まさおレポート

当ブログへようこそ。広範囲を記事にしていますので右欄のカテゴリー分類から入ると関連記事へのアクセスに便利です。 

フィクション的回想・システム開発日記 その10

2009-01-03 | 通信事業 NTT・NTTデータ・新電電

198x年x月x日
東京の学園で一緒に研修教育を受けたA君と会社の廊下で会う。すでにそのときから15年は経っている。A君は東京での生活を嫌がり早々に大阪に帰りこの地で勤務している。
A君はノストラダムスの大予言や東京に大地震が来ることを確信し、とにかく大阪に帰ることにしたのだという。

私も1970年代の東京の地震の多さには怯えた。とにかく三日にあげずガタガタと揺れる。社宅は堅牢に作ってあるとは聞いていたがそれでも住んでいる間取りの最も頑丈そうな場所に足の太い頑丈な机を置き、いざとなったらその下に家族が待避するようにしていた。もちろん縄ばしごやヘルメットなどの入った災害袋も用意した。それでも人は恐怖にもそのうちに慣れることをこの経験でしった。転勤を願い出て大阪に帰ろうとまでは決心がつかなかった。しかしA君は決心して研修教育を終えるや即大阪に帰った。

A君は大阪で心労のためか不整脈になった。そういえば別の友人も大阪で不整脈で倒れているな。そのため精密検査のためにいつも記録の為にポータブル検査機を付けているとのこと。苦労しているのだ。おまけに今の職場で人間関係が上手く言っていないとのこと。

私のチームも主任クラスが足りない。彼に打診すると我プロジェクトチームに来たいという。同期だけど上司と部下の関係になる。気になるのでその点を確認してみると、自分で選んで大阪勤務を願い出たのだからそれは何とも無いという。仕事も気になるが、むしろ自分の息子の事が楽しみで、生き甲斐だという。勉強が良くできるらしく、模擬試験では全国クラスの上位に入るという。私は娘の受験に熱心な方ではなく疎いのだが、同じ会社のBさんもCさんも模擬試験会場では良く顔を合わせるという。将来は薬学部か医学部に行かせたいと言う。聞けば中学生の息子が勉強を終えて眠るまで彼は起きているのだそうな。それも凄い愛情表現だなと感心する。ただし私にはできない表現方法だ。

198x年x月x日
A君我がチームに参加して1月が経つ。親身になって考えてくれるので心強い。職場では同期生で友人であることを出さないように心がける。上司のBさんはもともとこの人事には反対で「苦労するぞ」と言っていたが、押し切った。そのためもあって彼がそれなりに貢献してくれることが嬉しい。

帰りに久しぶりに一杯のみに行くことに。こざっぱりした小料理屋でゆっくりと話ができる。このところ不整脈も落ち着いたとのこと。よかった。

回想のNTTデータ







コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。