貰った大切な身体を犠牲にして、母は生き返りたくなんかない。アルがここで原点に帰って、自分のやってしまったことを突き詰めるのは、非常に大切なことだと思う。

■エドとアル
帰りがけのエドと鉢合わせ、二人は時計台の下で話をする。
「オレ達みたいなガキに、包み隠さず、ごまかさず、全部話してくれたよ」とエド。
珍しくエドが自分がガキであることを認めている。まぁ、それだけリザたちの世界が、まだ自分には手の届かないものだったのでしょう。

「大佐は目的を果たしたその先も見てるんだ」というアル。
うーん、っていうか「大総統になる」って目的じゃなくて、手段っていうか、目標なんだよね。目的は「平和な世界を作る」なので。

エドがアルに問う。「おまえもとの身体に戻れた後、何がしたい?将来の夢とかさ」
「聞いても笑わない?」とアルが念押し。「笑わねぇよ」「アップルパイが食べたい」

くううううう!!!アル、かわいい過ぎる。あたし、アップルパイ焼いちゃう。もうカルピスの発酵バター買ってきて焼いちゃう。(リアルで焼くな、アホ)

エドが耐えられずに噴出す。アル逆切れ。「なにその女みたいなドリーム!」といいながらも、アルの反撃の激しさは乙女ではありえません。(笑)

ウィンリィが焼いてくれるって言った話を、腕を震わせて語るアル。エドは食べてるけど、食べることができないアルに遠慮せずに笑うところが好きだ。しかも「殺人的に美味い」って言い切るところは素敵だ。

「兄さんはどうなんだよ!」まだアルはプンプンしながら聞く。

「元の身体に戻るつー目的でいっぱいいっぱいだったからなぁ」エドは宙を見上げる。まー、あんたはまずアルの身体を取り戻すってのが大切だもんね。自分はどうでもいいって思ってたって、中尉にもバレてたし。

「とりあえず挨拶回りか?」

待て。それはやりたいことじゃなくて、やるべきことだ。(失笑)
だーかーらー、君らは目的と目標を取り違っちゃってるんだよ。
目的(VISION・WHY)は「五体満足な生活をおくりたい===>未来の幸せな生活をしたい」(最終的な目的は、エドには見えてないから仮定義)で、そのための方法として、まず「身体を取り戻す」のが目標(GOAL・WHAT)なわけなんだから。更にそのために「賢者の石を発見」(TASK・PROCESS・HOW TO)しなくてはいけなくて。つまり手段が目的化している。

さておき・・・

「みんな笑って迎えてくれるよね?」とアル。
「―――ああ。師匠にはなぐられそうだけどよ」とエド。
小さいコマなのだが、二人は会話しているにも関わらず、背中合わせのアップ。向き合っていない。そしてカメラがロングに引いて、シルエットになる。
「みんなの笑顔・・・・見れるよね?」ボク達、元に戻れるよねと遠まわしに言うアル。
「ああ」今度はためらいなく答えるエド。
そして、エドのバックショットがアップになる。
「前にオレ、お前の笑ってる顔が見たいって言ったけどよ、アルのだけじゃなく、みんなの笑ってる顔も見たいよ」
ちょっと微笑んでいるエドの口元。

今月、一番すごいなぁと思ったシーンです。

今までエドとアルは兄弟で世界が完結していたと思う。特に身体を取り戻すということについて。たとえウィンリィやピナコが心配しようと、大佐が何を言おうと(ってあんまり言ってないけど)。

ずっと向き合って二人で完結していた世界が、イシュバールの話を聞いて、背中合わせになってグググッと外へ開かれたんだなぁと感じさせるコマ割だと思ったのだ。

まさに二人の成長。すごいエドのバックショットが、ウィンリィじゃないけど「こいつの背中、こんなに大きかったっけ?」っていう気持ちにさせられちまってね!畜生、やられたぜ。

もう自分たちのためだけに、身体を取り戻したいんじゃない。みんな、それを望んで、待ってくれている人たちが沢山いるんだよね。

「将来のこと考えたら元気出てきた」というアル。
はぁ・・・(TT)姉さんは嬉しいよ。このところ、将来を考えて暗くなることばかりだよ。(てめえの話は横に置いておけ)将来を考えて元気が出るのはいいことだよ。

「厳しい状況だがよ、光明があるぜ」エド、なんだか親父クサイ物言いですよ・・・。

「まだまだドン詰まりじゃないぜ・・・・・・!」
地下でメイとスカーの術だけが発動した理由を探れば、何か新しいことが分かるということで。そっか、エドとしては、賢者の石が使えないってことで、ドン詰まってたんだ。

サブタイ「夢の先」ってなってるけど、誰だって夢見ていい。「夢は見たいわ・・・」(ノーア)ってことですね。

ここで右下のコマに、サーチライトが光ってるみたいな絵になっている。他のコマは、街灯(ガス灯かな?)だけなんだけど。警備が回ってるのかな?

■スカーとマルコー

「我らイシュヴァール人は、イシュヴァール人の命を使った賢者の石によって殺されたのか」

すべてを聞き終えたスカーがマルコーに問う。沈黙するマルコー。耐え切れなくなったスカーがマルコーを両手でつるし上げる。
「楽に死ねると思うなよ・・・!」
「わかっている・・・私に償える事ならなんでもする・・・」

本当にマルコーはいつも「償いたい」と思ってるんだよな。でも「償いきれない」とも思っているわけだ。だからビクビクしながら生き続けている。だったら自己満足でもなんでも、自分が償いだと思うことを必死でやってほしいわ。まさに、やらない偽善より、やる偽善だ。

もうスカーはマルコーの不甲斐なさに、怒りのやり場がなくなってます。
「キンブリーの話をもっと聞かせろ。それと・・・兄が残した研究書の一部に解読できん部分があった。解読できるか?」
兄が「この国の錬金術はおかしい」と言っていた事も告げます。
そこで、マルコーが、なにかピンと来たような絵と共に「やってみよう」

スカーがここを出してやると言うが、マルコーは「出るのはまずい」という。なんだよ、お父様に殺されるのが怖いのかよ・・・。小さいなぁ。

「貴様が己れに殺されればいいのだろう」「え!?」スカーに殺されるのも、仕方ないとかいいつつ、ビビッってんじゃん・・・。マルコーさん、トコトン弱いです。

スカー「服を脱げ」「・・・え!?」
おっさん、恥らうな・・・。

お父様とエンヴィーがご飯を持って登場。あら、なんでお父様も一緒なんでしょ。
部屋にはマルコーの爆裂死体と「VENGEANCE」の文字。(SEVENみたいだと思っちゃった)

ヤられた!と怒るエンヴィーに対し、お父様が冷静に「合成獣が一頭足らない。マルコーは生体系の錬金術師だ・・・」と考察します。合成獣でマルコーもどきを作って、スカーがぶっとばしたってことですね。いやぁ、マルコー、作るの上手すぎないか?
マリア・ロスの焼死体だって、こんなに上手くできてない。(あっちは不出来だから、全身大火傷にされたわけだ)ロイは不器用そうだけどね・・・。

いやぁ、本当にそのテクでハボックを治して欲しいですね。

ボロをまとって、スカーと共に町へ逃げ出したマルコー。
「こんな格好で街を歩き回っては、逆に目立ってしまう」
おっさん・・・・・・いい生活送ってたんだね・・・・・・ぼっちゃん育ちの学者馬鹿ってやつかね。
スカーは無駄に怒らない。「余計な心配はするな。皆同じようなものだ」とスラムに案内されて愕然とするマルコー。(このスラムに入っても、皇族であるメイは、人を見下したり、ボロい格好だとか言わない。他国というせいもあるだろうが、彼女の方が他者を尊重する度量があるといえる)

■メイ
「連れの安否も気になるし、いつまでもお世話になるわけにはいきませんから。ここにいたらケンカしてしまいそうだし」礼を述べて、ノックスの家を出ようとするメイ。

ちゃんと家の主の「ケンカするな」という意見は尊重しているメイ。礼儀正しくて、偉い。

連れ=スカーなんだが、ノックスは思わずタバコを口から落としてしまう。
「おまえっ・・・連続殺人犯とつるんでんのか!!」
「エ?良い人ですヨ?」
連続殺人犯と聞いても、まったくスタンスを変えないメイ・・・やはり大物(笑)

という話を、エドはノックスに電話で聞く。
「逃がさんぞ小娘ェェェェェ!!」と気炎を吐くエドは、ほとんどエンヴィーの本体みたいな(笑)ひでぇよ、顔変形しすぎだよ。

「少佐相当官の地位を持って軍隊を出動!ローラー作戦にてネズミを捕獲する!」
「それは職権乱用!」
「使える時に使わんで、なんの金と権力かーーーーッッ!!」
「おちつけバカ兄!!」

大好きです、この兄弟漫才。(違)つーか、エドの絆創膏の上に、更にアルのトンガリが刺さってます・・・。

メイがスカーと、ヨキ、マルコーのいるスラムに帰ってきます。
仲間ではないといいつつ、マルコーを紹介するスカー。
「ノックスさんの話に出てきたお医者様!」

・・・えっと、メイはマルコーが人間を材料にして賢者の石を作ったのは、知らなかったらしい。

さらにスカーが説明する。「賢者の石を作り、イシュヴァール殲滅に加担した男」

あ、誤植・・・「マルコーさんさは石の作り方を知ってるんですカ?どうやって?どこにあるんですカ?」
「さ」が一個多い。

言いよどむマルコー。

「よせ、そんなもの求めるな。欲してはいかん」

メイは不老不死のためにキーとなる賢者の石を探して、国を超えてきているわけで、当然食いつきたい話なんだけれども、あまりのスカーの様子が変なので黙る。

ヨキがなんで敵に等しい人を連れてきたんだと問うたとたん、スカーはマルコーの顔面を破壊。メイに血を止めるだけで良いから、治せという。整形して、逃亡するってのと同じことだけど。メイが帰ってくるまで、スカーはやらなかったんだなぁ。(メイが帰ってこなかったら、やってただろうけど)

一向は移動します。
「己れが兄から受け継いだ研究書を隠した場所―――北だ」
というわけで、来月はいよいよ舞台を北へ。

こっちはその2後編へ。

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