旅の途中で

絵のこと音楽のこと本のことetc・・・趣味全開でスケッチスケッチ!

どどどっと東野圭吾さん

2005年10月11日 22時23分07秒 | 
はい、どっぷりとはまってます(笑)

推理作家の東野さんは、つい最近読み始めたんだけど、なんていうか「変わった人だなぁ~~」というのが第一印象だった。
「密室」やら「アリバイ工作」やら、パッと見推理物の王道をいくような感じだけど、話の進め方はまったく王道じゃない。ないどころか、人の裏の裏をぐるぐるっと回っていくのがお好きなようだ。

江戸川乱歩賞を受賞したデビュー作の「放課後」からして、すでに「ええ?こんな展開なの~?」とびっくりさせられる。
他の作品にしてもそう。たとえば、役者の卵達が集まった、閉ざされた山荘で繰り広げられる連続殺人を描いた「ある閉ざされた雪の山荘で」や、スキーのジャンプ競技を題材にした「鳥人計画」。
どちらも、素直に読み進めているとクルっとひっくり返される。そのひっくり返される感覚が気持ちよくて、また読んでしまう・・・

オチが途中でわかってしまう推理物なんて、つまんないよね!
彼の作品は最後の最後まで二転三転して(決して無理な展開じゃないよ)、ドキドキさせてくれる。

東野作品のもうひとつの見所は、「動機」かな。
なぜ犯人は犯罪を犯すことになったのか・・・その理由がまた一筋縄ではいかない。簡単に犯人を憎く思うような、陳腐な理由は用意されていない。

やっぱり推理作家は、推理だけじゃなくて、その背景をいかに深く描けるかっていうのが大事だと思った。

本屋に行くと、この人の作品がずらーーっと並んでいる。当分読み漁ることができるなぁ~♪