おやじの遊び道具。

  シケたおやじも、愛されたいのだ!

草食消費。

2009-01-06 | ショウセツ&しなりお
近ごろ、草食系企業というのがあるらしい。

ひところのベンチャー企業と言ったら、
楽天やサイバー何たらに代表されるように
スピード重視と派手で豪華なオフィスと大型M&Aが看板だった。
けれど草食系企業は心地良さやロングスパンの事業展開を目指す
個人でいうところのロハスな社風というところか。
これまでもマイクロソフトやグーグルなど充実した社内環境は存在していた。
確かに代金無料の自販機や社食など、働くモノには嬉しい福利厚生だ。
だけどその融和性はというと別問題で、
給料をたくさん出すから、福利厚生は充実しているから、
激務にはしっかり耐えてね、というところで折り合いを付けていいものか
悩みどころだった。

草食系企業が一風違うのが、草食消費に支えられている点である。
「所有」や「消費」志向とは違う次元で
草食化する若者たちに支持されているのだ。
(消費者に支持されたうえで働くことは、いささか気が楽だ)
クルマも買わず高級ブランドにも興味がない。
現状このような消費者が
自動車メーカーや不動産などの肉食系企業の足元を脅かし始めている。
ハイテク<アナログ、クール<ロハス、格好良さ<心地良さなどと
図式されるのだろうか。
きっとこんな分析や図式は草食消費者にとって無用な長物であり、
曖昧さもまたその真骨頂だろう。
ビッドバレイよりもシモキタというくらいで留めておこう。

草食系企業の代表例がSNSのmixiだとか。
その社風といい、商品といい。
例えば、今年「SNS年賀状」と題し、郵便事業会社と提携して
発送した数は40万通超だ。
住所を知らぬマイミクにmixi経由で年賀状を送るサービスである。
メールだと素っ気ない、だけど会ったこともないマイミクに
今更住所などを聞くのも気が引ける。
忘れがちだった、心地良さをユーザーに再認識させた格好だ。

セレクトショップ<無印良品、マゼラティのコンバチ<ビートルのオープン、
都内タワーマンション<湘南の戸建、コンセプトバー<立ち飲み
おっさんだと拡大解釈によりこんなイメージか。

うーん、うなずける折り合いの付けられる生き方だな。
究極のところは、キャンピングカーに生活&仕事道具を
積み込んだ風来坊的な生活なんだけど。

ex)村上龍(日経01/06)


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