旅の途中で

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ムーミンの美術館だ!

2005年10月07日 23時20分35秒 | アート
NHKで毎週金曜22時から放映している「世界美術館紀行」。
世界の素晴しい美術館を紹介する番組なんだけど、今週はなんと、フィンランドのタンペレ市にあるムーミンの美術館をとりあげてくれた。

実は私、ムーミン大好き。ムーミンの世界が好きでフィンランドに興味を持ったし、実際このムーミンの美術館にも行ったことがあったりする。
いい美術館だった。図書館の地下にあるんだけど、作者のトーベ・ヤンソンの原画がたくさんあって、とっても充実している。図書館の地下っていうのがまたいいよね。

ムーミンのことをカバだと思っている人がたまにいるらしいけど、ムーミンはフィンランドのトロール(妖精)なんだよね。妖精にはあんまり見えないけどね(笑)
言わずと知れた世界中で愛されている童話だけど、決して子供向きだけじゃない。大人が読んでも十分楽しめる。もしかしたら大人になってから読むと、また一段と奥深さを感じるかも。

作者のトーベ・ヤンソン(女性)はもともと絵描きなので、挿絵も当然自分で描いているんだけど、とにかく上手い!細かい線で丁寧に描かれた挿絵は、不思議な妖精の世界を魅力たっぷりにあらわしている。
あの独特の雰囲気は、ちょっと誰にも真似できないだろう。

トーベは大人向けの小説もたくさん書いていて、全集も出てるんだけど、その作風は孤独でちょっと悲しく、でもどこかユーモラスで暖かい。癖になる。
孤独をこんなに心地よく書けるなんてびっくり。本当に彼女が孤独な世界を楽しんでいたからだと思う。
「孤独」なことは決して悪いことではない。孤独な生き方をしていても、人間関係が孤独でなければそれで良いと言ってくれてるみたい。

それはムーミンにも良く出ている。
童話だけど、常に孤独がつきまとい、でも登場人物達はみんあ愛すべき性格で描かれている。

その代表がスナフキンかな。私の理想だったりする(笑)
いつも一人で旅をしていて、孤独を愛するスナフキンだけど、春になるとムーミンに会いにやってくる。無口だけどみんなに信頼されている。格好よすぎです(^^)