7月4日(日)
羅臼~知床峠~ウトロ~網走(ビジホ泊・ホテルオホーツク・イン)
羅臼~知床峠~ウトロ~網走(ビジホ泊・ホテルオホーツク・イン)

自分は7時、カミさんは8時起床。雲天。
朝飯はバイキング形式。数は多いが、それぞれ味が濃い。と言いつつ全部の種類を食べ比べたりする。シャケの塩焼き、小魚、フキ、トマト、切り干し大根の煮付け、イクラの醤油漬け(これがメインのようだ)、大根と昆布の漬け物等々。メシ3杯お代わり。みそ汁も2杯お代わり。昼飯なくてもOKというぐらい食べる。午前9時過ぎ、民宿出発。
朝飯はバイキング形式。数は多いが、それぞれ味が濃い。と言いつつ全部の種類を食べ比べたりする。シャケの塩焼き、小魚、フキ、トマト、切り干し大根の煮付け、イクラの醤油漬け(これがメインのようだ)、大根と昆布の漬け物等々。メシ3杯お代わり。みそ汁も2杯お代わり。昼飯なくてもOKというぐらい食べる。午前9時過ぎ、民宿出発。
羅臼の町を抜けて、知床半島、羅臼側の行き止まり集落、相泊にいき、海沿いに掘ってある温泉見物。目の前にテトラポットが敷き詰めてあるので、景色はあまりよくない。男女それぞれ数人ずつが入浴中。潮汐で温度調整をするセセキ温泉も覗いてみるが、こちらは潮が満ちているせいか温い。入浴者なし。羅臼市街地近くの「ひかりごけ」の洞窟なども見学。岩ツバメが洞窟の天井付近の隙間から頻繁に飛び立っては、戻ってくる。巣があるのだろう。どれがひかりごけだと目を凝らすが、はっきりしない。地元の人が知り合いのカップルを案内してきて説明しているのを聞いていると、洞窟奥に生えている鮮やかな緑のコケがどうやらそうらしい。言われてみないと、なかなかそれとはわからない。見る角度によって、ぼうっと輝くのだそうだ。
去年、テントを張った羅臼キャンプ場や熊の湯などにもちょっと寄ってみる。テントはそれほど多くない。時間のせいもあるが、がら空きという感じだ。知床峠に向かうが、空の状態から濃霧の可能性が強い。2人ともレインウェアを着用。案の定、すぐに霧、知床峠は濃霧で素通り。下りにさしかかるころから霧雨。カムイワッカにも寄らず、ウトロに着くころには小雨。
カミさんがハラが減ったというので、ウトロ漁協婦人部食堂に休憩も兼ねて直行する。ここは去年も何回かきたところだ。自分はまだ朝食がハラに残っているので、カミさんだけミソラーメンを注文。殻付ウニくらいならと思ったが、あいにくの天気で入荷なし。出入り口付近ではフノリも販売している。色が深紅色で、いつも買っているフノリとはあきらかに色が違う。しかも細かい枝分かれがなく1本1本がぴんぴんと立っている。35グラム、1000円と値段も倍以上。だが、どうしても食べたくて1袋だけ買う。
雨はすぐに止むかと期待していたが、結局、網走まで雨、雨、雨……。2時間くらいひたすら雨の中を走る。グローブも冷たい雨にビシャビシャ、手の感覚がなくなってくるので、ときおり手の平を開いて閉じてと、運転しながら軽い運動。ブーツの爪先にも水が浸みてきているようだ。途中、バイクはオフ車と1台会ったきり。そうだろう。こんな日に普通は走らない。原生花園など、ババッと通り過ぎる。もっとも、花園は晴れていてもいく気はないが……。カミさんは広大な麦畑が左右に現れると、うしろから大声で「ビールじゃ、ビールじゃ」と話しかけてくる。自分の唇は右片方に吊り上がったままだ。たしかに、麦はビールの原料になるかもしれんが、ただいまのところ、寒くてそこまで考える余裕なし。寒さがきついので、シールドの内側が走っていても曇ってくる。シールドを上げすぎると、メガネに雨の飛沫。きちっと閉めるとさっと曇る。まあ、それでもなんとか走り続ける。
網走は「ホテル・オホーツクイン」に逃げこむ。
風呂にもはいり一息ついたところで、ホテルの傘を借り、網走市街を2人でぶらつく。大きな本屋もあり、また釧路空港で目をつけていた本を探してみるが見つからない。他の北海道関係の本は何十冊もあるのに、あの本のシリーズだけがない。空港でしか扱っていないのだろうか。扱うルートが違うのかななどと考えつつ外にでて、よさそうな飲み屋を探すが、これ! という店はなかなかない。
雨がなんとなく上がりそうになる。
ようやく「郷土料理・志帆川」とある看板を見つける。その前にここよさそうだなと思った店は、なんと定休日。カミさんはどうしても、美味い生ビールが飲みたいらしい。さっきの麦畑がまだ脳裏にくっきり残っているようだ。生ビールという立て看板のある店が絶対条件。その場合、ドライは対象外となる。ここの店の前にも生ビールの看板があるので、一応OK。しかし、なんか中はシーンとしている。ま、いいかということで、足を踏みいれる。
店内は意外なほど広い。だが、薄暗く、お客は端の小部屋に1組だけ。どうやらメシを食いにきた地元のおばちゃん連中のようだ。カウンターにとりあえず座る。なにはともあれ、生ビールを注文。だが若い女性店員に地元の魚について訊いても、首を傾げては、奥の調理場にいちいち走っていく。オススメを訊いても、あまり要領を得ない。なんか美味い魚など期待できそうにないなあと、カミさんと顔を見合わせ、ビール1杯だけ飲んで別の店にいこうと話が決まる。カウンターにあるガラスケースにも、目を惹くような食材はあまりないようだ。さっきのおばちゃん連中も帰ってしまい、店にいるのは自分らだけになる。店内は再びシーンとなる。
ところが、でてきた生ビールは冷やっこくて美味い。
適当につまみを見繕って飲んでいたが、意外なほど早く酔いが回ってくる。もう1杯だけ飲んでもいいかなと予定変便。カミさんも早く別の店にいきたいようだが、とりあえずもう1杯生ビールということになる。そのうち、さっきの店員と入れ替わるように、カウンターの中に別の女性店員。年齢は自分らと同年代か、やや上といったところか。客あしらいはさすがにさっきの若い店員よりはうまい。去年、ソイを食べて印象に残っていたので、訊いてみると、同じソイの仲間でも、網走では黒ソイというのがうまいそうだ。でも今日はないとのこと。
「美味いのはなにがありますか?」
「そりゃ、やっぱりホタテだね。サロマ湖のいいのがはいっているよ」
ということで、焼きホタテとホタテ刺しを注文。どうやら生ものはカウンターのガラスケースには並べてなく、奥の調理場に置いてあるようだ。
ホタテの刺身は淫らなほど艶やかで、ショクショクと小気味のいい歯触り。美味いなあ。だが、ホタテの塩焼は味だけを云々するなら、こちらが断然美味い。なんというか、濃厚にホタテの旨味が凝縮した味というのか、とにかく旨味の味が濃い。塩加減もあると思うが、焼くだけでこんなに味が変化するとはびっくり。今度、新鮮なホタテが手にはいったら、挑戦してみよう。ホタテの旬は秋口から冬にかけてと聞いていたが、これはこれでなかなかうまい。
ついでボタンエビの塩焼きも注文。なんとなく、ここに腰を落ち着けることに決定。カミさんも異議なし。ボタンエビが運ばれてくると、店員がわざわざカウンターの外にでてきてくれ、食べ方を教えてくれる。さすがに地元。頭を器用にくりんと剥く。同じようにやってみるが、どうもうまくいかない。それでもそうやって格闘しながら食うのが、また美味い。エビミソもうまい。ようやく他にも客が1人。こちらは適当な時間に引き上げ、小僧寿司で夜食用にチラシズシなどを買って帰る。部屋でビール飲んで、午後10時には就寝。
カミさんは夜中に暑かったらしく、扇風機をつけている。自分にもその風が当たっていたらしく、なんか頭ががんがんする。素早くベッドを交代して、カミさんだけに風に当たるようにする。こういうホテルでは厳冬期に備え、窓を閉めると密封性がいいので、じょじょに部屋の温度があがり続けるのがわかる。

羅臼・ヒカリゴケの洞窟の前

相泊。フル装備。